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INTERVIEW

Victim of Deception × Last Day Dream

2016.10.07UPDATE

2016年10月号掲載

Victim of Deception × Last Day Dream

Victim of Deception:Daichi(Vo) Junpei(Gt)
Last Day Dream:Saimotic(Vo) Aran(Gt)
インタビュアー:荒金 良介

-この2バンドの出会いというのは?

Junpei:対バンしたことがない段階で、大阪でLast Day Dream(以下:LDD)の名がどんどん知れ渡っていたんですよ。僕らがまだCDを出してないときに、LDDの「Rebellious Future」が入った音源(2013年リリースの1st EP『Last Day Dream』)をいただいて。それから僕らの1st EP(2015年リリースの『The Uprising Desolation』)のレコ発のときに、喋ったこともなかったのに出演のオファーして、対バンが実現しました。

Saimotic:実は以前からVictim of Deception(以下:VoD)の存在は知ってたんですよ。"東京の若手で誰が一番きているか"とほかののバンドに聞いたら、VoDの名前が挙がっていたから。それで、当時リンゴのジャケット(2014年リリースの1stデモ『Anti Creed』)を聴いたあと、めちゃくちゃ若い人がやってると聞いて"マジで!?"ってびっくりして。それに俺、Does It Escape Againの自主企画イベント"白の晩餐"に出演していたVoDを観たことがあるんですよ。

Junpei:あっ、そうだ! Saimoticさんが差し入れを持って来て......初の出会いはそこですね。

Saimotic:大阪でのVoDのライヴはどんな感じなんやろと思って観に行ったら、めちゃくちゃモッシュが起きてたんですよ。"これは本物やわ"って。だから、オファーされたときに"ぜひ勝負したい"と思って、すぐOKしました(笑)。

Junpei:たしかにすぐ返事が来ましたね(笑)。

Saimotic:音源が良くても、ライヴがダメなバンドを結構観てきたけど、VoDはライヴが本物やったから。Daichiはもっと前から知ってるんですよ。

Daichi:僕がスタッフとしてついていたバンドの大阪遠征でSaimoticさんと初めて喋ったんですよね。

Saimotic:"VoDというバンドをやってます"と言われて。ただ、対バンは一度もない状態だったし、NOCTURNAL BLOODLUST以降、日本でデスコアをやってるバンドは知らなかったので印象に残りましたね。

Aran:僕もVoDを初めて観たのは"白の晩餐"でした。"東京で対バンしたら負けちゃうんじゃないか"という印象を受けましたし、『Anti Creed』も衝撃でしたから。単純に上手いなと。

-初めて対バンしたときはどうでした?

Junpei:(LDDは)俺らよりもフロアが荒れていたし、やっぱりすごいなと。僕たちも初めてライヴを観たときは本物だと思いましたし、いろんな意味で地獄みたいな盛り上がりでした。

Saimotic&Aran:ははははは(笑)。

Daichi:2年前にライヴを観たときに鳥肌が立ったのを思い出しました。衝撃を受けたし、ライバル心を燃やしましたね。

-Saimoticさんはどうですか?

Saimotic:自分たちがやりたい音楽を前面に出してるという印象でした。それに、VoDに魅了されて、"心からVoDを応援して盛り上げたい!"というお客さんばかりでしたね。その日はVoDとLDDが一緒に観れるからって遠方から観に来たお客さんもいたんですよ。

-お互いの音楽性に関してはどう思ってますか?

Saimotic:VoDは正統なデスコアだけど、アンビエントな妖しさもあるし、キャッチーでストレートな面もある。自分がヴォーカルだから、ヴォーカル目線になっちゃうけど、Daichiは2、3種類ぐらいの声を出してるんですよ。高音も低音も中途半端じゃなく本気で出してるから、いい意味ですごく気持ち悪くて(笑)。こういう表現ができる日本人はそういないし、海外のデスコアとはまた違う、不気味なデスコアをやってるなと。

Daichi:性格も比較的暗い方だし(笑)。楽曲はデスコア目線の声を入れてるけど、ライヴは雰囲気重視で"妖しい、気持ち悪い、何か変"みたいなところを反映させてますからね。"気持ち悪い歌声"というのはわりと褒め言葉です。ライヴを観た人には"デスコアだけど、VoDの雰囲気がちゃんとある"と言われることが多いですし。自分たちの意図はちゃんと伝わっているなと感じています。

-VoDの不気味さは特にどこで感じるんですか?

Junpei:ライヴになると、Daichiの性格がガラッと変わるんですよね。バンド内でも評価しているのは、歌の力量はもちろんだけど、カリスマ性があるというか。ダーク・ヒーローみたいに見えて、人じゃない雰囲気を漂わせているんですよね。そこに惹かれる人が多くて、ライヴは音源とはまた別の良さを出せているのかなと。

-なるほど。ではVoDから見て、LDDのサウンドはどういうふうに映ってます?

Junpei:上手いっすね! 正統派のメタルコアというより、俺らに近い雰囲気なのかなと思って。最初はデスコアと言われてましたよね?

Saimotic:そうだね。

Junpei:今でもデスコア対決と言われることもあるけど、今より前の方が凶暴なイメージがありましたね。先輩なのでこんなこと言いづらいけど、おちゃらけた雰囲気があるのに、ステージではガラッと変わりますからね。あと、英語が喋れるので発音が良くて聴きやすいし、技量も伴っているから、すげぇなと。シャウト、グロウルはもちろん、スポークン・ワードというか、英語で煽る声が印象に残ってます。