DISC REVIEW
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今年11月、SOILWORKの来日公演のサポート・アクトとして再来日が決定している、スペイン産メロデスの雄 RISE TO FALL。通算4枚目となる本作においても、いわゆるイエテボリ・スタイルへの憧憬を軸に、00年代メタルコアの遺伝子を受け継ぎつつ、モダンに寄りすぎないバランス感覚は健在だ。畳み掛けるテクニカルなギター・リフ、慟哭のメロディ、鬼気迫るグロウルと今まで以上に強化されたクリーン・パート、北欧的なシンフォニック・サウンドや、プログラミングされた装飾音も随所に盛り込みながら、強靭なリズム隊が土台を支える楽曲群は、どれも高いクオリティを誇っている。そこに新鮮味を見いだすのは正直難しいが、高品質なメロデスを求める向きには、自信を持って推薦できる1枚だ。 井上 光一