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INTERVIEW

SCREW

2014.08.11UPDATE

2014年08月号掲載

SCREW

Member:鋲 (Vo) 和己 (Gt) マナブ (Gt) ルイ (Ba) ジン (Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-(笑)今回は通常盤のみに収録の「THE ETERNAL FLAME」も含め、全編英語詞の曲が3曲ありますね。特に「evil passions」のヴォーカルは今までの鋲さんの声とは違うニュアンスもあって新しいと思いました。

鋲:スタッフと話して英語にするか日本語にするか決めるんですけど、この曲は誰もが英語がいいなと。英語だと日本語より一層気を遣いますね。日本語は発しただけで意味がわかるけど、英語はしっかりと頭の中に入れ込むのが大変な作業で。でもちゃんと意味はわかった上で歌いたいから、歌ってて"この言葉(の意味)なんだっけな?"ってならないようにしないといけないし。それと同時に英語の場合は、楽器になりきることもできるかなと思っていて。感情を持っている分かりやすい楽器ですね。

和己:英語の発音うまくなったよね?

全員:(笑)

鋲:最近助かるのが......パソコンにスピーチって機能があるじゃないですか。あれを何回も聴いて......。

和己:最近?結構前からある機能だよね(笑)?

鋲:......うん、でもわりと最近知った(笑)。

-(笑)「絶望の讃美歌」は突風でいろんなものを吹き飛ばすようなポジティヴなエネルギーが漲った曲ですね。ラスト3行の"ならば忘れないように眠れないくらいに/俺が悪夢を唄おう/絶望の讃美歌を"という歌詞の説得力も大きいです。

鋲:絶望というものを視点を変えて見て、絶望を讃えて歌ってみようかなと思ったんですよね。俺らはポジティヴなことを歌うバンドでもないし、俺はそういう人間でもないので。もういっそのこと絶望の中で生きていこうと。

-でもそれって、とてもポジティヴなことですよね。享受するという。

鋲:そうですね。希望を持って絶望を歌っている。それはアルバム全部通してもそうで。それを理解してもらえると嬉しいですね。

マナブ:(鋲は歌詞で)昔に比べると難しい言葉を使わなくなったと思います。俺は歌詞を書かないのでわからないですけど、大人になるとそうなっていくのかな、なんて思ったりもしますね。

鋲:......昔はかっこつけて難しい言葉を並べたりって事もしてましたね。言いたいことはあるけど、核心に触れないというか。インタビューとかでも深く言わず、自分だけが内容を知ってる......そういう傾向があったとは思います。でもそれだと伝わらないんですよね。

-伝わる歌詞というのは大事だと。

鋲:楽曲が増えて、100曲以上あると、さすがにしんどくなってくるじゃないですか。"この内容前も言ったしな"みたいな。そういう状況になってきたなかで、伝わらないのってどうなの?と思うようになったんです。どうせ苦労して書いてるんだったら、ひとりでも多くの人に伝わったほうがいい。そういう感情の変化は自分の中で知らず知らずに起こっているのかな。インタビューで言わなくても、この先インタビューがなくなっても、歌詞を読んで自分で考えれば何を言っているのかわかる。そういう歌詞になってきたかなと思います。"さっぱりわかりません!"だと書いた意味もないし、ただの自己満かなと思うし。それが自分の意図してない伝わりかたをしても"そういう受け取りかたもあるんだ"と。そういうところでもファンの子と距離が縮まった感じがしますね。そういうレスポンスが昔よりも増えているので、伝わってるのかなー......と思いますね。

-それが英語詞にもあると思います。難しい言葉があまりないのも理由のひとつですけど、それは鋲さんがちゃんと意味を噛み締めて歌ってらっしゃるから成り立つことです。

鋲:俺も英語を訳して歌詞を知りたいなと思う人で、そういうファンの子もいるので。そういうときは"お、わかってんじゃんこいつ!"と思いますね(笑)。

-(笑)そういうことも含めてこのアルバムはライヴでどんな景色が見えるのか、とても期待が高まる音像になっていると思います。リスナーのイマジネーションを刺激してくれます。

和己:これからそれを俺らが広げて、固めていきます。

ルイ:「Brust Forth」のジャズの部分はどうしようかなと思ってて......アップライト(ベース)とか使ったほうがいいのかな?

和己:ドラムとベースにはそこを頑張ってもらって。で、俺と鋲は(※と言って鋲とふたりでトランペットを吹く仕草をする)。

-ははは!全国ツアー"INNER PSYCHOLOGICAL WORLD"はまず全国16ヶ所を回って、その後は渋谷のライヴハウスを8ヶ所回り、ファイナルは日本では初のホール・ワンマンとなる渋谷AiiA Theater Tokyoという、またまた壮大なプランです。

和己:8周年ということで渋谷で8本やって、ファイナルのAiiA Theaterは9周年目に向けて、という意味合いで。9周年に向かって頑張っていきたいですね。

ジン:今回のアルバムはより世界観が出せる楽曲がいっぱいあると思うので、そこにどっぷり浸かれるようなファイナル――ああ、楽しかった!だけではない何かがあればいいなと思っていますね。ホール・ワンマンは海外でしかやったことがないので未知な部分はありますけど、楽しみですね。

マナブ:本数もすごく多いので、最後のほうは曲も全部馴染んでるだろうし、どうなるのか楽しみですね。

ルイ:何ひとつ残さずに出し切れればいいかな、と思っています。

鋲:ツアーが進んでいくにつれて、みんながより一層病んでくれたらいいなと思いますね。そっちのほうが歌詞が伝わると思うし。

-ジンさんのおっしゃる"楽しかっただけではない何か"に繋がりますね。

鋲:楽しいことは大前提だと思うんですよ。その先の内容的な部分ですね。