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INTERVIEW

Earthists.

2018.08.09UPDATE

2018年08月号掲載

Earthists.

メンバー:Yui(Vo) Yuta(Gt) Yuto(Gt) Shugo(Ba) Yuya(Dr)

インタビュアー:吉羽 さおり

ALESANAやA SKYLIT DRIVE、さらにはCrossfaithなど、錚々たるアーティストの作品をリリースしてきた米名門レーベル"Tragic Hero Records"と契約し、1stフル・アルバム『DREAMSCAPE』をリリースしたEarthists.。東京を拠点に活動するDjent/プログレッシヴ・メタルコア系の新鋭としてその咆哮を国内外に轟かせた彼らが、2ndフル・アルバム『LIFEBINDER』を完成させた。今作は、多種多様な音楽性が混在しつつも、それを大きなサウンドスケープで包み込み1曲へと昇華していくバンドの器やタフネスを感じるアルバムだ。テクニカルな面も、感情を深く掘り下げていく叙情性の面も一段と濃くなり、重厚で洗練された曲が並ぶ。Earthists.としての表現力やバンドの意識の高さが窺える内容だ。

-まず、前作『DREAMSCAPE』(2017年リリースの1stフル・アルバム)のリリースから1年半ほど経ちますが、その間はEarthists.としてどんな活動をしてきた感じですか。

Yui:『DREAMSCAPE』を出してから、初めての自主企画(2017年4月2日に渋谷CYCLONEにて開催した["DREAMSCAPE" RELEASE PARTY])をやったり、日本でのツアー(2017年3月から6月にかけて開催した[1st FULL ALBUM "DREAMSCAPE" RELEASE TOUR2017])を回りながら、アジア・ツアーも組んだり。

Yuta:1年間で5ヶ国に行きました。

-アジア各国での反応はどうでしたか。

Yui:すごく良かったですね。最初が初の中国でのライヴで、"どんなレスポンスが返ってくるんだろう"ってドキドキしながら行ったんですけど、蓋を開けてみたらすごく──

Yuta:お客さんの熱が高かった。

Yui:レスポンスが直接的というか。日本のお客さんは結構シャイな人もいたりするし、特にこういうジャンルだと、拳を上げたりモッシュで体現するんですけど、海外のお客さん――特に東南アジアは、デス・メタルとかメタル文化が根底にある感じで。みんな、モッシュしたりサークル・ピットを作ったり、拳を上げたりとか、ヘドバンしたりで。逆にこっちが圧倒される感じでしたね。

-アンダーグラウンドなシーンがちゃんとあって、盛り上がってるんですね。

Yui:まだ黎明期っていう感じだったんですけど。そのぶん、盛り上がりに繋がっているなという感じでしたね。

Shugo:ステージから見ていても、腕を組んで観ている人があまりいなかったね。弾いていても楽しかったです。

Yuta:あとは、初めてのワンマンと初めての野外フェスを海外で経験してしまいました(笑)。ベトナムの野外フェスだったんですけど。1,500人くらいの規模で、野外フェスのトリを務めさせてもらったんです。という感じで、昨年は海外でのツアーを重点的にやってきました。

-海外活動で、まずアジアを選んだのは何が大きかったんですか。

Yuta:もちろん、ヨーロッパやアメリカにもコンタクトをとっていて準備はしているんですけど、コスト面や条件面でも、やはりまだ僕らの知名度だと欧米圏は難しいので。その足がかりとして、実績を作るという狙いもあってアジアを回ったんです。

Yui:あとは自分たちも"アジアのバンド"なので。自分たちの立ち位置をまず大切にしようというか。

Yuta:アジアの代表になろうというね。

Yui:それで、最初に海外ツアーとしてアジア・ツアーを組んだ感じでした。

-海外でのツアーやライヴの経験も生きているのか、2ndフル・アルバム『LIFEBINDER』はより曲が濃密になったと感じます。最初のアルバムは名刺代わりで、バンドの幅広さやルーツを開陳した感じでしたが、それをさらに凝縮したアルバムという印象です。今作に向かっていくうえでは、どんなイメージを持っていましたか。

Yui:1stフル・アルバム『DREAMSCAPE』は、結成時からの既存曲だったり、YutaとYutoがメイン・コンポーザーなんですけど、そのふたりが持っている曲だったりをいろいろ詰め込んで、13曲というボリューミーなアルバムになって。そのぶん、1曲1曲がアイデンティティを持っていて、アルバムというよりは"曲集"という感じだったんです。そこから1年半で得たいろいろな経験や、培ってきたものを吸収して、今回は"2ndアルバムを作る"ということを前提で制作が始まったので。1stアルバムよりもいろんな挑戦をしたり、技巧を凝らしたりとか、技術面でも前作より難しいことをやっていたりするんです。全体的なまとまりや、アルバムを通して聴いたときの一体感が色濃くなって、テーマ的にもより強いものにできたんじゃないかなと思ってます。

Yuta:曲の配置や流れもかなり意識して曲順を決めたので、ある意味では、コンセプト・アルバムにも近いのかなという感じですね。

-テクニカルな聴かせどころをかなり詰め込んでいるなと思うんですが、でもこのバンドの場合、そのテクニカルなところを聴かせているわけじゃないですよね。ちゃんと曲のテーマ性や曲の流れを大事にしているのは感じます。YutaさんとYutoさんは、それぞれどんなふうに曲を作っていくんですか。

Yuto:それぞれ、キャラクターが全然違うんです。例えば、Yutaだったらテクニカルでヘヴィな曲を作るんですけど、僕はわりとキャッチーな曲を作ったりしていて。そのふたりが作ったものをピックアップして、アルバムを構成していく感じですね。

-Yutaさん、Yutoさんともに、今回重視したのはどんなことですか。

Yuta:今回一番変わったのが、ギターのチューニングですね。より低いチューニングに変えて作曲をするというのにチャレンジしてます。最近、海外でも日本でもどんどんチューニングが下がっていて、ローな音を出すバンドが増えてきているんですけど、そういうバンドは、一番低い音のフレーズに頼りがちで、単調に聞こえてしまうところがあると思っていて。僕は、要所要所でチューニングを下げた効果を出しつつも、それだけに頼らないメロディやアンサンブルを意識して作っていますね。

Yuto:1stアルバムのときは、テクニカルな曲ばかり作っていたんですけど、今回は、もうちょっとキャッチーというか。ライヴも意識して、実際にステージに立って弾いたときに、"これだったら楽しいだろうな"とか、"聴いている側も気持ちがいいだろうな"ということを意識して、無駄なところを削ぎ落とした感じで作っています。

-ベースのShugoさんは、キーが低くなっていくと大変さがあるのでは?

Shugo:普通のベーシストの方の場合、例えばチューニング低くなる曲があったらチューニングを変えたり、他のベースを使ったりすると思うんですけど。僕の場合は、現状使っているチューニングが2種類あって、その両方のキーの弦を張っているんです。運指は独特になってしまうんですけど、レギュラー・チューニングの4弦のベースと、プラス低い音が2本っていう、ちょっと変なチューニングになっていて。チューニングを変えたり、楽器を持ち替えたりするのは、弾いていても感覚が変わってしまってストレスにもなるので。なるべくチューニングが変わっても対応できるように、最初からセッティングしているんです。

-そういう考え方もあるんですね。

Shugo:他のバンドのベーシストが僕のベースを持って弾くと、だいたいみんな混乱するんですよ(笑)。ドロップ・チューニングでもないし、レギュラーでもないみたいな。でもそれで慣れてしまったので、僕は他のチューニングでは弾けないかもしれないです。

-独自のものを編み出していますね。

Yui:髪型もね。

Shugo:髪型はいいでしょ! これは生まれつきだもん。

Yui:メタルコア界の葉加瀬太郎です。