INTERVIEW
BRIDEAR
2016.03.16UPDATE
2016年03月号掲載
Member:KIMI(Vo)
Interviewer:米沢 彰
-そうですよね。福岡でもそういう環境はなかなかないですよね。ちなみに、KIMIさんが作曲をされる際は、どういうふうに進めてるんですか?
先にメロディがあることが多くて。例えば、先にひとつサビのメロディがあって、まずはコードだけつけて、サビからのパワー・コードで弾いてみて、Aメロ、Bメロはそのあとに繋げていって......っていうことが多いですね。それで、リフは"こういう感じにしたい"っていうのだけを伝えて、あとはもうギターのふたりのセンスを信頼しているので、お任せっていう感じですね。
-やっぱりサビが優先というか、最初の土台はやっぱりサビになるんですね。
そうですね。特にTrack.6(「My Heart Sigh」)はサビが最初にあったり、あと、Track.5(「箱庭」)に関しては、"こういう感じの縦ノリの曲を作りたい"っていうのが初めにあって、最初はリフだったんですけど、サビをどうしようかと思っていたら、サビだけ作ってたやつがちょうどハマったのでそれを持ってきました。
-ちなみに、今作の制作はいつごろからスタートされたんですか?
レコーディングは夏からですね。楽曲の制作自体は、1~2年くらいかかっていて、レコーディングだけだと、8月くらいから始まって12月くらいまでですね。
-結構期間が長いですね。
そうですね。週に1回とかで行ってたので。
-ホントに少しずつ少しずつ詰めていくような感じだったんですね。レコーディングはすべて地元で行ったんですか?
そうです。地元のスタジオで全部録りました。
-今作は、和田誠さんの新レーベル"爆音!BAKU-ON.ca"からのリリースということですが、どういった経緯で決まったのでしょうか?
和田さんとはもともと、2年くらい前に1回だけお会いしたことがあって、何かのときに連絡先をうかがって、それから1年くらい前に和田さんのラジオ番組に出させていただいて、わりと気にかけてくださっていたみたいで。そのあと、去年の春くらいに"最近どう?"っていう話から始まって"レーベルとか決まってるの?"っていう話になって。"いやぁ、決まってないんですけど、アルバム出そうとは思ってるんです"っていう話をしたら、"いい話があるよ"ってことで、東京にライヴで来たときに時間を合わせていただいて、そのときは当日までどこの会社っていうのは知らされてなかったんですよ。で、行ってみたら"KADOKAWAです"と聞かされて、"おぉー!"みたいな(笑)。それで、和田さんのプロデュースでっていうお話だったので、"お願いします!"という感じになりました。
-トントン拍子って感じですね。
そうですね、ビックリしました(笑)。
-迷うことは特に何もなかったですか?
はい。それまでにも、レーベルのお話はいくつかいただいたことはあったんですけど、決めかねてて。でも、和田さんやKADOKAWAの方ともお話しして、すべてがクリアになって、"こういう人たちに任せていったら、私たちは大丈夫だ"って思ったのでお願いしました。
-いいですね。そういうことが縁というか。
"そんなに気にかけてもらっていいんですか?"みたいな。私たち福岡なのに(笑)。ホントにありがたいです。
-ちなみに、和田さんも制作に関わってる部分はありますか?
楽曲に関しては好きにやらせてもらってますね。
-初めてのアルバムが完成してみての率直な感想をうかがえますか?
満足感というか充実感があって、アルバムのリリースがホントに楽しみって感じですね。今までのアルバムは、自分たちだけでやって、バタバタって感じで。"これで出しちゃう? 出しちゃう?"みたいな部分もあったりしたんですけど、今回はどっしり構えて安心していられたので、ホントに自分たちの作ったものに満足して、あとはみんなに聴いてもらった反応が楽しみですね。
-手応えは感じていますか?
感じてますね。きっと満足してもらえると思います!
-ちなみに、このアルバム・タイトルの"BARYTE(=重晶石)"はどのようにしてつけられたのでしょうか?
アルバムのタイトルを"どうしよう......?"っていうところから始まったんですけど(笑)。"ここから飛躍していきたいっていう意味合いを込めた単語にしたいよね"っていうのだけざっくりと決まっていて、いろんな単語を持ち寄ったけどなかなかしっくりくるものがなくて。そのときにメンバーの1人が、いろんな宝石の名前を調べたりしていて。その中にはしっくりくるものはなかったんですけど、再度調べたときに"BARYTE"っていう言葉があって。それが意味合い的にも良かったのと、"加工には向かなくて壊れやすいから市場に出回らない"っていう説明があったんですね。それがメタル・シーンに重なる部分もあって。一般的には若干受け入れにくいものではあるんですけど、よく見てみるときれいだな、みたいな。実はこんなところにあるんだよ、みたいな(笑)。そして"これから輝いていける"という意味合いもあったので"これだ!"と思って。バンド名のときと同じく、字面もいいな、と。"Y"の部分が"I"になるもうひとつの書き方もあったんですけど、"Y"の方が見た目が良かったので。