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INTERVIEW

BETWEEN THE BURIED AND ME

2012.10.17UPDATE

2012年10月号掲載

BETWEEN THE BURIED AND ME

Member:Paul Waggoner (Gt)

Interviewer:米沢 彰

-『The Parallax II: Future Sequence』完成おめでとうございます。今の率直なお気持ちを教えて下さい。

ありがとう!メンバー全員で努力して創り上げた作品で、完成した時の達成感は大きかったよ。この作品をとても誇りに思っている。いち早くみんなに聴かせたくて興奮しているよ。

-昨年リリースされたEP『The Parallax: Hypersleep Dialogues』から続く作品ということですが、この“Parallax(視差)”というタイトルに込められた意味やストーリーを教えて頂けますでしょうか?

このEPの曲作りに取り掛かる結構前から、SFをテーマにしたコンセプト・アルバムを創りたいと思っていたんだ。SFといっても、人々が感情移入しやすいような普遍的なテーマも取り入れることは頭にあったけどね。それで基本的なアイデアを思いついて、ヴォーカルのTommyに持ち掛けたところ、このアイデアをとても気に入って、それを元にTommyが歌詞を書き上げたんだ。タイトルにある“Parallax”って単語だけど、宇宙はその見る角度によって捉え方が全く異なるという意味が込められていて、単純にこの言葉の意味合いと響きがかっこいいと思ったんだ。内容については、2人の登場人物を中心としたストーリーになっていて、1人は現在の地球に住んでいて、もう1人は何百万光年と離れた惑星に住んでいるんだ。EPではまずこの2人の基本的なキャラクターをそれぞれ紹介する内容になっていて、今回リリースされたフル・アルバムでは実際に2人が巡り会い、人類の抱える様々な問題、例えば戦争や環境の破壊などの問題をどうお互い力を合わせて解決していくかが基本的なストーリー・ラインとなっているんだ。

-今作でもあなた方の持ち前のプログレッシヴな展開と驚異的なテクニックが満載で、非常に聴き応えのある作品に仕上がっていますね。これらのトラックはどのような過程で作曲されているのでしょうか?

基本的にメンバーはそれぞれが曲を書くんだ。まずはアイデアがあったら、事前にメールでデータのやり取りをしてアイデアを共有し、実際にスタジオに入ってからは全員で意見を出し合って曲として仕上げていく。だから曲作りは基本的にはメンバー全員参加によるものなんだ。そのおかけでどの曲もとてもヴァラエティに富んだものになっているよ。

-楽曲のイメージをメンバー間で共有するだけでもかなり大変なのではないかと思いますが、共有するために工夫していることなどはありますか?

確かに大変だけど、もう長年一緒にやってきているメンバー同士だからもうだいぶ慣れてきたし、ある種のケミストリーがあると感じているよ。例えば誰かがアイデアを持ってきても、それが良いか悪いか、言わずともみんな分かり合ってるんだ。曲がどういう方向に進むべきか自然とメンバー同士で共有出来ていると思う。

-15分以上に及ぶTrack.11「Silent Flight Parliament」、そしてノイズとSEのみで構成される僅か1分15秒のTrack.4「Parallax」とが同じ1枚に収められているのが興味深く感じました。この2つのトラックはどのようにして作られたのですか?

このアルバムの曲はそれぞれ個別にではなく、アルバムとして書かれているから、どれも有機的に繋がっていて、それぞれは全体を構成する1要素となっているんだ。「Parallax」は3コードで書かれた非常にシンプルなインストの曲だけど、アルバムの全体的なカオスからのブレイクとしての役割があるし、「Silent Flight Parliament」はアルバムのラストを飾るに相応しく重厚長大な曲に仕上がっているんだ。

-個人的に今作の制作に於いて、1番実験的だったと思う点を教えて下さい。

そうだな、ジャズやオーケストラの要素をけっこう取り入れたことかな。うまく曲の中で成立していると思っているよ。後はハーモニーに関しても一般的な3度、5度ではなく、聴いてもらえると分かるけどかなり凝ったハーモニーをいろいろ試したよ。俺たちは作品を創る度に常に新しいことにチャレンジしようと心掛けているんだ。

-バンド・サウンド以外に様々な楽器が随所で取り入れられていますが、これは誰のアイデアですか?

俺たちは前々からいろんなタイプの楽器に興味を持っていたから、今回はいろいろ試すいい機会だったよ。バンジョー、マンダリン、ヴァイオリン、サックス、フルートなどね。俺たちはクラシック、ジャズなどいろんなタイプの音楽が好きだし、今回こうしていろんな楽器を取り入れたのもごく自然な流れだったよ。

-それらの楽器は誰が演奏したのでしょうか?

バンジョーに関しては自分で弾いたよ。弾くのは初めてだったんだけど、いじくり回したらなんとかイケると思ってね(笑)。あとは友達のミュージシャンをたくさんスタジオによって演奏してもらったよ。