INTERVIEW
ALL OFF
2015.11.04UPDATE
2015年11月号掲載
Member:so-hey(Vo)
Interviewer:山口 智男
-1年前にリリースしたフル・アルバムを作るとき、40曲ぐらい作ったそうですが、そこからまた20曲ってすごいですよね?
歌詞がついていないようなものも含めてですけどね。一度集中して作ったあとに、すごく気を抜くんですよ。1ヶ月ぐらい全然曲を作らず、ぽけーっとしたあと、その間にいろいろインプットがあったり、気持ちもリフレッシュしたりするんで、そこでまたドバッと作る。毎日作っていると、逆にできないかもしれない。ドーンといっぱい作って、1回空けて、またドーンと作ってっていうペースが自分の中にできあがっているんです。
-最後に自分たちらしさを加えたとおっしゃいましたが、歌詞もアニメの世界観に寄せつつ、ALL OFFらしいものになっていますね。so-heyさんの個人的な思いが溢れているように感じました。
書いていくうちに作品のテーマとこれまでのバンドの歩みが自然にリンクしてきたっていうとこがあって、無理やり合わせたわけではないんですよ。できあがってみたら、作品のことも歌っているけど、これ、完全にALL OFFの話じゃんって自然になってたんですね。そういう意味では、"ヘヴィーオブジェクト"って作品が僕らにすごく合ってたんだなって実感しました。
-"変えてやろうこのscene"、"まだ見ぬ次のステージへ"というフレーズがとても印象的でした。歌詞を書きながら"scene"とか"ステージ"とかって具体的なものが見えていたんじゃないでしょうか?
バンドの状況そのものだと思います。とりあえずアニメの主題歌を歌うバンドの中に、これだけゴリゴリやってる頭の悪そうなバンドってあまりいないんじゃないかって思ったんですよ(笑)。
-いやいや、頭が悪そうってことは全然ないですよ(笑)。
でも、こういう曲がアニメのシーンで受け入れられたらまた新たなかっこよさを作っていけるんじゃないかって思ったんですよ。なおかつ、今まで自分たちが大事にしてきたカルチャー......例えば歌詞にも入ってるんですけど、"2-step"とか僕らがしてるファッションとかっていうのは、オーバーグラウンドの人たちにはまだ届いてないかもしれないけど、僕らが"面白いじゃん""かっこいいじゃん"って変えていけたらいいんじゃないかって気持ちも込めているんです。
-「One More Chance!!」をバンド・サウンドとして形にするにあたっては、最後にできた曲ということもあって、そんなに苦労しなかったんですか?
曲のイメージができあがってからの肉づけは早かったです。ただ、イントロのギターのリフは曲の印象を左右する大事な要素だし、メジャー第1弾ってこともあって、ギターのふたりもだいぶ苦労しながら、たくさんアイディアを出してくれましたね。40~50パターンぐらい、いろいろ持ってきたんじゃなかったかな。その中から、これしかないっていうやつを使ったんです。
-セッションしながら、そのときの勢いやノリで弾いたように聴こえますけどね。
そういうふうに聴こえるようにするのが狙いでした(笑)。サビのメロディも含め、時間をかけて、なんとか作りましたって感じを出したらダメだと思うんで、実は苦労して作ったんですけど......って言っちゃったら何の意味もないんですけどね(笑)。
-アニメのオープニング・テーマ曲で、こんなに不穏なムードや焦燥感に満ちていて、大丈夫なのかとちょっと心配していたら、サビで一気にキャッチーに展開して、あ、こう来るのかってびっくりさせられたんですけど、そんなところもALL OFFらしいですね。イントロのギター以外に手をかけたところってあるんですか?
もちろんメロディも歌詞もしっかりと時間をかけて練り上げたんですけど、やっぱりオケのかっこよさっていうのは、僕らが活動してきた畑的にすごく大事だと思ってて。そこがポップになっちゃったらかっこ悪いと思ったので、逆にこれまでで1番ゴリゴリの曲にしてやろうと思いました。だから、すごくキャッチーで歌えるんだけど、"ライヴに来たらお前ら動き方わかってるよな?"、"俺らは変わらないし、逆にもっとゴリゴリ行ってやる!"っていうようなメッセージを込めました。それと、これはツーステップを踏めるでしょってAメロのリフだったり、掛け声だったりとか、ライヴで即効性があるというか、爆発力のある曲にすることもかなり意識しましたね。
-たしかに歌の裏で結構ギターが唸っていますよね?
唸ってますね(笑)。
-ライヴという意味では、Track.2の「Yeah!!」(アーティスト盤)は歌詞の内容も含め、まさにライヴ讃歌と言える曲ですね?
完全に現場のみんなのことを歌ってますね。