DISC REVIEW
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1996年に解散するも、メロディック・デス・メタルのみならず、その後のメタルコア・シーンにも絶大な影響を与えた伝説的存在、AT THE GATES。2000年代後半に本格的な再始動を果たした彼らが約3年半ぶりにリリースした新作は、前作『At War With Reality』のヘヴィな路線を保ちつつ、全盛期の疾走感とアグレッシヴなリフも兼ね備え、そしてこれまで以上にダークな世界観を帯びた作品となった。Track.2、3、9、11のようにATGらしい弦飛びリフで爆走する曲はもちろん、ヘヴィ且つメランコリックなTrack.5、畳み掛けるトレモロとDビートで緊張感を煽るTrack.6など、バンドの持つ懐の深さを感じさせる楽曲も。名盤『Slaughter Of The Soul』とはまた違う、新たな境地に達したと言える1枚だ。 菅谷 透