BLOOD STAIN CHILD：RYU（Gt/Composer） Yakky（Ba） YASU（Dr）
YUZUKINGDOM：YUZUKI（Vo）
インタビュアー：荒金 良介

－今作だと、どのあたりの曲ですか？

Yakky：「Exotic-6-cordinator ～novum～」、「Forever Free ～焔～」ですかね。

RYU：「Another Dimension ～shiro gane～」はベース・ソロみたいなこともやってるもんね。

－「Forever Free ～焔～」は女性コーラスも入ってますよね？

RYU：それは前のヴォーカルであるKiKiに歌ってもらってます。あと、「FREEDOM ～ryu in the house～」の女性パートもそうですね。

－今作はドラムも3人体制ですよね。

YASU：そうですね。僕が担当したのは「KAMUI-神威-」と、「Silence Of Northern Hell ～0～」、「Crimson Symphony ～rage of blood～」、「Requiem ～T.O.A～」、「Final Sky ～terra～」、「ETERNAL-proto-type-(bonus)」、主に1stアルバムのシンフォニックな時代の曲ですね。

RYU：一番ツーバスが多い曲たち（笑）。

YASU：当時の曲よりも上を行くように......3段階は上に行ってると思います。「Final Sky ～terra～」は、その前に"Super"と付けたいくらいの出来ですね。自分はリスナーとしていかついドラムのビートに圧倒されたので、その衝撃を逆にリスナーにも与えたくて。一時期、僕からすると、ブラステの曲にメタルが足りてなかったという思いもあったから、そこを底上げしたいなと。

－たしかに全体を通して、メタル成分が強まった印象です。

RYU：メタルが薄れてきて、軽くなっていたから、重いイメージを持たせるためにもYASUの加入は大きかったですね。

－前回取材したとき（※2017年6月号掲載）は、メタルはそこまで意識してないと言われてましたが。

RYU：そうですね。ベスト盤を作るうえでメタル然としたアルバムを軽く作るわけにはいかないので、よりエクストリームなサウンドを作り上げるよう心掛けました。で、ベスト盤を作っていくうちに"ブラステはこれだな！"って。それはYASUの加入がかなり大きくて、プレイ面でいろんなことができるというか、テクニカルなこともできるようになったから。

YASU：ひとつのライヴでそれだけを押すわけでもなく、メタルじゃない感じの曲もありますからね。逆にメタルの部分ではより深いことができるようになったという。

－YASUさんはいろんな曲調に対応できるんですか？

RYU：聴いてきた音楽もメタルだけじゃなく、歌謡曲、ポップスとか、いつも歌ってるもんね？

YASU：遡ればJ-POP、パンク、ミクスチャーも通ってきたし、今は四つ打ちのデジタル・サウンドも流行っているけど、ああいうものも好きですからね。

－今作のタイミングでバンドの歴史を俯瞰できたからこそ、ブラステらしさを再定義できるようになった？

RYU：うん、そのうえで新たなブラステを作れたと思います。ツアー（6月から10月にかけて開催する[BLOOD STAIN CHILD"THE LEGEND"リリースツアー2018"The Bloody Legend"]）もいろいろと回るので、来てほしいですね。

－ちなみに今作の中で一番変わった曲は？

YASU：「FREEDOM ～ryu in the house～」がダントツじゃないですか。

RYU：オリジナルは完成しているから、また違う角度から捉えた「FREEDOM」を作ろうと。遊び切ろうと思って、真ん中の間奏パートで"RYUインザハウス"って言ってますからね！

一同：ははははは（笑）。

RYU：たしかに僕はいつも引きこもって作曲してますけど。

－ははははは（笑）、曲調でも歌詞でも遊んで。「FREEDOM ～ryu in the house～」は今作の中でもいい意味で浮いてます。

RYU：チョップを入れようという話になって、それはAKIのアイディアですね。ほかの曲もオシャレになってて、オリジナルと比べても楽しめる感じになってるんじゃないかと。より泣けるとか、映画のサウンドトラック的な音にしたくて。Hans Zimmerというハリウッドの映画音楽を手掛けている巨匠がいるんですけど、ああいう雰囲気を取り入れたくて、それもうまくいったと思います。