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INTERVIEW

Crystal Lake

2026.01.22UPDATE

2026年01月号掲載

Crystal Lake

Member:YD(Gt) TJ(Gt) Mitsuru(Ba)

Interviewer:サイトウ マサヒロ

-そして、「The Undertow (feat. Karl Schubach)」や「The Weight of Sound」といった、いわゆる叙情派的な、メロディアスに疾走するナンバーもアルバムのコンセプトと噛み合っています。タイトル曲の「The Weight of Sound」はどのように生まれた曲なのでしょう?

YD:HYDEさんに提供したら却下になった曲(笑)。こういうリード(ギター)の雰囲気がすごい好きなんで、自分がもし2万人とかの前で弾いたら気持ちいいだろうなって思いながら作りました。往年のCrystal Lakeが持つメロディの良さやスピーディなパートを織り交ぜて、自然体に作った曲かな。

-大きなキャパシティを想定して曲を作ることは多々あるんですか?

YD:いや。本当はそうしないとダメだなって思うんだけど、さっきも話した通り自分が好きなものを形にしたらこうなったって曲が多くて。「King Down」はシンプルで大きいチアリーディング的な曲にしたかったっていうのはあるんですけど、それ以外は思いのままに作ってる。だから、(大きい会場だと)細かいことが伝わらないかなっていう。

-例えばPARKWAY DRIVEの楽曲は、アリーナ規模のライヴで聴くと説得力ありますよね。

YD:うん。音源よりライヴで観るとすげぇカッコいいんだよ。

-最初からこのスケールを想定して作ってるんだなっていう。

YD:そうそう。何回もバンドの中で話はしてて、「WATCH ME BURN」(2020年リリースのシングル『WATCH ME BURN』表題曲)はその時期に作った、シンプルにデカいビートにしようっていう曲なんだけど。今もそういう曲をやりたいっていう思いはありますね。まさにPARKWAY DRIVEとか。

Mitsuru:初めて海外のフェスでヘッドライナーのPARKWAY DRIVEを観たとき、衝撃を受けましたよね。マジヤバいって。一生聴かんくらいダサいと思ってたのに(笑)。

TJ:みんな初期が好きですから。

YD:『Horizons』とか超ヤバかったし。

Mitsuru:そうなんだけど、それ以降の曲を演出込みで聴かされると"うわ!"みたいな。"火、セコい!"って(笑)。あそこまで映える曲だとは想像してなかったから。 (※3人で「Wild Eyes」のリフを口ずさむ)

YD:"BON JOVIじゃん!"つって。好きだから盛り上がってしまった(笑)。

-楽曲「The Weight of Sound」の話に戻りましょう(笑)。リリックの内容にはバンドのツアー・ライフでの経験が反映されているように感じたのですが。

YD:彼(John)のパーソナルな部分は強いですね。家族に対しての思いを表現したいってことで。バンドとしてコンセプトを持って曲を作ってるから、方向性とかは事前に話すけど、単語の選び方とか言い回しは極力Johnに任せてます。自分としては、リリックの内容と楽曲のコンセプト、アルバムのテーマは繋げながら構成してて。『HELIX』はいろいろとエクストリームにしちゃったので全曲そうはできなかったけど、他の作品でもそれぞれの曲に実は裏テーマみたいなのがあります。

-ある意味でのバンド活動の過酷な現実、犠牲を伴う側面が歌われていて、カルチャーへのリスペクトを表明する作品に奥行きが生まれていると思いました。アルバム全体を通して、Johnさんのヴォーカルも幅が広がったように感じます。

YD:やっぱりヴォーカリストが持つ特徴はバンドのカラーに影響を与えるから、ヴォーカルが変わるごとにできることできないことが天秤に乗るぐらい増えてますね。でも基本的には自分がイメージしているものを正義にしたいタイプというか、それがCrystal Lakeのやってきたことなので、そこにチューニングを合わせてもらう感覚が大きいかもしれない。もちろんそれぞれスペシフィックな表現や歌い方はあるから、それによって最終調整をして、あとは言われ放題を受け止めるっていう(笑)。今までのものと違いがあればやっぱり賛否は生まれるけど、それ以上に、自分たちが作品を完成させて、その後に生まれる影響っていうものを、アルバムに対しては期待してるんで。

-ゲスト・ヴォーカル陣にも錚々たる顔ぶれが揃いましたね。バンドのみで新たなCrystal Lakeの地力を見せるという選択肢もあったと思いますが、どういった意図がありましたか?

YD:ツアーの中で出会った仲間や自分たちが好きなヴォーカリストが楽曲に加わることで華やかさや面白みが生まれるっていうのも、こういった音楽のカルチャーだと思うので。そこを尊重しながら、世界中の友達を呼びました。なんなんですかね、ゲスト・ヴォーカルって。なくてもいいんだけど、あったほうが面白いじゃんって。

TJ:まぁ、YouTuberのコラボみたいなノリで。

YD:違う。

TJ:違いました。

一同:(笑)

YD:SIGNS OF THE SWARMはJohnとすごく仲が良くて自分たちもハング・アウトしてるし、VOLUMESのMyke(Myke Terry)は同い年の仲間だし、元MISERY SIGNALSのKarl SchubachはJohnが最も尊敬してるヴォーカリストで、KILLSWITCH ENGAGEなんて説明不要なバンド。しかも、実はもっとたくさんの人にオファーしていて。友達が参加してくれるのは本当に素敵なことだと思います。

-もしかすると、追加ゲストを迎えたデラックス版のリリースもありえるかも?

YD:たしかに、たしかに。

-今作を引っ提げた2026年のツアー活動のヴィジョンについて教えてください。

YD:最近、"アルバムを出したからヘッドライン・ツアーをやらないといけない"っていうところからちょっとマインドチェンジして。みんなに届いて浸透するまでは、まずいろんなバンドに帯同してツアーをする。オーストラリア、中国、アメリカでのスケジュールもあるし、日本でも面白いことをやりつつ。やっぱり変化が伴う以上はいろんなリアクションが飛び交うだろうし、賛否両論が出るとは思うんですけど、アルバムを出すことでやっとスタートラインに立てると思っていて。何かを届けた後のフレッシュなリアクションを得た上で、2027年にデカいヘッドライナーとしての何かをやりたい。だから2026年は、まず"これがCrystal Lakeの新しい形なんですよ"の挨拶を改めてする一年。地中にいたセミが外に出て、"世界ってこんななんだ!"を感じるような一年にしたいかな。

-真の意味で『The Weight of Sound』が完成するまでにはまだ時間がかかりそうですね。

YD:長い道のりになると思ってます。2ヶ年計画で。

-"TRUE NORTH FESTIVAL"の開催を待ち望んでいるリスナーも多いんじゃないかと。

YD:やる方向で進めてますよ。誰が観たいですか?

-やっぱり、今回ゲスト参加したバンドたちを観たいです。KILLSWITCH ENGAGEの来日が実現したら盛り上がるでしょうね。

YD:たしかに。

Mitsuru:高そうだ。

YD:金の話はやめよう(笑)。

-では最後に、激ロックの読者にメッセージをお願いします。

Mitsuru:名刺になるアルバムができたので、みんななりにいろんな人に広げてもらって、Crystal Lakeをもっと大きくしていけたらと思います。

TJ:7年ぶりのアルバムということで、僕自身も楽しみにしています。いっぱい聴いてライヴに足を運んでくれたらと思うので、お待ちしておいてください。

YD:"お待ちしておいてください"?(笑)

TJ:丁寧に喋ろうとするとダメですね、もう。

YD:激ロックは今何年くらいやってるんですか?

-メディアとしては25年くらいになるそうです。

YD:25年の中でチェックしている人はどんどん入れ替わってると思うんですけど、新しい人が激ロックをきっかけにCrystal Lakeに気付いてもらえるっていうのはすごい幸せなことなんで。もし少しでも興味を持ったらアルバムを通して聴いてもらいたい。メロディックでもあるしヘヴィでもあるし、SFチックなものもあるから、刺さったところから違う作品や周りのアーティストも聴いて、こういう音楽があるんだって知ってもらえたら最高かな。そしてライヴにも来てほしいですね。ぜひ。