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INTERVIEW

RIZE

2012.10.16UPDATE

2012年10月号掲載

RIZE

メンバー:JESSE (Vo)

インタビュアー:ムラオカ

-JESSEさんはレッチリやHELMET、レイジなどの洋楽からも影響を受けたと聞いているのですが、特に今回のサウンドはヘヴィはへヴィでも、世界に向かっているようなサウンドになっていると感じました。音の作りやラップの運び方が非常に洋楽シーン寄りな気がしたのですが、これは自然に出てきたものなのでしょうか?

昨年からハワイに住んでいて、今は夏フェスのシーズンだから日本に戻ってきてるんだ。でもこのままだとハワイの家を捨てなきゃいけなくなるぐらい仕事が入ってきてますね(笑)。国籍がアメリカで日本の国籍を持ってなくて、今までは日本のアイデンティティをキープして、アメリカのアイデンティティは捨てていたところもあったんですよ。なりたいものとなれるものって別じゃないですか。俺はきっと邦楽がやりたかったんだけど、実際やれることが洋楽だったんですよね。きっと日本のみんなは逆なんだと思うんだけど、俺は日本語をもっと使いたかったし、うちのじいちゃんやばあちゃんに俺のやっていることを伝えたかったんですよ。もうじいちゃんもばあちゃんも生きてないけど、“ラップなんて、入れ墨なんて”って思われてたから出来る限り“JESSEは良い歌詞書くね”って言われたかったんだよね。ばあちゃんは「カミナリ」とか全部歌えたし、“いつ私を「カミナリ」のステージに上げてくれるの?”って言ってたんですよね。だけど、そういうこともできなくなってしまって、俺に娘が出来て、いざ俺が大黒柱になってこいつを育てなきゃいけなくなったときに、一緒に遊べるからハワイを選んだんです。それをきっかけに洋楽的な要素をいっぱい出してみたら、俺にはやっぱりこっちが合うんだってことが分かりました。日本にいる時はAメロとBメロとAサビとか変に考えてしまったんですが、でも俺がTHE SMASHING PUMPKINSやSTONE TEMPLE PILOTSを聴いていた時は、 “リフはデーンデーンデンでいこう”とか感覚的な曲の作り方でいいんだなって思ってたし、だから今回もそんなに難しいことはやっていないんだよね。外人は“ノリ”が大事だから、1秒目で掴めなかったらどこで掴むんだって感じでさ。“大サビが気持ち良いから大サビまで待って!”って言われても“待てねぇよ!”って話なんだよね。それが洋楽と邦楽の違いだと思う。邦楽にはCMに使うケツのここの部分だけ良ければいいってこともあるじゃん。海外の良い曲っていうのは、プレイ・ボタンを押して始まる前のイントロから“これヤバそうだな”って分かるんだよね。だから海外に向けて歌っているっていうのはあるね。これはRIZEじゃなくてソロでの話なんだけど、外人の前で結構ライヴをやるんですよ。自分のソロは殆ど英語なんで、それを外人に聴かせると本当に盛り上がるし、この間もLIL JONっていうラッパーの前でやったんだけど、外人の盛り上がり方がヤバくて、すげぇ嬉しかった。それから今MONGOL800と沖縄の基地の中でライヴをやろうって話をしてますね。日本を捨てて海外に行きたいということではなくて、日本のために海外に行きたいバンドが増えていると思う。日本の良さ、日本のパワーを見せたいとか、日本人にしかない義理や人情、詫び寂びとか、そういう概念はやっぱり外国にはないから。

-そういったものを伝えたいということですね?

そうだね。忌野清志郎さんもすげぇパンクなわけで、あれだけ社会に対する問題提起をした歌を歌ってて、未だにYouTubeにアップされてて、消されても消されても常にリ・アップされて。そういうところで清志郎さんはすげぇ賢くて、“これが駄目なんだろ?でも、何が駄目なんだ?”っていう提示の仕方がすごく日本人らしいやり方だよね。ジャパニーズ・ロック、ジャパニーズ・パンクのやり方で彼に敵う人はいないんじゃないかって思うんだ。全パンク・キッズは拳を上げちゃうと思うし、それが日本のやり方であって、矢沢さんみたいにずっと貫き通すスタイルもあれば、親父のようにずっとロック・ギタリストで貫き通す人もいる。日本が誇れるロックっていうのは、確かにもうあるよね。でも、海外に行かなさ過ぎるし、行けなさ過ぎだと思うんだ。今まではアーティストはレーベルにおんぶに抱っこだったわけじゃないですか。でもそうじゃなくて持ちつ持たれつだと思うんだ。レーベルからもアーティストに頼れるところはガンガン頼ってきて欲しいし、逆にレーベルにしか頼れない部分は、俺たちは頭下げてでも頼る。そうやって本当にフィフティフィフティの関係じゃないとこれからはアーティストはやっていけないよね。“どうなってんのこれ?全然売れてないじゃん!プロモーションになってないんじゃないの?”ってアーティストが言うなら、俺がレーベルの人なら“じゃあライヴ増やせよ。ライヴをいっぱいやって、客の動員をもっと自分たちで上げて来いよ!”って言うかな。俺が初めてメジャーと契約して「カミナリ」でデビューしたんだけど、当時のうちらの担当があるラジオ局に行ったんだけど、普通だったら“1回かかるまで帰りません!”って言うけど、その人は“5回かかるまでは帰らない!”って言ったんだよ。「カミナリ」は正直かけにくい曲だったのに、“5回曲をかけてきたぜJESSE!”って言われた時になんてヤバいヤツなんだって思ったんですよ。もし俺だったら“1回かけてくれ”って頼んで“嫌だ”って言われたら“てめぇのとこでは2度とかけてくれなんて言わねぇよ!”ってすぐ帰っちゃうからさ(笑)。そこを我慢して頑張ってくれて、俺たちはなんて素晴らしいチームなんだろうって思ってたんですよね。
ワーナーは海外にもたくさんオフィスがあるから、そこをワーナー任せにするんじゃなくて、そうやって思ってもらうように頑張ることが大事だよね。“海外向けじゃん”ってみんなが言ってくれたらナチュラルにそうなっていくと思うしさ。ぶっちゃけ俺は外人だし、日本に滞在中だからね(笑)。