INTERVIEW
LOKA
2014.09.03UPDATE
2014年09月号掲載
Member:Kihiro (Vo) SIN (Gt) 勝己 (Ba)
Interviewer:荒金 良介
-海外ツアーを経て、バンドの結束力も高まりました?
Kihiro:結束というか、1人ケガをしたし、1本1本こなすので必至でした。5本目のドイツで(KEN'ICHIが)骨折しちゃって、残り11本はギブスをはめてやりましたからね。奴のケアをしながらだったので、頭の中はいっぱいいっぱいでした。まあ、ヨーロッパもそうだし、日本に帰って来てからも、みんな応援してくれるからお客さんには感謝してます。ファンの力をすごく感じたし、もっと楽しませなきゃいけないなと。
-そんな気持ちも今作に繋がってます?
Kihiro:今回はこれがLOKAだよ、という名刺代わりの1枚ですね。映画っぽくしたいし、4人の個性を集めつつ、ひとつにまとまった作品かなと。
勝己:あと、テンポにこだわったよね。そのテンポで曲を作りたいと言って、それぞれに振って、みんなどんなリズムなら乗れるかなって。
Kihiro:うん、BPMは幅広くしました。縦ノリもあれば、横ノリもあるし、頭を振れるようなスピーディーな曲もあれば、踊れるような四つ打ちもある。それはすごく意識しました。エレクトリック・ダンス・メタル、EDMのMをメタルに変えたジャンルを掲げてて、どの曲も踊れることは大前提ですね。
-なぜそれだけ振れ幅を広げようと?
Kihiro:1人1人の個性をちゃんと出した結果、自然とそうなったというか。個を大事にしたら、振れ幅が広がりました。自分のパートしか編曲してないもんね。1人1人が作ったものを合わせた感じです。
-元ネタは誰が作るんですか?
Kihiro:曲は全員で作るんですよ。僕が作った曲でも最終的にギター/ベースのパートはアレンジしてもらいますからね。
-前作はKihiroさん、KEN'ICHIさんは曲は作らず、作曲家を立てた形だったんですか?
Kihiro:う~ん、一緒には作ってたんですよ。ただ、メンバーじゃなかっただけで。前作の方が振り幅が小さいのは、俺色が強く出てたからだと思います。前作は明確にこういうものを作りたいというものがあったけど、今回はもっと広げようと思ったから。自分の意見をガーッと出すよりも、メンバーから出てくるものを曲に反映しようと心がけました。そういう意味ではメンタル面も全然違いますね。
-バンドによっては、リーダーが作った曲のビジョンにほかのメンバーが合わせる形もあると思いますが。
Kihiro:ウチはさっきも言ったように、みんな負けず嫌いだから、いろいろ出してくるんですよ(笑)。1人が作った音楽は偏りすぎて、面白くないし。
勝己:1人の色だけを出すなら、そいつが1人でやればいいしね。
-曲作りはどんな感じで進むんですか?
Kihiro:抽象的に伝えて、じゃあ、やっておくからみたいな。俺は自分で弾くより、SINと勝己にお願いする部分は多いですね。
-アルバム像も完成後にわかる感じですか?
Kihiro:途中で見えてきましたね。 勝己:始まりと終わりを聴いたら、えっ!と思うくらいの物語があるアルバムだから。なんて、説明すればいいんだろ。
-映画のサウンドトラックみたいなムードもありますね。
Kihiro:物語っぽくはしたかったですね。今はCDが売れないと言われてるじゃないですか。シングルっぽい曲も作るのもいいけど、アルバムは最初から最後まで聴いてもらいたいから。
-曲を作りながら、足りない要素を補っていったんですか?
Kihiro:そうですね。ラップの曲を入れたいね、シンセが多い曲を作ろうよ、アコースティックが入ったやつがあってもいいんじゃないって。同じ曲は2ついらねえしなって。
-大げさに言えば、1曲1曲違うバンドが演奏してるぐらいカラーは違いますね。
Kihiro:その方がいいっすよね。ライヴでも対応力が付くから。ゴリゴリのメタルコアとも一緒にやれるし、ちょっとパーティーっぽい曲やってよ!と言われても、できますよって言えるから。何でもできるのがミュージシャンだと思うから。ロックしかできないのは、あまりかっこいいとは思わない。ミュージシャンである以上、何でもできた方がかっこいいなと。