MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

ALL OFF

2016.08.25UPDATE

2016年08月号掲載

ALL OFF

Member:so-hey(Vo)

Interviewer:山口 智男

-初めて全編日本語で歌った「リフレインボーイ」を、英語で歌い直した「リフレインボーイ -English ver.-」がアニメ盤のTrack.2に収録されていますが、なぜ英語バージョンを作ったんですか?

"ヘヴィーオブジェクト"のタイアップをやらせてもらったとき、日本だけじゃなくて、世界中の人が聴いていることを知ったんですよ。海外にも熱狂的なアニメのファンがいらっしゃるんですよね。僕ら、まだ海外で曲を配信していないので、YouTubeでミュージック・ビデオをいっぱい見てくれてるみたいなんです。しかも、"モブサイコ100"に対する期待も海外では高いようなので、そういう人たちにも楽しんでもらえるように、日本語と英語バージョンの2パターンを収録しました。ちなみに英語詞は、直訳したものをベースに、僕が"歌"として成立するように翻訳をしたんですけど、僕、アメリカに住んでたことがあるので英語も得意なんですよ。日本語と英語が喋れて、なおかつバンドで作詞作曲もしているということを活かして、譜割という言葉のハメ方とか母音の選び方とか、韻の踏み方とか全部計算して作りました。それって通訳さんにはできないし、英文学の得意な人にもできない。日本語、英語、作詞、作曲の4つのスキルがないとできないことだと思うんですよ。だから、英語の歌詞を書き上げたとき、"こんなにいいものができた"って自分でも感動しちゃって(笑)。なかなかわかってもらえないかもしれないんですけど(笑)、作文的にならないように、ネイティヴの人が聴いてもわかる詩的な表現になるよう言い回しも意識しつつ、母音、韻、日本語の歌詞に忠実に英語にする、その全部を実現できたんです。これはいけるなと思ったので、今後、そういうお仕事の依頼もお待ちしてます(笑)。

-アーティスト盤に収録されているカップリングの2曲、「21」(Track.2)と「Light Up The Sky」(Track.3)についても教えていただけますか?

メジャー・デビューしてから2枚のシングルをリリースしてきて、その2枚とも"トリプルA面にしたい"という話を前にしたと思うんですけど、今回も狙いは一緒で、聴き応えのある3曲を入れたかったんです。表題曲とは全然違うタイプの2曲が入っているんですけど、「21」は古き良きポップ・パンクのテイストを持った曲を現代風にアレンジしました。「Light Up The Sky」は、もうひとつ自分たちが大事にしている"ダンス・ロック"の最新版で、2曲とも英語で歌ってます。っていうのは、カップリングの2曲はいつもの僕たちと言うか、ALL OFFらしい曲にしたかったのと、期待してくれている海外のファンに応えたかったからです。

-その2曲もラウドロックではないところの持ち味をアピールするものになりましたね?

そうですね。ゴリッとしたところも残しつつ、サウンド面ではスケールの大きさを追求したものになっていますね。

-「Light Up The Sky」もイケイケと言うよりは、空間系のギターの音色やピアノのループも使いながら透明感のある仕上がりになっているから、同じダンス・ロックでもこれまでとは違う新鮮な印象があります。

ピアノの音が大好きなんですよ。だから、ピアノの音をフィーチャーした曲をずっとやりたいと思ってたんですけど、なかなかうまくできなかった。それが今回、ようやくダンス・スタイルの曲で実現できました。メロディアスで、壮大さも感じられる曲になったところが気に入ってます。「Dancing All Night」(2014年リリースの1stフル・アルバム『ALL OFF』収録曲)って曲が、自分たちの曲の中で僕はダントツに好きなんですけど、その曲のアップデート・バージョンと言えるものを目指したんです。

-終盤のコーラスがまた、壮大さを醸し出していますね?

いつもだったら、あのコーラスがサビにあたると思うんですけど、最後まで聞かせず、最後の最後にああいう気持ちいいところに持ってくるという狙いが見事ハマりましたね。

-今作は聴きやすくはなりましたけど、バンドとしてはかなり攻めていますね?

だいぶ攻めています。結果、今回もまた節操のないシングルになってしまいましたけどね(笑)。

-8月12~14日にボルチモアで開催されるアメリカ最大級のアニメ・イベント"OTAKON"、8月27、28日に台湾で開催される"No Fear Festival 2016"といった海外遠征後には、「リフレインボーイ」を引っ提げてのリリース・ツアーが10月1日からスタートしますが、"NEW HORIZON TOUR"というツアー・タイトルにはどんな思いが込められているんですか?

いつもツアーのタイトルにはシンプルに作品のタイトルを冠していたんですけど、今回はちょっとかっこいいタイトルにしたいと思って(笑)。というのは、今回のツアーは十数公演あるんですけど、全国を自分たちの主催で回るのって4、5年ぶりなんですよ。フェスや仲間のバンドのツアーに呼んでもらうことが多くて、主催ツアーをやる機会がなかなかなく、東名阪でしかライヴができてなかったんです。それが今回、久々に主催ツアーでがっつり回れるってことで、ちゃんとツアー・タイトルをつけたいと思って、"新たな展望"、"希望の光"という意味を込めました。「リフレインボーイ」で新境地を開けたというのもあるし、6月26日に恵比寿LIQUIDROOMで"アニソン主題歌祭り"という他のバンドがあまりやらないようなイベントをオーガナイズしたときも、すごく手応えを感じることができたんですよね。それで、僕らにしかできない何かが見えかけたという意味も込めて、"NEW HORIZON TOUR"というタイトルにしたんです。