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激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

SuG

2014.11.14UPDATE

2014年11月号掲載

SuG

Member:武瑠 (Vo) masato (Gt) yuji (Gt) Chiyu (Ba) shinpei (Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

2012年12月29日、人気絶頂の中活動を休止し、1年後の同日、活動にピリオドを打った会場と同じ代々木第二体育館でのライヴで復活の狼煙を上げたSuG。活動再開後、第3弾のニュー・シングル「CRY OUT」は、より正直に真正面からこのバンドのアイデンティティをかき鳴らし、5人のありかたを発する曲となった。それまでのキラキラとしたポップ感、キャッチーさをただ否定するということでなく、衝動性を解放し、今ここで鳴る音こそがSuGサウンドであるという発想になっている。パンキッシュな今の姿勢が映るシングルだ。

-今年第3弾となるシングル「CRY OUT」は非常にアグレッシヴで、改めてバンドのステートメントを発するような曲になりましたが、どんな感じで作っていった曲ですか。

yuji:「CRY OUT」はもともとは活動休止中に作っていた曲で。ラウドロックで、ヒップホップの要素も入っていて、でもサビではキャッチーなメロディがあってというもので。休止中に、"SuGでこういうライヴができたらいいな"っていうイメージを想像しながら、作った曲ですね。

-活動休止中はたくさん曲を作っていたんですか。

yuji:曲を作らなきゃなって思いながら1年ずっと過ごしていたんですけど。といっても、ほぼ毎日、テレビで"相棒"ばっかり観ていたんですけどね(笑)。その"相棒"しか観てないっていうのが段々うしろめたくなってきて、曲を作ってという繰り返しでしたね。

-活動休止中にできた曲は、その時期ならではのモード感はあるんですか。

yuji:やっぱり、ライヴ曲が多かったんじゃないかなという気がしますね。ライヴができてなかったから、ライヴの絵を想像しながら作った曲が多かったと思います。

-武瑠さんの歌詞はそこにどんなふうに乗っていったんですか。

武瑠:SuGとして復活して、自分が1番得意な分野の言葉や伝えたいメッセージ、そういうのを詰め込まないと復活をした意味がないなと思ったので。SuGは復活してから、ロゴも変えたんですけど。音楽や服なども含めて、すべて自分の初期衝動をこのタイミングで詰め込みたいと思ったんです。この「CRY OUT」は、曲のタイトルも「SuG」にしようかと思ったくらい、ど真ん中のものなんです。曲も歌詞も、ファッションもPVも全部、SuGのど真ん中っていう感じなんです。

-ここでもう1回SuGとしてメッセージを掲げる曲ということで、改めてこの5人でやることの意味やバンド感を優先しようと。

武瑠:まあ、どうせ1回死んだみたいな、終わって解散したみたいなものだから。プロモーション先行というよりは好きが大事である、ってことでライヴを意識してこの曲がこのタイミングで出ているんだとは思うんですね。

-自分たち発信で好きなことをやろうという姿勢になってからの曲作りには、変化はありますか。

yuji:メジャー・デビューをした最初のころはもっと、例えばアニメの主題歌になるようなものを作ろうかなとか、そういう割合が多かったと思うんですけど。今のほうがライヴを意識したものが多い気がします。

-SuGといえば、ポップで、キャッチーなサウンドというイメージが強かったんですね。なので、こういうラウドでハードな曲がきて、カップリングでは「Nevermind」というさらにソリッドな曲が収録されますね。打ち出しかたとしても、これまでともまた違ったところに向かっているのかなと感じますが。

武瑠:これまでもカップリングでラウドな曲はあったんですけど、ちょっとやりきれてないなとか、メインで出すものが極端にポップだったので、外からのイメージはそういうものだったと思うんです。だから、今は考えとか、得意なものをダイレクトに出していますね。こうして激ロックに出させてもらうのは2回目になるんですけど、復活してから出られる媒体が、ジャンルという意味ではすごく増えたんです。今まではヴィジュアル系だから出られないようなところでも出られるようになって。じゃあ、それには何の意味があるんだろうなって考えた。そこに載るときに、その雑誌に合わせることもないし、逆に今までみたいに狭いところでやってる意味もないし。SuGが外に出ていくことにどういう意味があるのかを考えた時に、背伸びをしてフィールドに合わせることじゃないと思ったんです。もともと雑食だから、いろんな音楽を聴くし、載ってるバンドで好きなバンドはたくさんいますけど、そのフォロワーになることじゃないなと思った。SuGというのを持っていくのはこの「CRY OUT」のような立ち位置なのかなって。人によってはこれをラウドとも思わないし、ポップとも思わないし、EDMとも思わないし、逆にそのすべてを思うかもしれない。その絶妙な立ち位置なんだろうなって思います。

-以前はある限られた中でやっていたという感覚は強いんですか。

武瑠:実際には限られた中ではなかったんですけどね。いろんな人が面白いねって言っててくれて、いろんな場所を用意してくれて。当初から、ヴィジュアル系ではできないこともかなりやっていたと思うんです。だけど、外のジャンルと闘う力はなかったのかなって思うんです。逆にチャンスがはや過ぎてしまったんだと。