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INTERVIEW

SCREW

2014.08.11UPDATE

2014年08月号掲載

SCREW

Member:鋲 (Vo) 和己 (Gt) マナブ (Gt) ルイ (Ba) ジン (Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-まず、4月20日に赤坂BLITZで開催された、結成8周年記念ライヴ"SCREW 8th Anniversary Live NEVERENDING BREATH AT AKASAKA BLITZ"は皆さんにとってどんな1日になりましたか?

ジン:やり終えたとき、ファンの人や関わっている人たちへの感謝の気持ちがすごくでかかったですね。SCREWとして8周年を迎えられた、これだけ長くやれたのは周りのかたがたのお陰というか。その気持ちが強く感じられたライヴになりました。個人的には守りというよりは攻めのライヴができたのかなと思っていますね。

和己:最後の映像が映し出されないという機材トラブルもあったので、改めてライヴは生ものなんだなと思いました。だからそういうトラブルもきちっと対応できれば良かったなと。チーム全体での対処も突き詰めるようにできないとと思って。そういう意味ではすごく反省しましたね。チーム内の信頼関係を深めることがいいライヴに繋がることに改めて気付かされました。

鋲:8周年の記念とはいえいつも通りの1本のライヴなのに、8周年を意識しすぎたかなと(笑)。固かったなと思いますね。もう少しリラックスして臨めれば良かったなと。それが勉強になったんで、その後のイベント・ツアーはいい形で回れました。

マナブ:周年ライヴなのでセットリストもベスト盤みたいな感じで新旧織り交ぜて。ファンの人が楽しんでくれることをやったつもりなので、楽しんでもらえてたらいいなと。バンドのチャレンジみたいなものは、このアルバムのツアーになるのかなと思ってます。ああいうライヴは毎年やっていきたいですね。自分らのやってきたことが1番わかりやすい形で自分らにも見えるのかなと思います。

-ありがとうございます。その8周年ライヴでリリースが発表された、メジャー2ndアルバム『PSYCHO MONSTERS』は、前作『SCREW』以降にリリースしたシングル『CAVALCADE』『FUGLY』の世界観を掘り下げた、パワフルでガツンと来る作品だと思いました。これまでの集大成的なところを感じさせたアルバムの『SCREW』から大きく踏み出す、ネクスト・ステージの作品だと感じて。

鋲:前作は『SCREW』というタイトルで、そのワードがある以上どうしても......かっこつけなきゃいけないじゃないですか(笑)。

-(笑)バンド名を冠してますからね。

鋲:かっこ悪いところは見せらんない的な。だからかっこよさを追求して作ったんですけど、かっこいいだけじゃ伝わんねえし、それだけで終わってしまう。プラス何かがないと響かないと思ったんですよね。だから今回はそれに色をつけて、幅広く。それは今までやってきたことでもあるので、その強みをより一層強く生かした作品になったかなと思います。"PSYCHO MONSTERS"というワードから各自が受けたイメージを曲にして、形にしていったんですよね。

-ああ、"PSYCHO MONSTERS"という言葉のもとに完成した楽曲群なんですね。いつごろ出てきた言葉だったんですか?

鋲:これが早かったんです。今年の1月か2月にはもう。もともとこのワードをいつか使いたいというのは自分にあったので。

-では作曲者の皆さんはそのワードに向かって楽曲制作をなさったと。このワードを受けて皆さんはどう思われましたか?

ジン:......"化け物"ですね(笑)。

全員:(笑)

ジン:前作よりは乱れる感じというか。大人しい感じではないなというのは第1にあったので、前作にはない勢いのある激しい曲も入っています。あとタイトルのコンセプトだけではなく、喜怒哀楽というか、世の中の感情的なものを入れていきたいというのもひとつのコンセプトでしたね。かっこいいものだけを追求すると似たり寄ったりにもなるので、そこはヴァリエーションを意識して。それがアルバム全体を通して散りばめられたのかなと思います。

鋲:ここまで経験して感じることなんですけど、SCREWというバンドで作品を作るとなると、楽曲(のカラー)まで統一させるのは至難の業というか、すごく労力を費やすことだと思っていて。だからポップにも聴こえるものもあれば、かと思えば気の狂った怪物みたいな。どういう曲が来ても縛れちゃうワードをあえて送ったんです。

-受け取り手によって解釈が変わるものは、可能性が広がりますよね。

和己:話はすごく単純なんです。前作の『SCREW』で"これがSCREWだ"というのをその当時みんな出し尽くしたと思うんですよね。それで今回の"PSYCHO MONSTERS"というワードで、楽曲の広がりとかが容易に想像できると思うんです。キャッチーにも捉えられるし、アメリカのコミック・タイトルみたいな印象にも捉えられるし、ちょっと怖いものにも捉えられるし。選曲会のときに"この曲はどうなんだろう?"とディスカッションしたりもしたんです。でもそれも"この(いろんな解釈ができる)アルバム・タイトルだからこそできるんだよね、だからこれはやってみよう"という曲もあったりして。そんな"怪物たち"を曲に置き換えてるんです。

-SCREWは鋲さん以外のメンバーさんが原曲のデモを制作されるんですよね。でもどの曲も作曲者はSCREWとバンド名になっている。素朴な疑問なのですが、デモとはどれくらい変わるのでしょう?

和己:全然違いますよ。デモは基本ワン・コーラスなので、そこからフル・コーラスを作るにあたって作曲者が軸になっていろいろ作業をして、構成が増えたり減ったり。そこにああでもないこうでもないとメンバーとプロデューサーも入って作っていくんです。そのまんまのときもあれば、まったく変わるときもありますね。たとえばラストの「忘れたいつかの日...」は、原曲とはサビのコード進行も変わってるんです。

-「忘れたいつかの日...」の原曲を作られたのはマナブさんですね。

マナブ:これはキーも最初半音高くて。でも鋲の色に合わせて下げようかな、じゃあ1オクターブ下で歌ってもらおうかな、とか。それでサビのメロディはそのままでコードは変えてみようかなとやってみて、で、コードを変えてみたらまたメロを変えてみようかな......とか。すげえ二転三転して。でもやりたいようにはやらせてもらったんで。

和己:結果はね?

マナブ:それまではプロデューサーを含めてバトルの日々でした(笑)。

和己:(自分が)その仲介に入って"いや、こっちの方がいいと思いますよ?"と言ったり(笑)。作曲者とプロデューサーのバトルは多かったですね。いい意味で。プロデューサーはやわらかい人なんですけど、厳しい人なら"降りる!"と言われても仕方がないくらい。それくらいのレベルの会話をしてますね。