－初来日ですが、日本を楽しんでいますか？

Tony Gambino（以下T）：もちろん！今夜の激ロックもすげー楽しみだよ。

Shred Sean（以下：S）：僕はエビスビールが飲みたいなぁ。

－昨日出演した鎖国でのショーはいかがでしたか？

T：すごく良かったよ！昨夜のライヴが、俺たちがやってきたライヴの中で一番楽しかったライヴかもしれない。オーディエンスの反応も驚くほど良かったんだぜ。

S：日本のファンは、世界で一番素晴らしいファンだと思ったよ。ものすごくエネルギーを感じるんだ。例えば「みんな手を挙げろ！」って言ってもアメリカでは最前列のキッズしか挙げてくれないけれど、日本ではみんなが手を挙げてくれるだろ？みんながハメを外してくれるし全力で暴れてくれるんだから、最高だよ！

－日本人ってアメリカ人よりもシャイだと思うのですが、そんなことは感じなかったですか？

S：日本に来る前にもマッドボールにいる友人から「日本のオーディエンスはめちゃめちゃ静かになるから、驚くなよ」なんて言われたよ。確かに、日本のファンは曲の間は、まるで僕らに敬意を払ってくれているかのように静かにしてくれるよね。だけど、曲が始まれば大騒ぎしてくれるだろ？そのコントラストが最高に気持ち良かったよ。

－メタルの人気というものは今や世界的なものですが、ここ日本でもメタルに夢中になっているリスナーは多いです。そういう熱も感じられたのではないかと思うのですが。

S：うん、日本もメタルブームにあることが伝わってきたよ。昔の話だけれど、８０年代にはグランジがメタルを殺してしまったこともあったよね。当時、僕はMR.BIGやPaul Gilbertらのライヴが見たいとずっと願っていたけれど、彼らは何故か日本でしかライヴをやらなかったんだ。昨日は、その理由がようやく分かったよ。あと、マキシマムザホルモンのショーを見ていて、ファンがとても忠実だと思ったな。みんな歌詞も完璧に覚えているし、拳を上げるタイミングまでも一緒だしね。ああいう光景はアメリカでは見られないよ。もちろん、アメリカのキッズが嫌いだというわけじゃないんだけど、こういう忠実なファンは他のどの国にもいないんじゃないかな。

－マキシマムザホルモンはユニークな個性を持ち合わせた日本でとても人気のあるバンドです。音楽性は違えど、あなた方にも通じるものがあったのではないでしょうか。

T：そうだね。彼らと通じる部分といえば、サウンドのヘヴィーさくらいかな。彼らとはコミュニケーションはなかなか取れなかったんだけれど、良い雰囲気を持っている人たちだなぁって思ったよ。

S：僕がシュレッド・ギターを弾いていたら、リードボーカリストがやってきて「Martin Friedmanに似ているなぁ」なんて言ってきたんだ。どうやら、Martinもマキシマムザホルモンの曲をカバーしたりしているみたいだね。そういうところでも彼らと共鳴できたよ。一般的には、単にギタリストとしてしか知られていない人物も、日本ではちゃんとシュレッド・ギターをするプレイヤーだとちゃんと認識されているのが凄いと思った。
それに、マキシマムザホルモンはファンがあんなにたくさんいてビッグなバンドなのに、腰が低くて偉そうな態度を取らないところも好きだな。

－他に日本の音楽を聴いたりしますか？

S：LOUDNESS！LOUDNESSは聴くよ。ギタリストのアキラさん（※高崎晃）を知っている。ドラマーが亡くなったのは本当に残念だね。あとはX-JAPANも聴くよ。僕が好きなバンドって、どれも日本ではビッグなバンドみたいだね。今度MR.BIGがリユニオンツアーをするらしいんだけど、もしアメリカでやらないなら日本まで観にこようかと思っているよ。

－あなた方のサウンドは次世代メタルや超最新鋭メタルと呼ばれ、Kerrang!誌では『VAN HALENとATREYU、どちらのファンからも支持されるバンド』と紹介されるなどしていますが、実際のところ、地元でのライヴの客層は幅広いんでしょうか。

T：まず、俺たちには地元と呼べるような場所がないんだよ・・・モントリオールに住んでいるやつもいれば、アメリカに住んでいるやつもいたりして。だから、どこか特定の場所にはならないけれど、アメリカでライヴをするときなんかはほとんどが若いキッズだね。

S：そうだね。年齢層は１３歳から１８歳くらいが中心かなぁ。中には１９歳、２０歳くらいのファンもいたりするけど。
（※Tonyは２３歳、Seanは２４歳です。）

－BBABHはカナダのバンド、として知られていますけど、現在はTonyやSeanをはじめメンバーのうち４人がアメリカ出身なんですよね。今はカナダ出身のTyler Hoare（Ba）とDa Bird（Dr）もアメリカに住んでいるのですか？

T：うん、確かに最初の頃はカナダのバンドとして紹介されることが多かったよ。だけど、今はカナダに住んでいるメンバーもいないから、正確にはカナダのバンドではなくなってしまった。だけど、カナダはもちろん好きな国だけどね。