DISC REVIEW
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2000年代後半以降、往年のスラッシュ・メタルに影響を受けた若手バンドたちが多く登場する中で、コンスタントに優れたアルバムをリリースし続けながら、20年代の今も高い人気を誇っているのが、米カリフォルニアにて結成されたWARBRINGERだ。通算7枚目のアルバムとなる本作。クラシックなスラッシュ・メタルの魂を受け継ぎながらも、メロデスやブラック・メタルからの影響を感じさせるフレーズもふんだんに盛り込まれ、過激且つアグレッシヴでいて叙情的な要素も兼ね備えた重厚なサウンドは、彼等が新たなレベルへと達した結果と言えよう。全8曲ながら物足りなさなどは微塵も感じさせない、幅広い層のメタル・ヘッズに推薦したい痛快な1枚である。 井上 光一