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INTERVIEW

MUCC

2015.06.11UPDATE

2015年06月号掲載

MUCC

Member:逹瑯 (Vo) ミヤ (Gt)

Interviewer:MAY-E

-へえ、その光景はぜひ見てみたいですね。さて、そのツアー[MUCC EUROPE TOUR 2015"F#CK THE PAST F#CK THE FUTURE"]でもプレイされていた新曲が収録されている今作『T.R.E.N.D.Y. -Paradise from 1997-』ですが、テーマを設けて制作されたんでしょうか?

ミヤ:はい、今回は珍しくテーマがあるんです。MUCCはインディーズから数えてミニ・アルバムはこれが3枚目なんですけど、今回はコンセプト・アルバム。ミニ・アルバムだからできたコンセプト作品ですね。アルバム・サイズだったらできなかったことが、今作ではできたかなと自分では思っています。

-もともとはフル・アルバムとして制作に取り掛かっていたんでしょうか?ミニ・アルバムにしたのは何故?

ミヤ:もともとミニ・アルバムとして走り出しました。最近の流れになかったし、面白いかなと思って。

逹瑯:だけど、作業量としてはフル・アルバムと変わらなかったですね。前にリリースされたシングル曲が入っていないってだけで。例えばここにシングルが3曲入って、頭にSEが付いたら、11曲になるんで。

-そうですね。そして、タイトルがまず気になるところです。"TRENDY"って、"流行りの~"という意味ですけど......。

ミヤ:"トレンディー"って、今あんまり言わない言葉じゃないですか。歯が浮く感じっていうのかな。今なかなか使わない、ダサくて恥ずかしいような言葉って、今グッと来たりするんですよね。このタイトルは歌詞とリンクしてます。

-へえ!ダサいから採用したと。

ミヤ:うん、ジャッジの仕方も普段と違うんですよ。どうしたらダサくなるかなっていう。昔っぽいワードを足してみたりとか。そういう作業は結構楽しかったですね。

-サブ・タイトルには"-Paradise from 1997-"と、"TRENDY"に続き"PARADISE"というワードもありますね。

ミヤ:うん、"PARADISE"って言葉もダサいから、最初はタイトルを"TRENDY"にするか"PARADISE"にするかですごく迷ってて。で、"サブ・タイトルにしたらもっとダサくなるな"と思って。

一同:(笑)

-1997年っていうと、バンド結成の年ですよね?

ミヤ:そうですね。バンドを結成した年でもあり、今回のコンセプトが90年代だったんで、サブ・タイトルに"1997"と入れました。いろんな意味に捉えられるのもいいかなぁと。90年代のアプローチと今っぽさをミックスするっていうのがコンセプトなんですよ。最近あまり聴かないビート感とか、間が大きい感じのビートとか。"KNOTFEST"でLIMP BIZKITのライヴを観て、このアイデアを閃いたんです。

-へえ、そうでしたか! LIMP BIZKITのライヴのどんなところがヒントになったんでしょうか?

ミヤ:15年以上前の楽曲なのに、今のノリで聴けるなって思ったんですよね。EDM系のフェスが世界中でこれだけ流行っていますけど、そこでの定番曲の流れのノリって、LIMP BIZKITの曲にそのまま当てはまるんですよ。生演奏でやっているかどうかってだけの違い。それって、すげえなって。

-たしかに。

ミヤ:だから、90年代のダサさとかっこよさのギリギリのところを狙ったというか。"ダサい"っていうのが今回のキーワードでしたね。いろんなアプローチに対して"うわ、ダサいね。いいね"って言えるような。俺たち世代の人が聴いたら引っかかるようなアプローチがたくさん詰まっているんです。歌詞にしても、サウンドにしても。それが、今回のコンセプトですね。若いリスナーが聴いたらどう感じるのかわからないです。新しいものに聴こえてくれたらそれはそれでアリだし。

-そうですね。コンセプト作品を制作してみていかがでしたか?

ミヤ:やりやすかったですよ。迷ったときも、コンセプトっていう芯があるので、90年代的に考えたらこっちでしょっていうジャッジができたし、スムーズでしたね。