－ちなみにShinさんはどういったルーツを持っているんでしょうか？

Shin：7年前くらいにBleed Outっていうメロデス・バンドをやっていて、そこからしばらくシーンからは離れていたんですけど、Veiledで前サポートをやっていた（窪田）道元君（AFTERZERO／THOUSAND EYES／UNDEAD CORPORATION）と仲が良くて。そこの繋がりでVeiledを紹介してもらったんです。

Keija：それがきっかけで去年出したシングルで歌ってもらうことになったんです。

－今作はそのShinさんのヴォーカルも加わって前作よりアグレッシヴになった印象です。

Keija：そうですね、できあがった作品を聴いてそう思えました。あとは、今回マスタリングで音圧を結構上げてもらったんです。それも要因かなと思いますね。

Izo：前作と同じエンジニアさんにお願いしたんですけど、あまり無闇に音圧を上げるタイプの方ではないので、今回はその方が許せる範囲でマックスまで上げたという（笑）。ばっちりでしたね。

Keija：アグレッシヴに聞こえるのは、1曲目のインパクトもあると思うんですよね。

－たしかにそれは大きいですね。あと、Syoさんもソロで参加したタイトル曲「Lament」では泣きのギターが炸裂していますが、さらに後半での転調が涙腺を刺激します。そこで導入されるピアノも感動的で素敵だと思いました。

Keija：これはあまりにも出来が良くて、できた時点でタイトル曲にしようと思ったんですよ。

Izo：今のVeiledらしさが完全に出切った曲ですね。1曲目の「An Act of God」は、どちらかと言うと今までになかった感じの曲なんですけど、「Lament」は前作に入っていてもおかしくないような雰囲気も残しつつ、さらにそこに新しい魅力も入りつつ今のVeiledらしさを一番出しているんじゃないかと思います。泣き泣きに疾走するという......（笑）。

－「Merciless City」もある種ダンサブルな曲調だと思います。個人的にはこれも前作を引き継いでいるような感覚があります。

Keija：実はこれは置いてたネタを使った曲でして。

Izo：それは『Reborn』のときぐらいからですか？

Keija：いや、もっと前......SERPENTをやってるときぐらいからかな。全然使わずに置いてて、今回持ってこようかなと。だから昔の感じが残ってるのかなと思いますね。

－あとジャケットの雰囲気も最高です。これは12月のリリースに合わせて冬がイメージされているんですか？

Keija：そうですね、それもあります。

Izo：やっぱりジャケット評判いいですね。

Keija：これは今回僕が作ったんですよ。自分でやった方が雰囲気に近づけられるかなと。

－これはジャケ買いしちゃいます。

Keija：ありがとうございます。

Shin：すごい褒め言葉ですよ。

Izo：じゃあ見た目から中の音までほぼ全部って考えたら......何してるんですか（笑）？ 才能の塊じゃないですか。

Keija：（笑）これは『Lament』の曲のイメージを絵にしたんです。

－すごいです！ そしてこの作品は次のアルバムへの足がかり的なものだと捉えてもよろしいのでしょうか？

Keija：はい。多くは語らないですけど、布石でもあると（笑）。

Izo：そうですね。匂わせておきます。

－なるほど（笑）。再び新たなVeiledを提示する作品に仕上がったと思いますが、聴き手側には何を感じ取ってほしいですか？

Keija：聴き終わったあとに映画を観終わったあとのような感覚になってほしいというのはずっとあるので。そうなってもらえたらいいなと思います。

Izo：リスナーの方々には各々感じ取った情景を思い浮かべながら聴いていただきたいですね。

－今作のリリース後、来年からはどのような動きがありますか？

Keija：『Lament』をリリースして来年ツアーを回って、次のアルバムの制作に入ろうと思っています。

Izo：まぁ、来年も忙しくなりそうですね（笑）。

－少し早いですが来年のVeiledの抱負をうかがってもよろしいでしょうか。

Keija：とりあえずアルバムは絶対1枚出します（笑）。今までは3年に1枚のペースだったんですけど、これを機に1年に1枚は出そうと考えてます。

Izo：ここのふたり（Izo、Satoshi）が脇汗いっぱいかいてます。

一同：（笑）

Keija：あとはライヴの本数も増やしていきたいですね。