DISC REVIEW
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ブラック・メタルもロックンロールもハードコアも、暴走列車のごとき音楽愛で自身の血肉とし、世界中のヘヴィ・ロック好きをノックアウトし続ける、ノルウェー産のトリプル・ギター擁する6人組による、通算3枚目となる最新作。過去2作はCONVERGEのKurt Ballouがプロデュースを手掛けていたが、今作では初めて母国ノルウェーでのレコーディング、バンド自身によるプロデュースで臨んだ結果、80年代エッセンス満載の会心の1枚となった。驚くほどキャッチーなギター・リフにハーモニー、縦横無尽に動き回るベース、緩急自在のドラムス、ノルウェー語で歌われる迫力のスクリームとメロディ、そのすべてが過去最高の熱量を放ち、シンプルながらも練り上げた爆裂サウンドは愉快痛快。限界までボリュームを上げて聴くべし。 井上 光一