INTERVIEW
DESTRAGE
2014.02.15UPDATE
2014年02月号掲載
Member:Paolo Colavolpe (Vo)
Interviewer:ムラオカ
-少し前の話になりますが、2ndアルバム『The King Is Fat'n'Old』リリース後に私たち激ロック招聘の元、初の日本ツアーを行いましたが、日本に来てみていかがでしたか?
俺たちにとって日本は本当に他の星って感じだね。全てが初めてだったし、予想外だったし、エキサイティングだった。まず、俺たちは凄く歓迎されているように感じることができたし、秩序が完璧だった!俺たちは"日本のオーディエンスは少し冷たいかもね"なんて言われてきたけど、結果的に全然そんな心配はなくて、みんな騒いで楽しんでくれた。本当に気分が良かったよ。ツアーがあんまり楽しかったから俺は私的に数週間残って旅して周ることにしたんだよ。日本の人たちはヨーロッパ人に対しても社交的で驚いた。いろんな人と話せたし、みんな気軽に付き合ってくれたんだ。もしかしたら観光地を避けていたのが良かったのかもしれないね。短い期間でできるだけ本当の日本の文化にたくさん触れたかったから。最終的に尼僧が運営する秘密の避難所みたいなレストランにたどり着いたのは奇跡的だったね。完全菜食でメニューは選べなくて、ピアノ弾いたり、来てる人たちと哲学について話し合ったりしてたよ。それから東京の魚市場に行って人生で最高に旨いの寿司を朝7時に食べたり、古めかしい市営バスに乗って周りの人に笑われたり......多分毛深くて笑われてたんだと思うけど......。それ以外にもたくさん楽しい特別な想い出を作ったよ。
-ジャパン・ツアーのオフショットがYouTubeに上がっており、カラオケやロック・バーなどだいぶ満喫しているように見えたのですが?思い出に残っていることを教えてください。
うん、バーからバーを渡り歩いたね。日本の美味しい食べ物を食べて楽しんだよ。日中は観光もしたんだ。幸運にも何人かの日本人の友だちが連れて周ってくれてね。カラオケは楽しかったね。次回はもっと大きい部屋で飲んで歌うゲームをたくさんの人と一緒にやりたいな。
-ジャパン・ツアー後には、スタジオジブリの映画の主題歌を収録したトリビュート・アルバム『Princess Ghibli (プリンセス・ジブリ)』に、「Gake No Ue No Ponyo(Ponyo On The Cliff)"崖の上のポニョ"」と「Yasashisa Ni Tsutsumaretanara(やさしさに包まれたなら)」の2曲で参加しましたが、参加することになった経緯を教えていただけますか?
ある日、Ettore Rigottiから電話があって、その説明をされたんだよ。このプロジェクトに参加するのは良いアイディアだと思って詳細を聞いたんだ。
-あなたがたはこの企画にはあまり乗り気でなかったと小耳に挟んだのですが、「Gake No Ue No Ponyo(Ponyo On The Cliff)"崖の上のポニョ"」のカヴァー・センスや完成度は目を見張るものがあり聴き手としては非常に楽しむことが出来ました。実際にこの2曲をカヴァーしてみていかがでしたか?
正直な質問には正直に答えよう(笑)。うん、実はアニメの曲のカヴァーっていうことであんまりやりたくなかったんだ。ジブリだからじゃなくてね。やるだけやって結局あんまり良い結果がでない、みたいなことが多いからさ。でもやると決めたからには自分たちの最高の作品にするために頑張ったんだ。みんながこのアレンジを気に入ってくれてよかったよ。結果的に俺たちのオリジナルの曲にかなり近いイメージのアレンジに仕上げることができたしね。ポニョはかなり難題だったよ。曲自体はシンプルで美しく、ナイーブで、いじりようがないんだ!一方で崩しだしたらどこまでも崩れるという。俺たちはまず調性を選んで、それからオリジナルのコード展開をバラバラにして、それから組み立て始めたんだ。メインのヴォーカル・メロディを活かしつつ、俺たちのタッチを加えて、そしてハーモニーの構造を崩さない、というルールでね。俺たちは、オリジナルの曲のただのヘヴィ版みたいなのを作るのは絶対にイヤだったから、いくつかのパートを別に足して、リフやソロも1から考えて作った。最終的には俺たち自身もそんなチャレンジを楽しんでいて、たまにはこんなのもいいかもねって思ったよ。
-また実際に宮崎アニメは観たことがありましたか?
うん、いくつか見たよ!俺が好きなのは"千と千尋の神隠し"だね。
-さて本題に入りますが、3枚目のフル・アルバム『Are You Kidding Me? No.』完成おめでとうございます。2010年12月に2ndアルバムをリリースしてから、3年と3ヶ月と大分時間がかかりましたが、その理由を教えていただけますか?
ありがとう!実はこのアルバムは1年以上前に完成してたんだよね。時間が掛かったのは、前のレーベルから新しいレーベルへの移行と、リリース日のスケジューリングの都合だったんだ。それがなかったとしても、どちらかというとDESTRAGEは作曲に時間が掛かるバンドなんだよね。曲が複雑だからさ。俺たちの作曲のプロセスって全然決まってなくて、作曲の途中でしょっちゅう気が変わって、それがプリプロでも変わるし、本番レコーディング中にも変わったりするんだ。この大掛かりなアルバムのメイキングを撮ったドキュメンタリー映像がそろそろ公開されるよ。ツアーの様子とか全然なくて、ひたすらスタジオの様子だけなんだけどね。もし制作過程に興味がある人がいたらチェックしてくれ。
-1st、2ndアルバムはEttoreのCoroner Recordsからリリースしていたので、今作も同様にCoronerからリリースされるものと思っていましたが、METAL BLADEに移籍と聞いてビックリしました。移籍の経緯を教えていただけますか?
一旦Coronerとの契約が終わったから、俺たちの今後の可能性のために1から考え直そうと思ったんだ。世界のあらゆる、本当にたくさんのレーベルとコンタクトを取って調査に調査を重ねて新しく契約するレコード会社を選んだんだよ。バンドの成長を1番助けてくれそうなレーベルをね。それで最終的にMETAL BLADEを見つけたよ!