INTERVIEW
8bitBRAIN
2021.03.31UPDATE
2021年04月号掲載
Member:Koyoka 小谷 茉美子 菊地 桃子 アンズ卍100% メロネサリ
Interviewer:吉羽 さおり
-3人でスタートしたときは、どういうライヴ像があったんでしょう?
菊地:最初は後ろにバンドを率いた、バンド・セットでライヴをするというのが理想だったのかな?
小谷:イメージはそうだね。
菊地:どちらかというとサウンドで勝負するのがメインだった気がするんです。ふたり(メロネサリ、アンズ卍100%)は私たちよりもラウドロックに詳しかったので、"こうやろうよ"、"こういうのがいいんじゃない?"と言ってくれてライヴ感が増していくに連れて、プロデューサーも、"あれ、こっちのほうがいいんじゃないの?"ってなっていった気がするんですよ(笑)。
Koyoka:うん。アーティスティックな魅せるステージから、一体感があるライヴに変わったかなって思います。
-ベストなメンバーになった状態ですね。
アンズ:良かったです(笑)。
-アンズ卍100%さんとメロネサリさんは、Koyokaさんにスカウトされたっていう話ですが。
Koyoka:もともと私とアンズは、同じボイトレ教室に通っていたのもあって知り合いだったんです。
アンズ:7年くらいの付き合いですね。
Koyoka:私が8bitBRAINを始める前に、何度かアイドル・グループに誘ってくれていたんですけど──
アンズ:2回くらい誘ったけど、2回共断られた。
Koyoka:(笑)その頃私はアニメの歌を歌いたくて、アニソン・シンガーになりたいなって思って活動していたので。
アンズ:だから、"アイドルはちょっと......"って言ってね。
Koyoka:しばらく経って8bitBRAINがスタートして、最初は4人でやっていたんですけど、メンバーがやめてしまって。もっとパワー・アップしたいなって考えたときに思い浮かんだのが、アンズでした。
アンズ:そのとき、ちょうど私も手が空いてたんですよ。
-きっとお互いにいいタイミングだったんですね。
Koyoka:それでお誘いしたら、実は今ふたり(メロネサリ、アンズ卍100%)で何かやろうかと考えてるっていう話を聞いて。でも、アンズに入ってほしかったので、"じゃあもうひとりも連れてきてみて"っていう。
サリ:なので、私はついでだったんです。
アンズ:私とサリも8年くらいの仲で、お互いに暇になったタイミングが一緒だったので、ふたりでなんかやろうよって話していたところに、Koyokaから連絡がきて。それで、ふたりでライヴに行ったんだよね。で、オーディションみたいのもしたんですけど、そこでサリが大ボケして。
サリ:すごい人見知りなんです。曲を2曲覚えていって歌ったんですけど、テンパっちゃって全部外しました。これは落ちたなと思って。
アンズ:あとはダンスが得意だから、ダンスを作ってきてくださいって言われてたんですけど、それもなんか微妙だったんだよね。
サリ:ライヴハウスでオーディションしたんですけど、目の前にはプロデューサーもいるし、メンバーもいるし、真っ暗なステージに立たされてという。長くアイドルもやって歌もやってきたんですけど、まずエフェクターというのが初めてでわけわからなくて。
菊地:プロデューサーに"どうする?"って言われて、実際に組んでみないとわからないし、ダンスとかサリちゃんの外見的な特徴も、メンバーにはないエッセンスだなって思ったので、まぁ歌は徐々に......みたいな感じで(笑)。
アンズ:今はもう慣れたけどね。そのときは緊張もすごいし、ノートに歌詞を書いてきたけど、英語のふりがなとかも全部間違ってたから。
サリ:漢字と英語が苦手で。日本人なので、英語に関わることがそんなになかったので──
Koyoka:8bitBRAINの曲、英語のパートも結構あるからね(笑)。
アンズ:そういうのもあって、今回の「Black Sabbath」は日本語が多いんですよ。サリが書いているので。
サリ:日本語って言っても、小学生でも理解できるような日本語で。誰にでもわかる、すっと入る歌詞にしました。
アンズ:そういうのもあって思いが届きやすくなってるよね。
サリ:最初に人間が習う言葉なので。
-(笑)そういう率直な言葉だからこそ、「Black Sabbath」はエモーショナルな曲になっていると思いますよ。
Koyoka:そうなんですよね。"心は生きていますか?"とか、サリが書く歌詞は、簡単な言葉ではあるんですけど、その組み合わせのセンスがすごくいいんですよ。そこがズルいなというか。サリちゃんならではの感じが出てるなと思って。あとはシャウト・パートも、普段英語が多いところが今回は日本語になっています。
小谷:思い切り日本語で、言いにくいです(笑)。
サリ:言いにくいだろうなと思ったんですけど。でも、この曲はそれもいいだろうなって(笑)。今までにないデス・ヴォイスになっているし、今までにないマリーちゃん(小谷)が見れるから。
菊地:耳で聴いても歌詞がわかるくらい、デス・ヴォイスもはっきりしているんですよね。前はデス・ヴォイスのところでは、みんな空耳を楽しんでくれたり、歌詞カードを見て歌詞がわかったりという方が多かったんですけど、今回は、なんて言っているのか聞こえるくらいはっきりしてるので。
アンズ:耳コピして、歌詞をツイートしてくれる子もいたもんね。そういうのは嬉しいです。
-歌詞の話が出たので、今回のシングルのその他の曲についても聞いていきたいのですが、今回メンバーそれぞれが歌詞を手掛けていて。「Drink it up!」は、お酒についての曲ですが、そこにいろんな意味合いが隠されてもいますね。
菊地:これは私が作詞した曲なんですけど。私はお酒がすごく大好きで、いつか絶対ハチブレでお酒の曲を作りたいって思っていたんです。この"Drink it up!"には"飲み干せ!"っていう意味ももちろんあるんですけど、それ以外にもイヤなことや、悩みがあったら全部投げ飛ばしちゃえみたいな意味合いもあるので。そういう気持ちも込めたいなって思ったんです。イヤなことは全部忘れて、大丈夫だよ、なんとかなるなるみたいな曲にしたかったので、そういう思いも混ぜ合わせて作った曲でした。
-アイドル・シーンで活動していて、お酒のことを歌うってあまりないですよね(笑)。
Koyoka:そうですね(笑)。そういうのも表現していけるのがハチブレなのかなって。1stシングルのときから、嘆きを思い切り飛ばしていこう、攻めの姿勢でいこうっていう感じでやってきたので、それがカップリングという形でも、こんなふうに遊び心として入っていて、すごくいいなと思います。