INTERVIEW
JESSE(RIZE/The BONEZ)×小澤"OZZY"正道×RYUTA(CHIMERA PROJECT)
2016.03.17UPDATE
Member:JESSE(RIZE / The BONEZ/Vo/Gt) 小澤"OZZY"正道(プロ・スケーター) RYUTA(CHIMERA PROJECTオーガナイザー)
Interviewer:荒金 良介 Photo by Shin Ishihara
-というのは?
OZZY:俺はスケートボードをずっとやってますけど、高校のころからバンドもやってて、好きなことを両方続けているんですよ。今、10歳と15歳の子供が2人いるんだけど、喜んでこういうイベントにもついてくるからね。俺はスケートボードで生計を立ててるけど、みんながみんなそうじゃなく、生活のために他の仕事をやってる人もいるから。でもひと段落して、この年齢になると、"プロにならなくてもいいから、好きなことをやって死にたい"と、俺らの年代のヤツらがまたスケートボードを持ち始めているんですよ。
JESSE:その気持ちをしまいこんじゃうことが多いからね。みんなギターを買って弾くけど、仕事を始めたら辞めちゃう人もいて。俺は仕事しながらギター触ればいいじゃんと思うんだけど。でもスケボーで生計を立てるなんて、バンドで成功するよりもムズいぜ。不可能に近いと思うけど、不可能じゃないから、やってる人がいるわけだからね。スケボーやバンドがオリンピックの種目になったらもっと変わるんだろうけど、状況が変わるまで待てないから自分たちでやるしかない。そういう意味でもこういうイベントがあるのはすごく嬉しい。
OZZY:単純にすごく嬉しいよね。この状況の中で何ができるんだろうって、日々考えてるからね。
JESSE:俺らはミュージシャン、スケーター側だけど、そうじゃない人に"こういうイベントをやりたいんですよ"と熱く語られて。そこまで熱く思えるってことは、何かの音楽、映画、スケーターに触れて、心を動かされたわけだからね。ミュージシャンやスケーター側がこういうイベントをやりたいというのはわかるけど、そうじゃない人たちがやりたいと言ってくれるのが嬉しいですね。
-では、ここからイベントの内容について話を聞きたいんですが。RYUTAさんがこのプロジェクトを立ち上げようと思った動機は?
RYUTA:僕はスポーツをやっていたんですけど、ある事情でそれをやめなきゃいけなくなって。悶々としたものが残っていたので、爆発できる場所が欲しいなというのがひとつと、下の若い子から"スポーツにおけるシーンの盛り上げ方"を相談されることがあったんですよ。それでビジネスどうこうより、みんなが集まって、気持ちをぶつけられる場所を作れたらいいなと。もともと音楽も好きだから、そのシーンに音楽がないのは理解できなくて。であればこのシーンで生きてきた人間と、これからの若い子たちが集まってひとつの世界観を作る――そういう場所を作って、ずっと長く続けられたらいいなと。ビジネスやショーというより、音楽やいろいろなジャンルのプレイヤーが集まって、みんなでこの世界を盛り上げて、その空気をみんなでシェアしようと。それができたら、自分が楽しいかなと(笑)。それが1番の理由ですね。
JESSE:自分が楽しくないと、何も始まらないですもんね。
RYUTA:そうそう。それが広がって、本当の意味でカルチャーを作るにはどうすればいいのかなって。それは課題ですね。
JESSE:来たお客さんに"こいつらほんとに好きでやってるんだな"というのが伝わればいいですよね。
RYUTA:そうですね、"VOL 0.5"(※2015年6月に横浜赤レンガ倉庫 イベント広場で開催)をやったときも、まだ0.5だっていうのにプレイヤーが血走りながら盛り上がっちゃって(笑)。"あっ、こういう場所は大切なんだな"と。
JESSE:俺も2年後にやりたいプロジェクトがあって、まだ仮なんだけどヨーロッパ、アジアを日本のバンドやライダーを連れて、"Warped Tour"みたいに世界中を回りたくて。それでそのプロジェクトを、"ぜひウチでもやってくれ!"とアメリカのヤツらに言わせるくらいにしたいんですよ。俺が憧れたカルチャーに、そう言わせるためにやるみたいな(笑)。それに、若い人に何がきっかけでスケボー始めたのか聞いて、"日本のスケーターのOZZYを見たからだよ"って言ったら、超アガるじゃん。"JESSEがきっかけでバンドを始めた"って、アメリカのワールドフェイマスのバンドに言わられたら、その言葉を聞いただけで死ねるなと。それがカルチャーになるのかなと。
RYUTA:こういうイベントもやるか、やらないかだと思うんですよ。どこが正解なのかわからないけど、自分の心に響くものがあって、あとはそれを実践するだけですからね。