DISC REVIEW
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前作『Splid』(2020年)が本国ノルウェーでチャート1位を記録、名実共に国民的なロック・バンドとしてその名を刻んだ暴走ロックンロールの化身、KVELERTAKによる通算5枚目となるスタジオ・アルバム。8分近い長尺曲「Krøterveg Te Helvete」で幕を開けるという挑戦的且つ刺激的なオープニングの時点で、バンドとしての自信が感じ取れるというものだろう。ハードコアもパンクもロックンロールもヘヴィ・メタルもハード・ロックもブラック・メタルもカントリー(!)もすべてが彼らの血となり骨となり、ブレーキの壊れたブルータリティと超キャッチーなリフやメロディが同居するKVELERTAK節に降参するしかない。幅広い意味で、ロックを愛するすべての人に大推薦の1枚である。 井上 光一