INTERVIEW
KISAKI × Karyu 対談
2026.02.25UPDATE
記念すべき再会の場がここに設けられた。来たる3月15日に大阪 BIGCATで開催される"KISAKI 生誕半世紀記念祭「BEYOND THE KINGDOM -Fest of Excellence-」"を控えたKISAKIと、5月4日にZepp DiverCity(TOKYO)にてD'ESPAIRSRAY再集結後の初ワンマン"D'ESPAIRSRAY 2026『RAPTURE』"を行うことになっているKaryu(Angelo/D'ESPAIRSRAY/Luv PARADE/H.U.G)は、遡ること約四半世紀前からしばしば共演し、プライベートでも親交のある仲だったという。強烈なカリスマ性を持つアーティスト同士であると同時に旧友でもある2人の対談から感じられる、重みや深みをぜひともご堪能いただきたい。
KISAKI
Karyu(Angelo/D'ESPAIRSRAY/Luv PARADE/H.U.G/Gt)
Interviewer:杉江 由紀
Photographer : 尾藤 能暢
Hair Make : A・DO
KISAKI Hair Maintenance : hiko(UNDIVIDE)
Stylist : 峰岸 祐介
Costume Cooperation : FranCisT_MOR.K.S. / STRUM / gunda
-先立ってはseek(Psycho le Cému/Ba)さんとの対談(※2月18日WEB掲載)で盛り上がりましたが、このたびKISAKIさんからのご指名でお越しいただいたのはD'ESPAIRSRAY、Angelo、H.U.G、Luv PARADEと現在4つのバンドで活躍されているギタリスト Karyuさんです。恐らく、お2人が絡むのはかなり久しぶりのことですよね?
KISAKI:ここ数年はたしかに絡む機会があんまりなかったですね。でも、僕はもうKaryuのことを同期だと思ってますし、今回こうして自分が生誕半世紀を迎えるのにあたっての対談企画が決まったとき、純粋にKaryuと2人で改めて話をしてみたかったんですよ。やっぱり、常に活動状況が気になってるアーティストですから。
-KISAKIさんからは同期とのお話が出ましたけれど、KaryuさんからするとKISAKIさんというのはどのような存在なのでしょうか?
Karyu:いや、先輩ですよ。普通に先輩です(笑)。D'ESPAIRSRAYを1999年に始めた後、まだワンマンをできるかできないかくらいの頃から、いち早くイベントに誘っていただいてましたし、当時は自分たちから大阪に行くきっかけを作るのがなかなか大変な状況だったんで、その頃からよくお世話になってた先輩ですね。
-そもそも、最初に交流が始まったのはいつのことだったのでしょうか。
KISAKI:たぶん、僕が東京に行って対バンをしたときか、どこかのライヴハウスで観たのか、どっちだったかはちょっと忘れましたけど、その時点ですでにD'ESPAIRSRAYは"最新の音楽をやってるな"と感じるバンドだったんですよ。純粋にカッコいいなっていうのがあって、それで大阪に呼びたいって思ったのが、僕がMatinaっていうレーベルをやってた時代でした。それ以降、大阪のイベントには結構何回も来てもらってました。あのあたりはまだ彼等もレーベルとか事務所にも入ってなかったんで、直接やりとりすることも多かったんですよ。
-KISAKIさんがおっしゃるとおり、D'ESPAIRSRAYは初期の頃から音楽性の面で際立っていましたし、存在感としてもいい意味でシーンから浮いていた印象があります。異彩を放っている、という自覚は当時のKaryuさんの中にありましたか?
Karyu:どうなんですかね?それは自分ではよく分かんないです(苦笑)。
KISAKI:とにかく目立ってたし、特殊というか特異な存在ではあったと思うよ。一緒にイベントに出たときなんかも、ちょっとグロいくらいの衝撃的なヴィジュアルだったしね(笑)。でも、ちゃんと演奏力もあってっていうところもインパクトあったし。そういうイメージはD'ESPAIRSRAYが一旦解散(※2011年6月に解散したのち2025年5月に再集結を発表)するまで変わらなかったし、Karyuというギタリスト自体に対してもオンリーワンやな存在だなってずっと思ってます。
-KISAKIさんもですが、Karyuさんはコンポーザーとしてもセンスフルですしね。
KISAKI:ですよね。そういう点もすごいなって思うんですよ。
Karyu:ありがとうございます!
-ところで。せっかくの機会ですので、ここではさらに昔話をしていただけると嬉しいです。お2人がよく共演されていた頃のエピソードで、今でも覚えていることがありましたら教えてください。
Karyu:じゃあ、俺からいいですか? H.U.Gのほうで Ni〜ya(NIGHTMARE)君がサポートでベースを弾いてくれてツアー("H.U.G TOUR 2024-VERSE-")を回ったんですけど、そのときに昔のフライヤーをファンの方がくれたんですね。それが、まさにSyndromeとNIGHTMAREとD'ESPAIRSRAYでやったとき("sacred decide")のやつで"懐かしい! やったわこれ!!"ってすごい盛り上がりました。
KISAKI:2002年だね。3マン、やりましたねー!
Karyu:ちなみに、あのときに作ったステッカーは今でも俺のラックに貼ってあります。
KISAKI:嬉しい。でも今考えてもあのツアーは結構熱かったよな。で、たしかにステッカーを作ってたの俺も覚えてる。
-では、KISAKIさんにとってのKaryuさんとの思い出というと?
KISAKI:Karyuとかディスパ(D'ESPAIRSRAY)のメンバーとは打ち上げやプライベートでも飲みに行ったりして、アホなことをいっぱいしてました。
Karyu:ドブみたいな液体をノリで作ってたことありましたよね。なんか、本来なら混ぜちゃいけないものをいろいろ混ぜたヤバいドリンクというか(笑)。
KISAKI:罰ゲームみたいな感じでそれ飲んだやつ、みんな泣いてたな(笑)。
-若気の至りを感じさせるエピソードです(笑)。
KISAKI:ただ、そうこうしてるうちにD'ESPAIRSRAYもどんどん人気が上がっていったし、僕もMatinaの後にUNDER CODE PRODUCTIONを新しく立ち上げたりっていう感じだったから、お互い忙しくなったせいもあってしばらく連絡を取らなくなってた期間もわりとあったんですよ。で、再会したのが最近ラブパ(Luv PARADE)のライヴに行ったときでしたね。久々にKaryuに会いたいなと思って足を運んだんですけど、ステージングとかも"基本的には変わってないな"って思いましたね。なんか、昔から持ってたものにさらに磨きが掛かって、大人の魅力も増した感じに見えました。
Karyu:あのときは来てもらえて嬉しかったです。
-という、かれこれ25年以上にわたる縁を持ったお2人なわけですが、アーティストとしてはそれぞれに海外での活躍経験もお持ちです。ここからはその点についても伺っていきたいのですが、そもそもD'ESPAIRSRAYは初期からヴィジュアル系というよりも洋楽ゴシック・ロック寄りの音楽性でしたし、かなり早い段階から戦略的に欧米での活躍を視野に入れていたことになりますか。
KISAKI:打ち込みとかも、他のバンドがまだそこまで取り入れてなかった頃から積極的に取り入れてたもんね。
Karyu:海外展開したいっていう発想はもう初期の頃からあって、僕はそのヴィジョンに対して突き進んでいただけですね。でも、海外進出自体はKISAKIさんのほうがちょっと早かった記憶があるんですよ。
KISAKI:そうだっけ。同じぐらいの時期だったんじゃない? 俺がたしか、2004年の5月にパリでKISAKI PROJECTとして初海外公演をやったのかな。
Karyu:樹威(ex-ヴィドール/現GOTCHAROCKA/Vo)と行ってましたよね。ディスパは初めてのヨーロッパ・ツアーが2004年10月でした。
KISAKI:そっか、俺のほうが若干だけ早かったんだ!!
-アジア圏に関しては1999年にLUNA SEAがいち早く進出していましたが、欧米についてはDIR EN GREYやムック(現MUCC)が2005年に進出、以降は多くのバンドたちが続いていくことになりました。KISAKIさんは海外マーケットに対して当時どのような見解をお持ちでしたか。
KISAKI:正直、僕はあんまり意識してなかったですね。むしろ、日本で頂点取らない限りは海外で評価を得ることは無理だろうと思ってたんで。ただ、最初のパリのときは向こうからオファーが来たんですよ。そして、話を聞いてみると向こうで待ってくれてるファンの人が結構いるんだなということが分かったし、現地のイベンターの方の情熱もすごく伝わってきたので、まずはお試しで行くことにしたという流れでした。
-実際に行ってみて、いかがでした?
KISAKI:これが思っていた以上にすごく良かったです。それで、そこからはちょくちょく行くようになりました。
Karyu:僕等も最初のヨーロッパは、向こうから話が来た感じでしたね。
-Karyuさんは、初海外公演の手応えは?
Karyu:なんかカルチャー・ショックじゃないですけど、自分の部屋の中で作ってた音楽のことを、なんで違う国の人がこんなに知ってくれてるんだろう? ってすごい不思議でした。
KISAKI:分かる。それは俺も感じた。
Karyu:声援とか熱量とかもめちゃめちゃすごくて、ライヴの雰囲気が自分が憧れてた海外のアーティストの動画とかみたいで"自分はこれを求めてたんだよな"って感じましたね。もちろん日本でもそういう声援とかあるんですけど、なんか声量がデカいんですよ。
-そこは体格の違い、文化の違いもあるのかもしれませんね。日本人は小柄でシャイなのに対し、欧米の方は大柄で意思表示を明確にする方が多いと思いますので。
KISAKI:そういう違いなんですかね。実際、ほんと声援とかすごいんですよ。
Karyu:あと、バラードでなぜか人が飛んでたりしました。最前でずっとチューしてるカップルもいたし(笑)。"ロックって本当に自由なんだな"って改めて感じましたね。
KISAKI:ビール飲みながら盛り上がってる人とかな。ライヴに対する楽しみ方は、ほんと日本と向こうでは結構違うと思いますよ。
-そうした貴重な経験をされつつ、現在もお2人はそれぞれに音楽活動を続けていらっしゃるわけですが、Karyuさんの場合は最初にも少し触れさせていただいた通り、D'ESPAIRSRAY、Angelo、H.U.G、Luv PARADEと4つのバンドで活動中となります。ギタリストおよびコンポーザーとしてそれだけの仕事量をこなしていくのは相当に大変なことだと思われますが、時間のやり繰り等はどうされているのですか?
Karyu:そこはきっとKISAKIさんも近いところがあると思うんですけど、俺はわりとサラリーマン的なんですよ。個人のことやディスパに至っては毎日会議の時間を決めて取り組んでます。そういう流れをルーティンで回していってる感じです。














