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INTERVIEW

THREE DAYS GRACE

2018.05.17UPDATE

2018年05月号掲載

THREE DAYS GRACE

Member:Neil Sanderson(Dr)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

カナダのノーウッドにて結成されたオルタナティヴ・ロックの盟主、THREE DAYS GRACEが3年ぶり6枚目のスタジオ・フル・アルバム『Outsider』をリリース。今年1月末にYouTubeにて公開された1stシングル「The Mountain」のミュージック・ビデオはすでに1,200万再生を叩き出すモンスター・トラックとなっており、躍動感溢れるダイナミックなラウドロック・サウンドに古くからのファンも新規のファンも、アルバム・リリースに大きく期待が膨らんでいるのではないだろうか。長年ファミリーの一部だったプロデューサーやエンジニアを集結させた"究極のドリーム・チーム"で制作された今作は、まさに死角なし。まずは彼らのインタビューをご覧いただき、魅力の一部を感じ取ってほしい。

-3年ぶり6枚目のスタジオ・アルバム『Outsider』完成、そしてリリースおめでとうございます。ファンやメディアからの反響はいかがですか?

最高だよ。この時期はいつもエキサイティングだね。根詰めてやっているとプロセスに頭が入り込んでしまうけど、どこかの時点でキャンバスから筆を離して作品を世に放たないといけない。それをやっとできているいい時期だね。ファンの反応もみんなすごくポジティヴなんだ。すごくエキサイティングな時期だよ。

-アクティヴ・ロック・ラジオ・チャートでは前作に続き1位を獲得しました。今作のチャート・アクションには満足していますか?

信じられないよね! 1stシングルがいきなり北米ナンバー・ワンだよ。と言いつつ、数字や統計のことはあまり気にしないようにしているんだけど、それだけ多くのサポートをファンや業界から得られているというのは、決して当たり前のことじゃないって俺たちは思っているんだ。感謝しているよ。

-なんでも、連続1位の記録がVAN HALENと並んだとか。

そうなんだよ! 信じられなかったね。俺の兄貴はVAN HALENの史上最大のファンって言っていいくらいなんだけど、そのことを伝えたら――もちろんあいつはTHREE DAYS GRACEと一緒に育った奴なんだけど、VAN HALENと記録が並んだって言ったら、ようやくこのバンドがあいつにとって意味を成したって感じだったよ(笑)。

-それはお兄さんも鼻が高いことでしょう。

そうなんだよ。俺の兄貴で、俺たちの長い道のりにもずっと寄り添ってくれているからね。それでも、VAN HALENの話は彼の琴線に触れたみたいなんだ。一緒に何杯か飲んでお祝いしたよ!

-Gavin BrownとHoward Bensonのプロデューサー・チームを起用しましたね。ふたりとも過去のアルバムでも起用しているプロデューサーなので、気心が知れていてやりやすかったんじゃないでしょうか? ふたりの働きっぷりを教えてください。

ひとつのプロジェクトで彼らを両方起用できたのは最高だったよ。そうそうあることじゃないからね。Gavinはインストゥルメンタル的なことが得意で、2003年のデビュー作『Three Days Grace』をプロデュースしてくれた人なんだ。それからHoward Bensonは、2ndアルバムの『ONE-X』(2006年リリース)をプロデュースしてくれた。実は以前からずっと、ふたりがコラボレートしたらどんなにすごいものが生まれるだろうかって思っていたんだ。今回はまさにそれをやった。Gavinはこのバンドの本当に初期から携ってくれていて、俺たちがまだティーンエイジャーで、THREE DAYS GRACEのサウンドやメッセージをどんなものにしようか模索していたころからの付き合いなんだ。俺たちが自分たちの中にその答えを見いだせるようにいつも寄り添ってくれていた。彼はアーティストとして、ソングライターとして、プロデューサーとして......というか、俺たちの友人のひとりなんだ。ごく初期から、THREE DAYS GRACEがどんなものを体現すべきか、どんなサウンドを目指すのか、そういうものを見つける手助けをしてくれている。アーティストならではの視点で物事を見てくれる人だね。それからHoward、彼はヴォーカル的なことが得意で、ヴォーカルを録音したり、ヴォーカル用のメロディを作ったり、アレンジを手伝ったりしてくれた。そういうふたつのマインドがひとつのプロジェクトに携ってくれるというのは予想外のことだったし、『ONE-X』以来のことだったね。特に今回もChris Lord-Algeがミキシングを手掛けてくれているし。

-Gavinは全体を、Howardは枝葉の部分を見ていたとか、そういう感じだったのでしょうか。役割分担はどんな感じで?

いや、もっとプロセス的な事情だったんじゃないかな。何しろアコースティック・ギターで遊びながらという時間が長かったから。多くのアイディアは会話の中から生まれているしね。ただくつろいでいる間の何気ない会話から出てきたんだ。酒を飲みながらね(笑)。お互いのことや人生全体について語り合っていたときに生まれたものなんだ。Gavinはそういう過程を数ヶ月一緒に過ごしてくれた。トロントから2~3時間行ったところ、オンタリオ州内なんだけど、俺の土地があってさ。そこにGavinが来て一緒に過ごしてくれたんだ。焚き火を囲んでビールを飲んで、スノーモービルを乗り回して......そんな感じに過ごしながら自分たちのクリエイティヴィティを見いだしていったんだ。そのプロセスを彼は見ていたわけだね。で、少し経ってからHowardを連れてきて、録音するものを磨いたんだ。