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INTERVIEW

陰陽座

2014.03.10UPDATE

2014年03月号掲載

陰陽座

Member:黒猫 (Vo) 瞬火 (Ba/Vo)

Interviewer:荒金 良介

-瞬火さんは?

瞬火:カテゴライズという観点ではそんなに詳しいわけではないですが、その時代の音というのは今も好きな音の1つとして刻まれていますよね。産業ロックと分類していいかどうかはさて置き、VAN HALENで言えばSammy Hagarの時代の音、というと分かりやすいと思うんですけど、リズムはドッシリしているけど煌びやか、耳障りはいいんだけど熱い、というあの感じを、ずっと以前から陰陽座の楽曲の中でもやりたいと思っていました。特にHEARTも女性ヴォーカルなので、黒猫がこういうものを歌ったらこうだろうな、と想像しながら楽しく作りましたね。ただ、古き良き時代の音を自分たちの世界観に取り込みたかったというのも大きいですけど、この物語のエンディングは、泣けるピアノ・バラードではないというのははっきりイメージできましたから、地に足が着いた状態でありながら清涼感に身を任せるようなイメージといえば、この音、という確信を持って臨みました。結果的にとても手応えを感じています。

-2曲とも90年代がキーワードになってるのは偶然ですね?

瞬火:もちろん偶然ですね。PANTERAだと言ったのは僕自身ではないですし(笑)。ただ本当に、そういう時代性を伴ったアプローチというのはバンドそれぞれだと思います。70年代までしかロックとは認めない!という信念でレイドバックした音を奏でるバンドもあれば、古臭いものはすべてくだらない、とにかく最新の音を追い求める!というバンドもあるでしょう。どれも、それがそのバンドの明確な意図であり信念であるなら何も間違っていないと思います。僕たちが陰陽座でやろうとしていることも、特定の時代の押し売りとか、単なる懐古主義とかいうことではなく、素直に自分たちがリアルタイムで聴いたものと、そこから遡って触れた昔の音楽と、そして現在進行形で生み出されてくる新しいもの、そのすべての中で自分たちが"良い"と思えるものを取り込み、咀嚼し、昇華させて作品として作り上げたいというだけです。しかし結果として、少し古い時代を思わせる陰陽座の楽曲を聴いたお若い方が、なんか新鮮だなと感じてその時代の音楽に触れてみるキッカケになったりすれば、それは素敵なことだと思います。

-この後は、レコ発ツアーも用意されてるんですか?

瞬火:このシングルがリリースされる頃は、これに続くアルバムの制作にどっぷりハマっている頃ですね。

-今言える範囲でいいんですが、どんなアルバムになりそうですか?

瞬火:「青天の三日月」しかり、その前に発表された新曲「吹けよ風、轟けよ雷」なども含め、それらから受ける印象で抱く予想を裏切りながら期待に応える内容ですね。

-黒猫さんはどうですか?

黒猫:手前味噌ですが、凄いものになると思います。早くその新曲たちを歌いたくてしょうがないので、このテンションをキープしたまま、最高のものを届けたいです!