DISC REVIEW
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2枚の会場限定シングルを挟み、前作『WORLD MAKER』より1年半ぶりにリリースされるニュー・ミニ・アルバム。この期間のライヴ活動を経て、"今を詰め込んだ"と本人たちも語る通り、音源上でライヴをやっているかのような不思議なナマ感が全体にみなぎったエネルギッシュな作品に仕上がった。作品としての整合性よりも、1曲ごとの衝動を重視した結果、メッセージ性がそれぞれに強まり、楽曲が内包するサウンドにもバラエティの拡がりが生まれている。疾走感と掛け合いのテンポの良さが目立つライヴ映えする楽曲が並び、低音を効かせた爆音で楽しみたい衝動に駆られるが、ツイン・ヴォーカルを活かした掛け合いの連続にはライヴでなければ見えてこない、楽曲の魅力があることもまた事実。ストレートに響くラウドを鳴らす、彼女たちの"今"を詰め込んだ1枚。 米沢 彰