INTERVIEW
PANIC! AT THE DISCO
2011.05.07UPDATE
2011年05月号掲載
Member:Spencer Smith(Dr)
Interviewer:ムラオカ Interpreter:ジンジャー国田
-前作『Pretty. Odd.』の懐古路線サウンドはすでに脱退したRyan RossとJon Walkerが進めていた路線であり、あなた方の求めるものではなかったということでしょうか?
あのアルバムを作った時はすごく楽しかったし、今でもとても誇りに思える作品だけど、限界があったりする。何がうまく入るか、どんな音が使えるか、限られた要素になってしまうので、今回はそういう制限なしで、あのアルバムの一番いい所をこれからももちろん取り入れると思うよ。あのサウンドや方法が好きだからね。それにTHE BEATLESやTHE WHOは僕たちがずっと愛し続ける音楽だから、影響を受け続けると思う。でもレコーディングに関しては、40年も経っている今、様々な技術でユニークに出来ることがたくさんある。僕たちの音楽は70年代の音楽と違って、そういう技術が伴うってことを忘れたくないんだ。ユニークで新しくないといけない。
-あなたがたが1stアルバム『A Fever You Can't Sweat Out』(邦題:フィーバーは止まらない)をリリースした後にあなた達に影響を受けたであろうポップパンクとダンス・ミュージックを融合させた音楽性のバンドが一気に増えましたが、そのことについてどう思われますか?
とても驚くことだし、嬉しいよ。ハイスクールに行っている時、僕たちはライヴに行ったり、音楽を聴いて、歌詞を全部覚えて、本当にアイドルのように思っていたバンドが沢山あった。僕たちも他のミュージシャンにとって、そういう存在になれるなんてすごく光栄だよ。
-「The Overture」という短編映画のようなPVがYoutubeに上がっていますが、非常に凝っていますね!この企画はどうやって持ち上がったのでしょうか?
僕とBrendonとアトランティックのJohnと考えたことなんだ。何か凝った、紹介文みたいなものを作りたかった。4曲詰め込んだビデオを作ったら面白いと思った。僕とBrendonは映画が大好きだから、演じるのも、台詞もすごく楽しかった。本当の俳優じゃないから演技を問われなくても済んで、楽しかったよ。
-ツアーでサポート・メンバーとして参加しているIan CrawfordとDallon Weekesは正式メンバーになる予定はないのでしょうか?
これから話し合って行きたいと思うんだ。RyanとJonが脱退してから、IanとDallon以外の人たちとプレイしたことがないんだ。助っ人とか、雇いミュージシャンと一緒にやりたくなかった。友達がきて、こんなに相性がよくて、ステージでエネルギーが出せるなんて最高なんだけど、同時に彼らがやってきたことのファンでもあるから、この先曲作りをやっている時にみんな一緒に一つのものが作れるかどうか見るのが楽しみなんだ。それから決めると思う。
-バンド名から「!」マークが一度なくなって、また復活した理由を教えてもらえますか。
おかしいんだけど、自分たちが思っていたより重大なことになってしまった。別に何の意識もなく「!」マークを外したら、みんなすごく反応しちゃったから、それの説明として様々な理由を考えないといけなくなった(笑)。 他のバンドにあげたとか。そうそう、AGAINST MEに「!」マークをあげて、彼らがそれを必要でなくなったから返してもらったとか。でも、実際全く意味がないんだ。
-大地震が起こり、来日が中止となってしまいましたね。非常に残念です。 仕切り直しで再度日本に来る予定はないのでしょうか?
もちろんだよ、しかも夏に訪日する予定だよ。夏のフェスあたりに。今は100%確信できないけど、出来る限り日本に行って、フェスにも出演したいんだ。本当だったら今日本に行くべきだった。「The Overture」の撮影をしている時にテレビを付けたら、いきなり日本がすごいことになっていて、心が痛くて、みんなが心配だった。1ヶ月経った今でも、まだ大変な思いをしているみんなのことが心配だよ。君は地震の震源地や原発の近くにいるのか?
-いや、近くではないけど、毎日余震とか、放射能のことで心配は続いてます。
そうだよね。本当に怖いよ。でも出来るだけ早く日本に行って、僕たちの音楽や演奏で人々がちょっとでも楽しめたら嬉しいよ。
-最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
日本のファンのみんな、サポートしてくれてありがとう。君たちがいるお陰で僕たちの夢が実現しているんだ。地震やそれに伴う危機を経験してしまったみんなに心からお見舞い申し上げたい。強くいて、ポジティブな考えを持ってくれ。これからきっと良くなるから。何か楽しいことがしたかったら、僕たちのライヴやフェスに顔を出してくれ。その時だけでもすべてが忘れて楽しめるようなショウをすることを約束するよ。