DISC REVIEW
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ベーシストが脱退し、2015年にメンバー4人の新体制となったSCREW。4月と8月に『昏睡』と『覚醒』というタイトルで連作のコンセプト・アルバムをリリースする。5人のSCREWが終わりを迎えたことでの"死"と、そこからの"再生"を2作で描くとのことだ。『昏睡』は死を全面的に匂わせた作品ゆえか、黒を彷彿とさせるシックでダークなサウンド。ギターも重く、威力もさらに増し、ドラムも緩急を効かせて楽曲ごとにアプローチを変えるなど、ベーシストの不在を感じさせることは一切ない。メロディが立ったラウド・ナンバー、ライヴ感のあるアグレッシヴな楽曲から、ラストのピアノを入れた美しく切ないバラードまで、死から息を吹き返す瞬間を封じ込めたような生命力に溢れた作品。『覚醒』の行方に期待も高まる。 沖 さやこ