DISC REVIEW
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結成25周年を迎えたポストハードコア・シーンのベテラン・バンド、SILVERSTEINが節目に発表する2部作アルバムの第1弾。8曲で約23分とコンパクトな収録時間の作品だが、強烈なファスト&ヘヴィ・チューンのオープナーを皮切りに、シンセを用いたモダンなラウド・ナンバーや、ドラマチックあるいはポップな歌モノ、ルーツにあるポップ・パンクまで楽曲は実に多彩で、バンドのディスコグラフィの様々な瞬間をパッケージしたかのよう。それでいて軸となるエネルギーやエモーションが全編にわたり貫かれていて、根底にある不変の信念を感じさせる。時代に迎合することも取り残されることもなく、何より歩みを止めることなく活動を続けてきた彼等だからこそ到達した境地だ。 菅谷 透