DISC REVIEW
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インタビュー中の発言にもあるように、まさにこのバンドのおいしいところをギュッと凝縮してみせたかのような「LET IT DIE」と、彼らが元来得意としてきたヘヴィな縦ノリの激烈チューン「America」。これはHEXVOIDを知らない人たちに向けての新たな名刺と呼ぶに相応しいシングルであると同時に、彼らのライヴに足繁く通ってきた人たちにとっては、絶品の新メニューというべき2曲ということになるだろう。2014年にフル・アルバム、『RAVEN』を発表した以降も紆余曲折を経てきた彼らだが、その時間経過が有益なものだったことを証明して余りあるこの音源は、このバンドをさらに広いシーンへと解き放ってくれることになるに違いない。ヘヴィで、カオティックで、無性に暴れたくなる。そんな音を求めている人たちは、迷わず手に入れてほしい。 増田 勇一