DISC REVIEW
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デスコアの枠内を越えて、エクストリーム・メタル・シーンにおいて現在最も注目を集めているニュージャージー州の5人組による、通算4枚目となる最新作。本国では2022年の10月にリリースされ、本作を持って日本デビューとなる記念すべき1枚でもある。10年以上のキャリアの中で磨き上げた、壮大なオーケストレーションと圧巻のブルータリティ、卓越した技術に裏打ちされた緻密なバンド・アンサンブルで魅せる、ドラマチックなサウンドは圧巻のひと言。2021年に加入した驚異的なデス・ヴォイスの持ち主であるWill Ramosによる凄まじいパフォーマンスは、この手の音に慣れているリスナーであっても衝撃を受けることだろう。国内盤には、デスコア・バンドとしては異例のバイラル・ヒットを記録したEP『... And I Return To Nothingness』(2021年)の3曲も追加収録されているため、そちらも要チェックだ。 井上 光一