DISC REVIEW
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メンバーほぼ全員が他ジャンルで活動するプロ・ミュージシャンである"赤えんぴつ先生"が放つ2作目の"教材"。歌詞の内容は相変わらず"ゴシップ好きの男の歌"、"同期が手伝ってくれず、ひとりで残業しフラれそうな人の歌"など、どうにも報われない人々が主人公。だが各楽器のフレーズのギミックが効き、アレンジの華やかさやドラマチック度が増していることもあり、そのおふざけとも捉えられる歌詞が妙にリアリティを持って胸に響いてくる。アパレル店員の台詞を大胆に取り込んだTrack.4の破壊力は抜群。壮大なバラードTrack.6は情感たっぷりに歌い上げるヴォーカルやエモーショナルなドラムも聴きどころだ。シャウト、クリーンだけでなく、随所にシンガロング・パートなども盛り込んだヴォーカル・ワークも光る。 沖 さやこ