DISC REVIEW
-
今年"Vans Warped Tour"初参加を果たしたFATSが、前作より約2年ぶりとなる通算3枚目のアルバムを完成させた。かねてよりへヴィさとキャッチーさのバランス感に定評のある彼ら。今作でもドンシャリの効いたベース音やザクザクと切り刻むようなギターが生むヘヴィなパートは抜群の安定感を備え、彼らの真骨頂であるドラマチックなメロディが随所でしっかりと活きている。シンガロング・パートも導入したタイトル・トラック、女性ヴォーカルをフィーチャリングしたTrack.6や、叙情的なバラードに重なるヴォーカルが驚くほどエモーショナルなTrack.12など、どこをとっても飽きさせない緩急の付けかたは流石! 中堅クラスとして認知されつつあるFATSの今後の進化を期待させる1枚。 小林 詩央里