三瀬 ふう子　杉原 由規奈　朝日向 星羅　木山 しずか
レーベル・オーナー：株本 鉄
インタビュアー：荒金 良介

－今作の収録曲はすでにライヴでもやっているんですか？

三瀬：「Once More Burn Fire」、「WALK」、「Realta」、「RAIN」はやってますね。

木山：「RAIN」はワンマンで初めて披露したんですけど、もともと路上ライヴをイメージして作った曲なので、それこそ雨でチケットが売れなかった時期を思い出したりして。振付も今までのスパスピの代表的な曲の振りを集約したものになっているので、踊ってると泣けてくるんですよね。

三瀬：毎回泣きそうになる。

木山：そう！ 一番感情が入っちゃう曲ですね。

杉原：うん、心が揺れまくる。それこそ雨が降らないと、虹はできないわけで......めっちゃエモくないですか？

－わりとベタですけど（笑）、気持ちはわかります！

杉原：それをほんとに感じるんですよ！ 毎回ウルウルします。雨はマイナスじゃなくて、プラスなんだぞ！ って。それで誰かの背中を押せたらいいなと。

三瀬：「Realta」は聴きやすいポップな曲で、最初に聴いたときは拍子抜けしちゃって。だけど、今は歌ってて元気が出てくる曲なんですよね。"転びそうになって掴んだ君の手"とか、今までそんな歌詞はなかったですからね。

木山：自分たちの背中を押される曲だよね？ 音楽の力を感じる曲だなと。

三瀬：聴いてても歌ってても明るい気持ちになれる曲ですね。

木山：ライヴもこの曲で助けられてるし、明るい曲は世界を救うなって。WANIMAが支持される理由がわかります（笑）。

－今スパスピのライヴに来る人たちはどういう人が多いですか？

三瀬：歌モノが好きな人が多いのかな？

木山：人によるんじゃないかな。LiSAさんとかが好きな人もいるし、邦ロック系でもメロコア勢よりも、ラウド系が好きな人の方が多いですね。あと、ROTTENGRAFFTYとか、最近はDragon Ashが好きな人が多いんですよ。

－では最後に、今作のレコ発ツアー（2018年11月から2019年1月にかけて開催する[SPARK SPEAKER "THE WORLD IS MINE" Release TOUR]）はどんな気持ちで臨もうと思ってます？

朝日向：前回も"THE WORLD IS MINE"というテーマでツアーをやって、今回もそこは同じなんですけど、それはまだまだ自分たちに自信が足りてないからこそ、同じテーマでやろうということになったんです。今回はかっこいいアルバムができたし、めちゃくちゃ自信があるので、もっと大きくなりたいという気持ちが強くて。もっとお客さんに来てほしいし、今回のツアーでお客さんを増やして、大きくなりたいと思ってます。

三瀬：最近、大きなステージに出させてもらうことも増えて、有名なアイドルさんと対バンすることもあるんですけど、そことスパスピが並ぶためにはどうすればいいのかなと考えることがあって。スパスピって、個人の色は強いけど、グループとしての色がなくて。パッと見て、何がしたいのか伝わらないのかなって思うんですよね。だから、今回のツアーを通してそれを見つけたいです。4人でぶつかったこともまだないんですよ。なので、ツアー・ファイナルのワンマン（2019年1月16日に渋谷TSUTAYA O-WESTにて開催）で"これが私たちだ！"というものを提示したいなと。

－今回のツアーでは、気になったことがあったら言っちゃおうと？

杉原：はははは（笑）。

三瀬：仲良くはしたいんですけどね。もっとみんなのやりたいこととかも聞きたいです。

木山：私は星羅と似てるかもしれないけど、大きくなりたくて。いろんな時期があったけど、結局ここまでやってこれたのは観てくれるお客さんがいたからで。今は"ありがとう！"という気持ちが強いので、観てくれる人にそれを伝えたいです。最初にアイドルをやり始めたときは、そういう気持ちを一番持ってたんですよ。でも活動していくうちに、なぜか自分たち本位になってて、違うよなって。お客さんには、"ありがとう！"という気持ちを伝えたいのと、一番いい自分たちを観てほしいし、弱い部分だけじゃなく、自分たちが引っ張っていく存在にならなきゃダメだから、観ている人からも"ありがとう！"と言ってもらえる存在になれたらいいなと思いますね。前にも言ったかもしれないけど、日常に寄り添う音楽とか、聴いて元気を貰える音楽が原点にあるので、自分もそうなれたらいいなと。ファイナルのワンマンは初めて生バンドでやるので、それも楽しみですね。

杉原：メンバーそれぞれテーマを持って活動に臨んでいるし、なかなか自信を持てないスパスピですけど、この作品やツアーを通して誰かを救えたり、明日に希望を持ってもらえたりするものにできたらいいなと。もちろんスパスピが成長するためにも大事なツアーだと思うので、いいライヴを見せたいですね。