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INTERVIEW

アラウンドザ天竺 × ダイノジ 大谷ノブ彦

2018.12.10UPDATE

2018年12月号掲載

アラウンドザ天竺 × ダイノジ 大谷ノブ彦

アラウンドザ天竺:ロンドンタナカ(歌と6弦) アラウンドザ長老(上手い方の8弦) ジョン・カッター(4弦と高い叫びと色んな声) ガワ(雑用)
ダイノジ:大谷ノブ彦
インタビュアー:吉羽 さおり Photo by RIO NAKAMURA

-いい話です。

大谷:ちなみに、このバンドはもともとどういう繋がりで結成しているんですか?

ロンドンタナカ:もともと9年くらいやっていた前身バンドがありまして、その最後のメンバー4人なんです。そのバンドは9年もやっていたので、とにかくいろんな曲があって。おっぱいの歌を歌ったあとに、"お前を泣かすぜ"みたいな曲を歌ったりとか、わけわかんない感じになっちゃってたんですよ。じゃあもう、これをひとつにまとめようっていうことで、"アラウンドザ天竺"という名前に変えたんです。もともとみんなバラバラな個性があるんだからそれを生かそうという。

大谷:たしかに4人とも個性的ですよね。

ジョン・カッター:僕はもともと別のバンドではヴォーカルをやっていたんですけど、ここでベースになったんです。

大谷:それって心の中ではどうなんですか?

ジョン・カッター:もうバンドはやめて働こうと思っていたんです。そしたらまた"バンド入らない?"って誘われて、"またバンドができる! やったー!"って。

大谷:ヴォーカルやりたいとかないですか?

ジョン・カッター:アラ天でも結構歌えているので大丈夫です(笑)。

ロンドンタナカ:歌っていうか叫んでいるだけですけどね。

ジョン・カッター:まぁ、楽器が好きだったので、楽器が弾けるから大丈夫なんです。

大谷:いいですね。バンドをやめようっていうところから、こうやってクアトロにまで行くっていうのは。

ジョン・カッター:はい、夢がありますね。

ロンドンタナカ:長老も、もともとやってたバンドはギター・ロックっぽい感じで全然メタルじゃなかったんです。

大谷:でも聴いているのはメタルで。

アラウンドザ長老:ギター持ったときからメタラーでしたね。

大谷:読者の方がどれだけ興味あるかわからないですけど、みなさんのルーツのバンドっていうとどんな感じなんですか?

アラウンドザ長老:最初はLED ZEPPELINとかEric Claptonですね。そこからメタルに。LAメタル、北欧メタル、ジャーマン・メタルという感じで。

大谷:ギタリストで一番好きなのは?

アラウンドザ長老:一番は、今はTosin Abasi(ANIMALS AS LEADERS)という8弦ギターの人で。あとはGeorge Lynch(DOKKEN)とかが大好きですね。

大谷:(長老に)8弦ギターやってほしいですね。

アラウンドザ長老:実は今、新しい曲では使ってます。

大谷:アラ天で8弦ギターなんだ。くだらねぇ(笑)。

ロンドンタナカ:最初にスタジオに持ってきたとき、爆発音みたいなのが鳴ったんですよ。

大谷:ギターとして、アラ天の曲に必要なんですか?

アラウンドザ長老:変わったことやりたいなっていうのがあったんです。今だいたいラウドロック・シーンでは7弦が主流なんですよね。じゃあ7弦やっても面白くないし、8弦やろうと。

大谷:これがアラ天なんですねぇ(笑)。

ジョン・カッター:ギターが8弦になったので結果的にベースも5弦にせざるを得なくなりました。その前のスタジオまで普通に6弦のギターだったのが、急に7を飛ばして8弦になってきて。

ガワ:ドラムももともと僕はツーバスとか全然やってなかったんですけど、長老がメタルに目覚めたことでツーバスになりました。

大谷:いいですね。8弦ギターで、5弦ベースで、ツーバスで、もう後ろにデッカい銅鑼みたいなの置いて、裸で叩いてほしいです(笑)。ガワさんのルーツはなんなんですか?

ガワ:L'Arc~en~Cielです。当時、ドラムのyukihiroさんが大好きで。

大谷:ジョンさんは?

ジョン・カッター:僕は高2の夏に、ゆずの「夏色」に人生を狂わされましたね。友達が聴いていたのを、"かっけぇ"って思って。俺もやりたいってその日にギターを借りて音楽を始めました。気づいたら5弦ベース持って叫んでるんですけど。

ロンドンタナカ:僕はルーツというと、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTやBLANKEY JET CITYですかね。

大谷:それぞれバラバラですごいです。アラ天ってそうやってできてるんですね。

ロンドンタナカ:今みんなの話を聞いていて、長老だけラウド/メタルで、それ以外はみんな違うから、アラ天なんだなって思いました。たぶんみんなメタル好きだったらこうなってないなって。セオリーみたいなのが頭にないから作れるものなのかなっていう。

大谷:そうだと思いますね。今回ベスト・アルバムを出して、来年はクアトロでワンマンをやってひと区切りになるじゃないですか。そのあとはどうするんですか?

ロンドンタナカ:リリースはしたいなと。あとは何やったら面白いですかね、クアトロは。

大谷:一番おもろいのは4人が泣くことじゃないですか。ふざけるのはもうだいたいわかったので(笑)。真逆のことが一番面白いですからね。"なんで泣いてるんだよ、この歌で"っていう。「ヤバイ、新聞屋さん。」聴いてめっちゃ感動してる人いますからね。本当にデートの下見をしている人はいるんですから。歌に魂を込めてやってほしいですよね。ライヴに来て初めてその曲を聴いて感動して帰る方が大事。"あの歌、めっちゃ俺の歌だったな"っていう方がいいんですよ。だからクアトロが満員になったら泣きましょう。泣いて一番バカな歌みんなで歌いましょう(笑)。

ロンドンタナカ:それいいっすね!

大谷:やれることを全力でやって、めちゃめちゃ追い込んで、8月8日は日本であそこが一番すごかったって言われることをやってほしいですね。ウケなくていいです──ウケたいと思っているでしょうけど、ウケなくていいです(笑)。4人が一番かっこいいっていうのがいいですね。