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INTERVIEW

BRIDEAR

2018.04.10UPDATE

2018年04月号掲載

BRIDEAR

Member:KIMI(Vo) 美弦(Gt) 美彩季(Gt) 晴琉(Ba) KAI(Dr)

Interviewer:杉江 由紀 

-たしかに、「cluster amaryllis」はまさに80年代に隆盛したジャパメタ的な色を濃厚に感じる仕上がりとなっている印象です。とはいえ、どう考えてもみなさんがリアルタイムでそれを聴いていたわけではないと思うのですが、このテイストはいったいどうやって醸し出していったのですか?

美弦:私の場合は、両親が揃ってメタル好きなので、昔の音楽も小さいころから家でも車でもずっと流れていて、自然に身近なものとして聴いていたんです。だから、美彩季ちゃんの曲とかギターの音を聴いたとき、直感的に"あっ! これは!"って感じたんですよね。

美彩季:別に80年代限定というわけではないんですけど、渋い感じのする曲や音が好きなんですよ。だから、そういう自分の好みがこの曲には出たんでしょうね。

KIMI:彼女、一番好きなギタリストからして渋いんですよ。ね?

美彩季:Ritchie Blackmoreです(笑)。

-おぉ、ロック・ギターの生き神様ではないですか。そんな美彩季さんからすると、現段階でご自身がBRIDEARの中で担っていくべき仕事とはどんなものである、と自覚されているのでしょう。

美彩季:ギタリストとしては、美弦さんや各メンバーの書いてきていた曲を聴いたときに、バンドとして塊になった音を出していく必要があるなと感じました。だから、レコーディングの体制としては遠距離ではありましたけど(笑)、自分もみんなの出している音にできるだけ寄せていけるように、ということを意識しながら"これは頑張ってやらなきゃ!"という意気込みを持ちましたね。

KIMI:やっぱり真面目か(笑)!

-では、ここからはみなさんにとって特に思い入れのある楽曲や推し曲を挙げていただき、それについての解説をしていただきたいと思います。無論、どれも手塩にかけたものだとは思いますがよろしいでしょうか。

美彩季:私はやっぱり、さっきも話に出ていた「cluster amaryllis」ですね。自分の曲がBRIDEARの作品としてかたちになったのが嬉しかったです。

美弦:私は、4曲目の「G・A・M・E」を挙げたいですね。

-こちらは美弦さんの作詞作曲による、なかなかの骨太感がある楽曲ですよね。

美弦:これまでにはなかったような細かいリフや、今までには使ったことのない音色やワーミー・ペダルも使ったりして遊び心を入れていきました。ある意味、一番ライヴのことを想定しながら作ったものでもあります。

-強い躍動感が溢れているのは、そのせいもあったのですね。

美弦:バンドとしてもそうだし、会場にいるお客さんたちとも一体になれるような曲にしたかったんですよ。みんなに一緒に言ってほしい掛け声のパートもあるので、ぜひこれは音源を聴いてからライヴに来てもらえるとより楽しめると思います。聴いていなくても、2コーラス目からは参加してもらいたいですね。

-ならば、晴琉さんとしてはいかがでしょう。

晴琉:全体的に推しポイントは散りばめられていますし、ベースの音作りもそれぞれの曲によって相当苦労しながらやったので、これ! と決めるのは難しいですねぇ。でも、個人的にどれが一番好きかで言えば最初のSE「HELIX ~Instrumental~」の次に始まる「Reason For My Life」です。曲を美弦ちゃんから貰った時点から、"BRIDEARと言えばこれこれ!"っていう感覚がめちゃくちゃあったんですよ。

-アルバムの幕開けを飾るのに相応しい、攻撃力を感じる曲ですよね。

晴琉:あのSEが明けて曲が始まる感じも、すごく気に入ってます。

-KAIさんは、どちらの曲を推されますか。

KAI:私も美彩季ちゃんと同じく、6曲目の「cluster amaryllis」ですね。ドラムに関して言うと、特にBメロが今までになかった展開にしてあるんです。今回の場合は曲を作った本人と直接のやりとりをすることはできなかったですけど、音をデータでやりとりしていくなかで"ここはこういうふうにしてもいい?"と確認をとったうえで、その部分は自分なりにやらせてもらいました。あのシンバル・ワークは、今までのBRIDEARにはなかったものだと思います。やっていても楽しかったです。

-ヴォーカリストであるKIMIさんからすると、このアルバムの中で最も思い入れのある楽曲はどちらになるのでしょうか。やはり、ご自身で作詞作曲ともに手掛けられている「NEXUS」になりますか?

KIMI:いや。基本的に「NEXUS」はストレートな感じの曲だし、特に推したいとなるとまた別の曲なのかなと(笑)。特に、ヴォーカリストとしての観点で選ぶなら、私としては「In The Labyrinth」なんですよ。

-その理由とは?

KIMI:「In The Labyrinth」はサビ始まりの曲で、それがとにかく印象的でとてもいいメロディなんですよ。美弦が書いている歌詞のこの内容も含めて、これまでのBRIDEARにはなかったタイプの楽曲だと思うんです。キャッチーだけど重いし、聴いていると切なくて苦しい......みたいな(笑)。そこの複雑な感覚を歌でもしっかりと表現していったつもりなので、私としてはこの曲を推したいです。この歌詞、いいよね。

美弦:これは、いわゆる恋愛系の歌詞なんですけど......。

KIMI:もっとダイレクトに言っちゃえばいいじゃん。メンヘラの歌なんです、って(笑)。

-深刻な感じはしていましたが、これはメンヘラな歌だったのですね。

美弦:未練たらたらの女の子が苦しんでいる、という意味ではそうなります(笑)。主人公が、精神的にちょっと病みがちになっちゃっているんですよ。