DISC REVIEW
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SKRILLEX世代の読者のために説明すると、THE PRODIGYは、エレクトロニック×ロック(当時で言うデジタル・ロック)のオリジネイターだ。前作『Invaders Must Die』は若いリスナーからも絶大な支持を受け、Crossfaithが「Omen」をカバーしたことで、ラウドロック・リスナーにも認知度が広がった。6年ぶり、待望の新作は、もちろんレイヴィーでマッシヴでアッパーなビートが炸裂!そしてTHE PRODIGYがズバ抜けているところは、やはりトラック構成の奥行きと多彩さだ。さらに今作は、ラウド/メタリックなエレメントが強くなっている。強烈なパーカッションと極重なリズムが融合されたTrack.1、先行シングルのTrack.2「Nasty」の破壊力もすごいが、シングル以外の曲も激ロック読者向け満載。音だけが激しいダンス・ミュージックは珍しくないが、彼らは本気で怒っている。闘志を込めてステップを踏もう! KAORU