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激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

8bitBRAIN

2021.03.31UPDATE

2021年04月号掲載

8bitBRAIN

メンバー:Koyoka 小谷 茉美子 菊地 桃子 アンズ卍100% メロネサリ

インタビュアー:吉羽 さおり

ピコピコにポップで、ダンサブルな要素も盛り込んだラウドロックに、エフェクティヴなヴォーカル、シャウト、ラップが絡み合ったマニアックにしてキャッチーなサウンドでメジャー・シーンに登場した、8bitBRAIN。通称ハチブレと呼ばれ急速にファン・ベースを広げる5人が、コロナ禍のシングル3部作の最終章『Black Sabbath』を5月19日にリリースする。ラウドロックを軸としつつ作品を重ねるごとにサウンドのレンジを広げ、今作では未来へとエモーショナルに手を差し伸べる表題曲を筆頭に、硬質な曲から摩訶不思議な迷宮に誘い込む曲、言葉遊びとカラフルなメロとシャウト&ラップの応酬で破壊力のある曲まで、ハチブレのキャラクターが全開の曲が揃っている。激ロック初登場ということで、最新作や、現在のユニークなハチブレができるまでの話を訊いた。


8bitBRAINのラウドロックを、この5人になって完成できた


-5月リリースの3rdシングルから、「Black Sabbath」が先行配信リリースとなりました。リリースから少し経って、今反響や手応えはどうですか?

菊地:前の2作(2020年7月リリースの1stメジャー・シングル『Under the weather』、2020年11月リリースの2ndシングル『Out of order』)よりも反応は大きかったよね。

アンズ:「Black Sabbath」はもともとライヴでもやっていた曲なんですけど、ライヴでは歌詞が違ったので。それが音源になって、ライヴに来ていた人も喜んでくれたし、ライヴは行ったことないけど、音源は聴いてるよっていう人も配信だと手軽に聴けるので、すごく喜んでくれました。

Koyoka:ライヴでは10回もやってないと思うので、前の歌詞を知っている人は結構レアだよね。

-この曲の歌詞はメロネサリさんが手掛けていますが、歌詞は大きく変わっているんですか。

サリ:今回のシングルは1st『Under the weather』、2nd『Out of order』、そして『Black Sabbath』とコロナをテーマとして3部作になっているので。コロナに関する用語を入れたり、あとは優しい言葉を入れたりという変更はありました。

-ライヴ時よりも優しい言葉が増えているんですね。

サリ:そうですね。前の2作がわりと感情的な作品で、どうしたらいいんだろうとか、怒りをぶつけるような表現だったんです。その3部作の最後の曲として、今、いろんなものを失ってしまったり、あるいは自ら命を絶ってしまう方もいたり、世の中的に悪い方向に進んでしまっている状況があるので......。この曲で、少しでも誰かの心に寄り添えたら、助けられたらと思いながら書いた歌詞になりました。

-ここからどう生きていくのかというのを投げ掛ける曲ですね。この3部作は、世の中や、人の気持ちとリアルにシンクロしたリリースとなっていて、この曲が最後にくるのはファンの方にとっても心強いのでは。

Koyoka:そうですね。1st『Under the weather』では、こんな世の中になってしまったという嘆き、でも私たちはライヴがしたい、歌が歌いたい、ステージに立ちたいって葛藤を歌っていたんです。でも、次の「Out of order」では、サビが"うるさい!!"で始まるんですよ。混沌としたなかみんながいろんなことを言い出して──例えば、これがコロナに効くとか、いろんな情報やデマが流れたりしているけれど、そんないろんな声や感情を遮って、自分の意見を発信していこうという曲で。今回の3rdシングルでは、緊急事態宣言もあるなかですけど、ワクチンができてきたとか明るいものも見えてきて、いろんな思いに寄り添いながらも、明るい未来に向かっていこうという締めくくりになりました。

-いろんな制限はありますが、少しずつライヴ活動を始めていたからこそ、優しさや寄り添うこともそうですが、より投げ掛ける言葉が必要じゃないかという体感もあったんですかね。

サリ:それは大きいです。自粛が始まってからは、お客さんもライヴに行きたいけど、会社や周りの目が気になるし、でも、みんなに会いたいっていう声が多くて。世の中もそうですけど、会いたい人に簡単に会いに行けないようになってしまった。そこから少しずつライヴができるようになって、来てくれたお客さんの顔を見たときにこういう歌詞にしたいなって思いました。

-サウンド的にはどうですか?

Koyoka:今までの8bitBRAINの重いサウンドもありつつも、明るい未来に向けた思いが入っているので、ピコピコした音楽や、シンセの明るい成分も入っているのかなって私は思いました。

-エモーショナルであり、でも、いろんな展開をするキャッチーさもある曲ですね。小谷さんのシャウト・パートも効いています。

小谷:前2作では、私のシャウト・パートは不満をぶつけるようなフレーズが多かったんですけど、今回は一緒に考えていく、相手に寄り添った歌詞になっていて。歌い方も以前より柔らかく、一緒に頑張ろうっていう気持ちも込めて歌う曲になってます。

-歌の中でのシャウト、デス・ヴォイスの位置づけはやはり言葉にならない思いを、この声に託すというのが多いんでしょうか。

小谷:そうですね。やっぱり、はっきりとは言いにくいことをシャウトに乗せて言っちゃうというのは多いです。だからこそ、感情的な部分が強く出るというか。本当はこう言いたいっていうことを私が代弁するじゃないですけど、伝えていけたらいいなと思ってます。

-そういう意味で、音はもちろん感情面でもすごくヘヴィなパートですよね。8bitBRAINでは、歌割りはどのように決めているんですか?

Koyoka:基本的に歌割りに関してはプロデューサーが決めていくんです。それぞれのヴォーカルにはエフェクトがかかっているんですけど、それがかっこ良く聴こえるキーを考えてくれる感じで。あとは、8bitBRAINではシャウトとラップがあるんですけど、アンズがラップ担当で、その掛け合わせも全部プロデューサーが曲と一緒に構築しています。

アンズ:ラップなんて8bitBRAINに入るまでやったことなかったのに(笑)。

-そうだったんですね。

菊地:アンズ卍100%はライヴでは煽りを担当してくれるんですけど、そういう面を見てのラップ担当だったのかな? アンズ卍100%とメロネサリは途中から加入したんですけど、以前はハチブレにラップ・パートは存在していなくて。アンズ卍100%が加わって、ライヴで煽っている姿を見て、ラップを取り入れるようになったんだと思うんです。なので、ふたりが入ってからできた曲は基本、ラップが入っている曲が多いのかな。

Koyoka:あとは今までシャウトやデスボだけだったパートにも、ラップを入れるとか。デスボ続きの曲もたくさんあるんですけど、そこにラップが入ったことで遊びが増えて。そういうのにプロデューサーもハマっちゃったんだろうなっていうのはあります(笑)。メロディ・パートもそうですけど、レコーディングは毎回ラップも何パターンも録ってるよね。

アンズ:ラップ・パートだけで4種類くらい録るんですよ。そういうところも聴いてほしいですね。ヴォーカルのエフェクターも、ひとりひとり、かかり方が違うものを使っているくらい、ハチブレは音にこだわっているので。

-アンズ卍100%さんは、ラップをやってと言われてどう思ったんですか?

アンズ:最初に言われたときは、R-指定(Creepy Nuts/梅田サイファー)さんみたいなラップを想像していたので、無理です......っていうのがあったんですけど(笑)。ラップというよりは、言葉にリズムや抑揚をつけるような感じだったので。ステージでは、その日の感じによってパートのテンション感も変えられるので、やってみたら面白いなって感じました。

-では5人体制になってガラッと変わった感じなんですね。

Koyoka:そもそもは、この3人(Koyoka、小谷、菊地)でスタートして、2019年10月に5人体制になったんですけど。サリはもともと振付師をやっていたので、全曲振付を一新してくれて。まず、ステージでの見た目が大きく変わりました。そのあとに煽りや、ラップのエッセンスが入ったので、さらにガラッと変わったと思います。今までは、"こうかな?"って手探りでやっていた部分があったんですけど、8bitBRAINのラウドロックを、この5人になって完成できたのかなって思えるくらい。ふたりが足してくれたもので、厚みが出て良かったよねって話してます。

菊地:歌の部分も、小谷はデス・ヴォイス、シャウトのみで、私とKoyokaのふたりでヴォーカルのパートをやっていたので、全体的に曲が同じようなバリエーションになってしまっていたんですけど、歌割りのバリエーションが広がることで、雰囲気が変わるので。その部分でも厚みが増したなって思います。

-サリさんは振付師もやっていたんですよね。グループとして見たときに、まず、8bitBRAINをどう見せたいと思いましたか?

サリ:加入前にYouTubeで観たり、実際にライヴを観に行ったりして、まずは3人それぞれの良さや、得意なことを研究していたんですけど。3人はもともとクールな性格もあって、ステージもクールで、お客さんも冷静に見ちゃう感じがあったんです。それがもったいないなというのが第一印象で。3人共歌も上手いしヴィジュアルもいいし、楽曲もかっこいいんだけど、あまり踊ってなかったんです。なので、振付するときは、それぞれが良く見えてかっこいい楽曲をもっとかっこ良く表現できるように、見せ方や、動きでしっかり音を捉えていくことにこだわりました。

Koyoka:すごく大変でした(笑)。

菊地:3人共ダンスをやったことがなかったので、当初振付をしてくださった方は、踊れない人も踊れるくらいの振付で作ってくれていたんです。

アンズ:ほぼステージを歩いてたよね。

菊地:移動するとか、煽りばっかりだった。

アンズ:今はファンの方のノリ方や、ファン層も少しずつ変わってきていて。めちゃくちゃ踊る人もいるし、なんならメンバーよりも上手い人もいて、面白い現場になってきてます(笑)。