INTERVIEW
Tweyelight
2024.09.03UPDATE
2024年09月号掲載
Member:Juno(Vo) Kabaya'n(Gt) せきゆ(Ba) Tkken(Dr)
切ないウィスパー・ヴォイスと激しいスクリームで人々を魅了するJunoを筆頭に結成されたラウドロック・バンド Tweyelight。"人生の儚さや怒り、明日への希望"を表現する彼女たちが、1st EP『Last Utopia』を発表した。9月28日には新宿 ANTIKNOCKにてリリース・イベント[1st EP "Last Utopia" Release event]が控えているメンバーに、メール・インタビューを行った。
-激ロック初登場ということで、バンド結成の経緯を教えてください。
Juno:激ロックに掲載してもらえてとても光栄です。1年前にギターのKabaya'nからヴォーカルをやらないかと誘いが来ました。熱烈に誘われてヴォーカルは私以外考えられないと言ってくれたのを覚えています。あまりにストレートだったのでとても気に入りました。最初のスタジオは今でも忘れられません。バンドも息がすごくピッタリで、歌っている間に心の中にバンドの未来がはっきり浮かんだのを覚えています。何も心配することなく全身全霊で歌に集中できるなって思いました。メンバーそれぞれキャラクターがあって本当パワーパフ ガールズみたいに個性が分かれてます。まるで兄弟、家族のように仲がいいです。
Kabaya'n:前バンドが解散した後、サポートやYouTuberさんへの楽曲提供を主としていたのですが、人生を懸けてバンドがやりたい。ただ、メンバーはバンド人生を心中できる人がいい、という考えになりました。そんなときにJunoの声をSNSで聴きました。圧倒的ヴォーカル・オーラ、感性をくすぐられる歌声、そこからは到底考えられない明瞭なスクリーム。全てが僕のヴォーカル像としてピッタリでした。まだJunoについて何も知らなかったのですが、お互いをよく知ってから......とかではなく、次組むバンドに全てを懸けたいから、と猛アピールしたのが始まりです。
-Tweyelightの音楽性について伺えますでしょうか。
Juno:Tweyelightは激しさと繊細さが融合したバンドと言えると思います。私は海外の2000sのロックやメタルに影響を受けていて、小さい頃から聴いていたアーティストたちの自由な精神性と音楽的なエッセンスがこのバンドに吸収されて、取り込まれていると思います。私自身、ロックは感情の爆発だと思っていて、泣きそうなときもあれば、叫びたいときもある。人間が感じる痛みや苦しみが生きる上で嘘のないリアルな感情だと思っていて、それを糧に変えて強く生きていけるように、音楽や歌詞に乗せて希望へと昇華させていくことが、私自身のバンドの目標のように感じています。
-特に影響を受けたアーティストを教えてください。
Juno:LINKIN PARK、PARAMORE、 SLEEPING WITH SIRENS。
Kabaya'n:B'z、HYDE、ONE OK ROCK。
せきゆ:GLAY、aiko、KAT-TUN。
Tkken:L'Arc~en~Ciel。
-そういった音楽に目覚めたきっかけはなんだったのでしょうか?
Juno:きっかけはMTVです。たまたま洋楽/ロック特集が組まれていて本当に度肝を抜かれてしまって、今まで自分に足りなかった部分が満たされたような満足感と興奮に包まれました。私は小さい頃から内向的で感情を溜め込みやすいタイプでした。上手く心を解放することが初めて音楽を通じてできたのだと思います。そこからはロックにひたすら没入していきました。私は田舎育ちで学校終わりにTOWER RECORDSに行くとかそういうこともできなくて、小さなレンタル・ショップに通ってまたバンドを発見して、心を自由な場所へ解放していました。
Kabaya'n:幼いときから聴いていたのですが、今思えば、昔からメロディがいい曲しか聴いてなかった気がします。1発で耳に残るような、圧倒的なメロディ。そんな曲を作りたいと今は思います。
-1st EP『Last Utopia』のリリース決定おめでとうございます。初のフィジカル・リリースとなりますが今の心境はいかがですか?
Juno:実を言うととても緊張しています。初めてのフィジカル・リリースだし、こだわり抜いてメンバーと作り上げた作品なので。やっぱりリスナーがEPを聴いてどのようなメッセージを受け取るのか。彼らの反応があってこそ、私たちの作品に本当の色が出てくると思っているので、ライヴでリアクションを見るのが楽しみです。
-『Last Utopia』のテーマやコンセプトを教えてください。
Juno:世界はどんどんカオスな場所になってきてると常々感じていて、SNSやテクノロジーは発達して、多くのニュースや情報を手にできるようになった。世界の境目はなくなってきているのに、今の若者はつらさを感じているし、美しさとかお金とか表面的なものばかりにとらわれていて、心の逃げ場がない状態だと感じている。社会に従属し、ルールに則って従って生きていかなければならないというプレッシャーに押し潰されそうになっている若者は多いと思う。特に声を上げることが許されない、良しとされないこの国においては。私は音楽を通じて、歌を通じて、絶対的に魂だけは自由でいれる場所、誰もが孤独にならない場所を作り上げたかった。音楽にどれほどの希望が詰まっているか、そして自由を叫ぶ私たちの思いが、どれだけの奇跡を生み出していくのか、作品を手に取る全ての人々たちを巻き込んで伝えたかった。人生を彷徨う孤独な私たちが最後に辿り着く場所。そこが私たちの"Last Utopia(最後の桃源郷)"。
-収録曲の中で思い入れのある楽曲や気に入っている曲はありますか? 理由も含め教えてください。
Juno:EPの一番最後に入っている「Let it Burn」が個人的に気に入っています。歌詞自体も『Last Utopia』のコンセプトに繋がっていると思います。数え切れないほど傷ついてきたし多くのものを失ってきた。でももう後戻りはしたくないし、自分自身の心の闇と決着をつけて未来へ、新たなステージへ進んでいきたいという強い決心が込められています。希望と願いをより強く込めた曲です。
Kabaya'n:思い入れは「Answer」が強いです。このEPを出すことが決まったとき、本当は違う曲が入る予定でした。でも、個人的にどうも納得がいかなくて「Answer」を書きました。圧倒的なサビ、Junoの声を活かすAメロのウィスパー・ヴォイス、Bメロのスクリーム......と、最初の1分でどうインパクトを残すか、どう僕たちを表現するか、と毎日悩んでできあがった曲です。
せきゆ:「Monster」のメロディックなベースラインが好きです。また、「Answer」の重いながらも疾走感のあるところが好みです。
Tkken:「Let it Burn」です。イントロの壮大な感じが特に好きです。
-制作にあたって意識した点や、苦労したポイントはありますか?
Juno:メッセージと表現です。歌詞やメロディとバンド・サウンドの合わさりはすごく重要だと思っていて、バンドとしていったい何を伝えたいのか。ただ曲の聴こえがいいだけではダメだと思い、ヴォーカルの感情の乗せ方、言葉選びなど細部にこだわりました。全曲を通じて物語になるように、そして感情が希望のある未来という方向へと帰結するように。怒り、痛み、悲しみ、未来、希望、その全てを歌声に乗せました。
-リード曲「Answer」はMVも公開されています。こちらの見どころはどういったところでしょうか? また撮影時のエピソードもあれば教えてください。
Juno:夕方入りして、MV撮影は朝方まで続きました。最初のMVの作品がやっとできるのだという喜びと興奮で乗り切ったような気がします。夜通し撮影して、身体も疲弊しきっていましたが、限界まで表現に打ち込めたことが達成感でした。MVを通して全員の切迫感がある表情を観ることができると思います。本当に限界の限界までみんな動いていたので一人一人の感情が強く表れていると思います。
-9月28日に新宿 ANTIKNOCKで開催されるリリース・イベント[1st EP "Last Utopia" Release event]への意気込みを教えてください。
Juno:初のEPリリース・イベントなので、みんながどんな表情や反応を見せてくれるのか高揚感で胸がいっぱいです。ゆっくりと積み上げてここまで来れた喜びと、みんなへの愛や感謝を全員に伝えたいです。感情の繋がりを大事にして、一つ一つの瞬間を噛み締めて歌おうと思います。ライヴハウスの熱気の中を思いやりと愛でいっぱいにして、誰も1人になることのない空間を作り上げたいです。
Kabaya'n:僕たちはあまりライヴの本数が多くないので、一回一回、本当に命を込めてライヴをしています。1回のライヴのために2~3ヶ月くらいセットリストを考えたり、曲を練ったりしています。ファンのみんながそれを感じ取ってくれて、"Tweyelightのライヴを楽しみに頑張れるよ!"、そう毎回笑顔で帰ってもらうのがすごい嬉しいです。だからこそ、今回は初めてのEPを持って、早くみんなに会いたいです。
-今後ライヴをしてみたい場所はありますか? 具体的な場所や、音楽シーンでも構いません。
Juno:高校生の頃からずっと海外でライヴをすることが夢です。アジア諸国とか、ヨーロッパとか。必ず国境を越えられる音楽ができると、日本のロックに誇りを持って世界を飛び出してライヴをすることが夢です。あと"Vans Warped Tour"が復活することがあったら必ず出たいです。バンド・ヒーローが出てた憧れの舞台だから。夢をこれから叶えていきます。
Kabaya'n:僕はどこでやるか、というより何をやるか、何をやったかだと思っているので、そのライヴに何か意味があればどんなところでもやりたいです。
せきゆ:大きなところで演奏したいという目標はありますが、ファンの皆さんがいてくれたらどんなところでもやっていきたいです。
-最後に激ロック読者にメッセージをお願いします。
Juno:Tweyelightはあなたと共に戦う友であり仲間でありたいと思っています。1st EPを聴いて私たちのライヴに遊びに来てくれると嬉しいな。今は遠くて会えなくてもいつかあなたのいる場所へ歌声を届けられますように。共に希望を持って新しい世界へ踏み出そう。ライヴハウスで待っています。
RELEASE INFORMATION
Tweyelight
1st EP
『Last Utopia』
DSRACD-001/¥2,200(税込)
[Disarea records]
NOW ON SALE!!
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