INTERVIEW
The Winking Owl
2017.05.08UPDATE
2017年05月号掲載
Member:Luiza(Vo) Yoma(Gt) KenT(Dr)
Interviewer:吉羽 さおり
-今言ったようなことって、3人でも話をしていたんですか。
Yoma:そこまではしてなかったんですよね。
Luiza:レコーディングが終わったあとくらいに、実はこう思っていたんだっていう話を私からしたんです。
-だからこそ、歌が乗って曲が変化したときに、ふたりは驚きもあったんですね。
Luiza:あのときの私は未熟だったから、自分の中に思いを閉じ込めてものを作っていかないと、曲に還元できなかったんじゃないかなって。曲にしたことで、足跡を残せた感じがしたんですよね。今はみんなで話すことが以前よりも多くなったので。今後の作品はみんなと話し合いながらというのも、もしかしたらあるかもしれないです。
-Yomaさんはソングライターとして、「Now What?!」はどういうものを打ち出そうとして作った曲ですか。
Yoma:この曲は、ギター・リフが印象的だと思うんですけど。まずこのリフができていて、これを形にしたいなと思っていたんです。あとは、メロディのパターンみたいなものが、今までの楽曲とは若干違う感じが......してる?
Luiza:うん、ちょっと。
Yoma:そう、ちょっとなんですけどね(笑)。この曲の歌メロは、ピアノを弾きながら作ったんですよ。サビのメロディは特にそうで。そんなにピアノが弾けるわけではないんですけど、今回はいつもと作り方を変えてみたいなというのもあって、いろいろ試していて。ピアノを弾きながら作っていたときに、出てきたメロディなんですよね。
-この哀愁感は、そういった作り方からも出ているんですかね。
Yoma:鼻歌とかで考えるよりも、また違った感じのものができて、自分でもすごく新鮮味があったんです。楽曲は結構、スタイリッシュなものなんですけど、メロディは哀愁感があって。そこに歌詞が乗ることで、また洋楽とも違った感じの、新しい自分たちらしさが出せたかなと思います。
-ドラムは、いい派手さがあってサウンドを盛り上げていますね。
KenT:レコーディングでも好き勝手やらせてもらいすぎて(笑)。AメロやBメロの何気ないところに派手なフレーズが入ってきたりするので、ライヴで苦戦してます(笑)。とんでもないことにしちゃったなと。でも、それによってやりがいや、ストイックになれるというのはありますね。ただ、サビはすごくシンプルにしています。最近は、歌が引き立つようにビートのかっこよさを追求していて。ただショットするだけではなくて、ビートの中での置き位置というか。そういうことは考えています。
-先ほど、Luizaさんは「Eclipse」も違った感じだと言っていましたが、歌詞の書き方を喋り言葉のように、砕けた言い回しにしているのが新鮮で。
KenT:生々しいよね。
Luiza:思ったことを、そのまま乗っけてみようと思いまして。飽き性なので、今までの書き方は面白くないな、どんなふうにしようかなって、普段自分が使っている言葉や、そのときポンと出てきた言葉を使ったりしていますね。曲のテイストがこうだから、この言葉を使ったら相乗効果があるかなとか。そういうことも考えて書いています。
-「ベクトリズム」(Track.6)もそうですが、この喋り言葉のような歌詞で、フレンドリーさがより出てきています。曲をより身近に感じられるというか。
Luiza:これなんかは、面白くしようっていう曲ですね(笑)。笑顔で"死ね!"って言ってる、みたいな(笑)。
-確実に、これまでのThe Winking Owlの歌詞にはなかったタイプの捻くれ方です(笑)。
Yoma:そうですよね(笑)。何年か前の自分たちだったら、考えられない楽曲だと思います。
KenT:ほぼ日本語詞だしね。
Luiza:これは、今回の中で一番早く書けた曲でした。
Yoma:仮のデモのときから、そんな感じだったね。
Luiza:プロデューサーのruiさんがすごく気に入ってくれて。私的には"え、いいの? これで!?"っていうのがあったんですよね。でも、まだ仮だからいいかって思っていたんですけど──
KenT:"らしい"って言われてたよね(笑)。
Luiza:そうなんですよね。そうなのかな? って。じゃあみんながそう言うなら、これでいいかっていう。
KenT:意外と、こういうシンプルなものが良かったりするんですよね。