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INTERVIEW

ARCH ENEMY

2008.04.19UPDATE

ARCH ENEMY

メンバー:Angela Gossow(Vo) Michael Amott(Gt)

インタビュアー:AKIЯA

―アンジェラのライブでのパフォーマンスは非常にアグレッシブでオーディエンスを引き込んでいくパワーを持っていますが、その細い体のどこにそのパワーが隠れているのか不思議です!!

M:悪魔の魂が宿ってるんだ!
A:小さな悪魔が私の中で動き回ってるのよ(笑)
一同(笑)
A:精神的なものに突き動かされてという意味ではスポーツにも似てるかも知れないわね。
私には痛いぐらいがちょうどいいの。あ、これもカメラの前では話せないわね(笑)

―マイケル・アンジェラ共にテクニック的にもスピリチュアルな面でも誰にも真似できない強烈な個性を持ったアーティストだと感じていますが、ARCH ENEMYのメンバーとして、ARCH ENEMYというバンドを通して何を表現しようとしているのか教えて下さい。

M:見てる人たちをexitingにさせたいんだ。基本的にはエクストリームメタルなんだけど、ドラマティックな展開とメロディーで、憂鬱や悲しさ、それから高揚感を表現していて、明暗をはっきりとつけて一辺倒にならないことを意識しているんだ。ARCH ENEMYにはバラードはあり得ないから、テンポを落としてギターのソロを入れたりシンプルなフレーズにしたりして、メリハリを付けてるんだ。色んなスタイルでプレイできるけど、だからといって分裂病みたいにはならないようにはしてるよ。日本はインストも好きなファンが多いから意識的に入れてるんだ。アンジェラがその間休めるしね。しかも、その間に衣装も変えられる(笑)
A:(苦笑)
M:要は、パワフルでダイナミックなステージを目指してるんだ。ステージの演出も同じで、それらを強調する見た目にしてるんだ。シンプルなステージ、小さいアンプでやる伝統的なパンクやハードコアの雰囲気とは違って、ARCH ENEMYは大きなセットを組んだり、大きな照明を入れたりして大胆で華やかなステージを意識してるよ。
それに、ARCH ENEMYはアンジェラ自身が演出にもなっているんだ。ヨーロッパでよくあるOZZFESTみたいな昼間にやる野外フェスでは照明もほとんど使えないからステージが退屈なものになりがちなんだけど、彼女のパワフルなパフォーマンスとカリスマ性が会場をexcitingにさせるんだ。彼女のようなカリスマがフロントにいるとバンド全体がものすごく浮き立って目立つんだ。彼女は僕らの秘密兵器なんだ、、、秘密ではもはやないけどね。

―アンジェラのステージパフォーマンスは非常にパワフルで、圧倒されるのですが、どのようにして今のスタイルに行き着いたのですか?

M:それは僕に語らせてくれ。アンジェラが入って最初のライブは確か日本だったと思う。あれは赤坂BLITZでチケットも完売してたんだ。「新しいボーカルはどうなんだ?」ってオーディエンスが思ってるのがこっちに伝わってくるぐらいの雰囲気だったんだけど、3、4曲ぐらいやって一息入れてる時にアンジェラを見たら全然平気な顔をしてて、いつも通りのような雰囲気だったんだ。それを見て俺はああ、何も心配要らないんだ、と思ったんだ。きっと彼女の頭の中では何度もショーをやってて、パフォーマンスも自然に自分のものになっていたんだと思ったよ。アンジェラはいわゆる「生まれながらもった」タイプだね。目立ちたがりだしね。
A:オーディエンスがいっぱいいても平気なのよね。よく大勢の前で固まっちゃう人もいるけど、私はそうじゃないわ。
M:気持ちの問題だよね。パイロットとか、医者とか、大勢の命を預かってる人でも大勢の人の前では喋れなかったりするからね。
A:ステージの上が居心地悪いっていうアーティストもいるわよね。スポットライトがダメとか、演奏は好きだけどパフォーマンスは苦手だったりとかね。
M:僕らはパフォーマンスが大好きなんだよ。
A:そう、私もよ。

―THE DAY YOU DIED の前のMCで「日本の映画に影響を受けた」と言っていましたね?「火垂るの墓」に影響を受けたと別のインタビューで読みましたが、「火垂るの墓」とはどこで出会ったのですか?そしてどういった所に影響を受けたのですか?

A:マイケルが持ってたのよ。
M:ああいうアニメのDVDを結構持ってるんだ。
A:千と千尋も持ってるよね。
M:宮崎ハヤオは気に入ってるよ。実は娘が「千と千尋の神隠し」が大好きだから一緒に何度も見たんだ。千と千尋は映画全体の雰囲気が好きで、それでジブリの他の映画や、似たような他のアニメの映画をチェックするようになって出会ったんだ。もの凄く悲しくて、リアルで、たまたまアンジェラとも一緒に見たんだけど二人とも泣いてしまったんだ。
A:苦笑
M:最高のアンチウォー(反戦)の映画だよね。すごく人間的で、エモーショナルで、見終わってすぐにメロディーを書いたんだ。もちろん、映画で使われてる音楽に影響を受けたわけじゃないよ。歌詞はその後にアンジェラと二人で書いたんだ。しばらくは「Grave of Fireflies(火垂るの墓)」と呼んでたんだけど、あまりにも映画とイメージが近づいてしまうと良くないので名前を変えたんだよ。
A:この映画が好きになったのは、何で戦争が間違っているのかという本質を突いていたからなの。政治とかビジネスとか、コラテラルダメージ(注:政治的にやむを得ない犠牲)とかの議論や、人々が家を失った話を聞いても、自分には関係の無い遠い国の話だとしか思えないよね。実際に無くなっていく人たちのリアルな運命は中々見えてこないし、戦争で犠牲になる子供たちについてはほとんど語られないし、カメラにも写ることはない。カメラが伝えるのは、大きな事象、大きな戦闘機、遠くの大きな爆発の映像ばかり。全く感覚的に伝わってこないわ。この映画は本当に本質を突いていて、戦争が必要悪だと言ってる馬鹿野郎共に見せてやりたいぐらい。人々にとって戦争は何の解決ももたらさないし、全てを失うだけ。普段、映画を見て泣く事はほとんどないんだけど、この映画には本当に感動して泣いてしまったの。人に伝わる作り方を理解している作品だと思ったわ。