DISC REVIEW
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サビで叫ぶ"CRY OUT"が、食らい合うとも聞こえてくるタイトル曲「CRY OUT」。オーディエンスにこの音とメッセージを食らわせて、またオーディエンスから食らうエネルギーを糧に音楽を生みだしていく感覚。あるいはメンバーそれぞれの意志や個性を容赦なくぶつけ合う、食らい合うという感覚。そんなふうに、互いが正面で向き合う意味にも取れる曲だ。同期や音響的な遊びを散りばめながら、ヘヴィにアグレッシヴにSuGのステートメントを放っているのが、すがすがしい。カップリング曲「Nevermind」は、打ち込みなどの装飾は取っ払って、スタジオでの荒々しいバンド・アンサンブルやテンションの高いシャウトをそのままパッケージ。アウトプットの方法はちがうけれど、衝動の2文字が生々しく詰まったシングルだ。 吉羽 さおり