LIVE REPORT
NEMOPHILA
2022.01.09 @LINE CUBE SHIBUYA
Writer 杉江 由紀 Photo by 半田安政
こいつは年明け早々から縁起がいい! 次世代ガールズ・ロック・バンドとして昨年あたりから急激に台頭してきたNEMOPHILAが、昨年12月15日には1stアルバム『REVIVE』をリリースし、そのうえでこのたびは1月9日に、LINE CUBE SHIBUYAでのホール初ワンマン"NEMOPHILA『REVIVE ~It's sooooo nice to finally meet you!!!!!~』"を開催したわけだが、そもそもこの公演チケットはアルバム発売前の段階で売り出されたものとなる。にもかかわらず、全座席分が瞬く間に即完してしまったというのだから、シーンにおけるNEMOPHILAへの期待度は相当に高いと言っていいだろう。
ワイルドなスクリームと伸びやかなヴォーカリゼイションを両立するmayu。このバンドに加入する段階で7弦を導入するようになった葉月(Gt)。揺るぎない実力と豊富な経験を持つSAKI(Gt)。不思議ちゃん系のキャラとは裏腹に5弦ベースでゴツい音を放つハラグチサン。力強く地に足のついたプレイでバンドの土台を支えると同時に、2児の母でもあるむらたたむ(Dr)。5人が揃った状態でのNEMOPHILAとしては初めての有観客ワンマン・ライヴでもあったこの夜、LINE CUBE SHIBUYAの空間にまず轟くように響き渡ったのは、メタメタしさ全開のキレキレなアッパー・チューン「鬼灯」だった。
むらたたむが、ドラムを叩きながらの歌でmayuとのツイン・ヴォーカルを披露してみせた「Breaking Out」や、ハラグチサンがベースを操りつつ、これまたmayuとのツイン・ヴォーカルを展開してみせた「Blooming」では、NEMOPHILAの多彩な面が感じられたほか、エキゾチック且つミステリアスな音像の中で、mayuが艶っぽいダンス・パフォーマンスをもって我々を魅了してくれた「HYPNOSIS」など、今回のワンマンについては、現時点でのNEMOPHILAの"ありったけ"が詰め込まれていたように思う。
"私たちは今日、本っ当にみなさんのおかげでここLINE CUBE SHIBUYAのステージに立てておりますよ。ありがとうございます!(中略)"(mayu)
"この2年は、ずっと配信ライヴしかやってきていなかったのに、こうして初めてフル・メンバーでのライヴをLINE CUBE SHIBUYAでできるなんて、夢のようでございます。まだまだいろいろと大変ななかでこうして来てくださった方々、配信でご覧になってくださっているみなさま、本当にありがとう!"(SAKI)
あかあかと派手に燃え上がる火柱をバックに、本編ラストを、ツイン・ハモのギター・ソロが炸裂するドラマチックな「OIRAN」で締めくくった一方、アンコールでは、メンバー全員によるコーラスが映えた「Life」で、普遍性の感じられる歌心もしっかりと伝えてくれたNEMOPHILAは、まさにネモフィラの花言葉どおりに"success everywhere=どこでも成功"という構図をそこに描き出していたのではなかろうか。むろん、まだ彼女たちにとってこの成功体験はひとつのステップに過ぎないとも言えるが、ここから広がっていく可能性は無限大であると同時に、何しろ2022年の幕開けをこんなにも華々しく飾れたというのは最高に縁起がいい。
6月には"NEMOPHILA Zepp Tour 2022~虎穴に入らずんば虎子を得ず~"を行い、ここでは、各地でゲスト・バンドとの熾烈なヴァーサスに臨んでいくことになるというNEMOPHILA。彼女たちが見せていくここからの超級な加速ぶりに、ここは我々も置いていかれないようにしなければ!
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