LIVE REPORT
BLESSESD BY A BROKEN HEART Japan Tour 2009
2009.05.11 @原宿 ASTRO HALL
Writer KAORU
カナダはモントリオール出身のBLESSED BY A BROKEN HEART(以下BBABH)。80~90年代のHR/HM~現代のメタルコア的サウンドにシンセサイザーを取り入れた、ヘヴィーかつ華やかでポップなサウンドで、デビューアルバム『Pedal To The Meta』は好セールスを記録。シングル「Move Your Body」は2008年のメタルを代表するアンセムソングとなった。尚、この単独公演の前々日、激ロック EDGE-CRUSHERにてヴォーカルのTonyがゲストDJとして参加してくれたのだが、現代のロッキンエレクトロ~MICHAEL JACKSONを始めとする80年代のエレクトロポップ、もちろんパンクやメタルに至るまで、幅広い選曲で我々を驚かせてくれた。本当に音楽が大好きで勉強熱心な人たちなのだな~と、感心させられてしまった。
さて、この日のライヴは原宿ASTRO HALLで行われた。客入りは8割くらいだろうか。バンド、客、共に暴れることを想定してか、普段設置してある机などは撤去されていた。 Intro~「She Wolf」がスタート。SlaTerの2バスの粒は揃っているし、迫力のある演奏なのだが、いかんせん音のバランスが良くない。そしてあまりTonyの声が出ておらず、メロディー部分がちょっと苦しげ印象だ。しかし、そんなことはお構いなし!とばかりに、メンバーはとっても元気。「Blood On Your Hands」が始まると、Tonyは上半身裸になり、鍛え上げられた筋肉を見せ付けてくれた。
筆者がBBABHの曲の中でも特に大好きな「To Be Young」は、しっとりと聴かせてくれるかと思ったが、なかなかハイテンションなアプローチで、曲中にTony Gambinoによるバク転まで披露された。それよりもうちょっとちゃんと歌ってほしかったな~とも思ったが、きっとアドレナリンが分泌されまくっていたのだろう。そして、MICHAEL JACKSONが1983年にリリースした名曲「Beat It」に合わせて、ギターのSeanが一人舞台に残り、ソロプレイを披露。原曲ではEdward Van Halenがギターで参加しているのだが、Edyに負けじとSeanも渾身の顔弾き(ギターの音に合わせて表情をたっぷり込めながら弾く事。)を披露してくれた。
「She's Dangerous」ではTonyがスピーカーによじ登り、そこからフロアに向かってダイナミックにダイヴ!!!その後もTonyは天井の鉄パイプをつたって渡ったり、アクロバティックな動きを繰り返して楽しませてくれる。その身体能力の高さといったら、まるで野生の猿のよう!!!
アンコールでは、MySpaceにて期間限定で無料配信されていた「Mic Skillz2」がお披露目された。FINAL FANTASYを始め、様々な曲がマッシュアップされた楽しい曲だ。TonyとベースのTylerの二人がマイクでパフォーマンスし、他のメンバーはひたすらステージ上を暴れまわる。メンバーから紙吹雪や、セサミストリートのぬいぐるみなど色々な物がフロアに投下される。クレイジー過ぎでしょう!サークルモッシュもどんどん大きくなっていった。
そしてラストはもちろん、「Move Your Body」!今度はステージからビーチボールが投下され、フロアはてんてこまい!更にマネージャーがステージに上がり、フロアから何人かの客をステージに上げたりして、正にカオスな状態の中ライヴは終了した。 BBABHの持ち味であるテクニカルな部分が、音のバランスの悪さによってあまり感じることが出来ず、Tonyの歌もベストなコンディションとは言えなかったことが残念ではあったものの、エンターテイメントに対する彼らの本気の姿勢が十二分に伝わってくる、あまりにも楽しいパーティーだった。
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