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INTERVIEW

The Winking Owl

2016.05.11UPDATE

2016年05月号掲載

The Winking Owl

Member:Luiza(Vo) Yoma(Gt) Ranmalu(Ba) KenT(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

-デビュー・シングル『Open Up My Heart』(2015年11月リリース)のリリースから約6ヶ月。デビュー以降も、"OZZFEST JAPAN 2015"にオープニング・アクトとして出演するなど、いいライヴが続いていたと思いますが、そんな中で完成したのがこの1stフル・アルバム『BLOOMING』です。アルバムの手応えはどんな感じでしょう。狙い通りにいったなという気持ちはありますか。

Yoma:そうですね、満足のいく仕上がりになったので。早くみんなに聴いてほしいなという気持ちですね。

-The Winking Owlの幅広い側面が入ったアルバムになりました。作品としてどんなものにしたいか、というイメージを持って制作に入ったんですか?

Luiza:特にそういう考えはみんななかったですね。

Yoma:はっきりとしたコンセプトがあったわけではないんです。

-では、曲ができあがっていく中で、アルバムとしての形が見えてきたということですか?

Yoma:そうですね。音楽的には、デビュー・シングルの延長線上ではあるので。ただ、今回はフル・アルバムということで曲数も多いので、どれだけ自分たちらしさを出しつつ、幅を広げられるかというところは意識して作っていましたね。シングルの2曲(Track.1「Open Up My Heart」、Track.7「Here For You」)とは別にシングルの制作時にできた曲も2曲あるんですけど、それ以外の8曲は完全に新しい曲です。

-EPのリリース以降、曲作りや音作りに関しての変化はありましたか。

Yoma:シングルもそうなんですけど、より歌メロを大事にして作っていこうというのはありました。あとは最近ありがたいことに、大きな会場でライヴをやらせてもらえるようになったので、そういう大きな会場でも映えるような、たくさんの人に届くような曲作りになっていますね。ストレートに響く曲も増えてきていると思うので。アルバムの曲は、そのあたりをより意識して作りました。

-レコーディングでもそういった意識を大事に?

Ranmalu:そうですね。基本的なことは前作から変わってはいないんですが、レコーディングのときに、ギターやベースを何本も使ったり、アンプを何個も試してみたりはしていますね。なので以前よりも、そういう面ではいろいろ試せています。

Yoma:アルバムでは、エンジニアさんと相談しながら音作りをしていって、曲に合った音をレコーディングしたり。そういうことに時間をかけられたので、サウンド的なバリエーションはすごく広がったと思います。

KenT:今回は、レコーディングから始まって、ミックス、マスタリングとすべてに関わらせてもらったんです。こうやって制作に全面的に関わっているのは、今回が初めてなんですよね。いいものができて、その作品が完成していく過程を見ていったから、達成感がありますし。早くいろんな人に聴いてもらって、The Winking Owlを知らない人にも、"こんなにいいバンドなんだ"って言ってもらいたいですね。それだけの自信作を作れたから、聴いてもらうのは楽しみです。

-アグレッシヴな曲はより重心の低いサウンドになっていて、音の厚みにこだわった説得力のある仕上がりになっていると思います。Luizaさんの歌に関してはどうですか? レコーディングで大変だった面もありましたか。

Luiza:歌で大変だったのは、歌詞ですね。レコーディングの前日まで歌詞を書いていたものもいくつかあって。そうなると、レコーディングで初めて楽曲と合わせる作業になるので......。今になって、もう少し早めに工夫してやっておけばよかったという後悔も若干あるんですけど(笑)。あとは、バンドとしてのサウンドの広がりもあるので、私も歌にいろんな表情をつけられるようになっているのかなと思います。

-そうやって日々プレッシャーもあり、なおかつチャレンジもあった制作だと思うんですが、その自分の心境も歌詞には反映されているんですか。

Luiza:中にはそういう曲もありますし、どちらかというと答え合わせをした感じでしょうか。考えていることを歌詞として言葉にしてみて、今まで気がかりだったものが解消されたり、次はもっと違う面でアプローチしようかなという新しい考え方も生まれてきたりして。

-最初に曲を作っていくのがYomaさんですが、シングル以降新たな曲を作っていくうえで行き詰まることや、曲作りで悩むことはなかったですか。

Yoma:やっぱりそれはありましたね。ずっとこもってひとりで曲を書いていると、どうしても似たような曲ばかりになってしまうので。気分転換をしつつ曲を書いたりして、いろいろと試していますね(笑)。Track.9の「Walk」は、自分らしさがすごく出ている曲なんですけど、バンドとしては今までにないノリや曲調なんです。ギターのコードもこだわって、今までになかった響きが出せたと思います。そういったところでは、新しいThe Winking Owlも出せたかなと。

-「Walk」はJ-POPシーンでも広がっていきそうな曲ですよね。しっかりと聴かせつつもポップなメロディがあって、サウンドもドラマチックなものになっている。

Luiza:あぁ、よかった(笑)。

Yoma:あとはTrack.4「Empty In The Crowd」も、これまでなかったタイプの曲ですね。最初のデモの段階では、みんな"どうなんだろう?"って感じで、完成図があまり想像できなかったんです。でもプロデューサーのruiさんが気に入ってくれて、"やろうよ"って、そのひと言で進めていったんです。最初は、ロックというよりはエレクトロ色が強かったんですけど、それをバンドで演奏するっていう新しくて壮大な感じになったと思います。

KenT:楽曲のスケールが大きいので、ドラムもそのイメージに合わせたリズムになってます。すごく洋楽っぽいイメージで、間を大事にというか、休符を意識して叩くアプローチで、新しいところにいけたかなと。曲の世界観が大きいので、大きな会場が似合うんじゃないかなってみんなで話していて、プロデューサーのruiさんにも"これは大きな会場でやってよ"って言われているんですけど(笑)。もしそういうときがきたら、お楽しみにという感じですね。