INTERVIEW
ALL OFF
2016.02.08UPDATE
2016年02月号掲載
Member:so-hey(Vo)
Interviewer:山口 智男
-そして、今回の曲はその「One More Chance!!」に代わる"ヘヴィーオブジェクト"の新しいオープニング・テーマなんですけど、前作の流れを受けてどんなものにしようと考えたんですか?
心がけたことは前作と一緒なんですけど、まずどれだけ作品のファンに喜んでもらえるか、どんな曲を書いたら、"おお、これこれ。こういうのを待ってたんだ"って思ってもらえるかってことを第一に考えました。それと「One More Chance!!」とは違う路線でやりたいと思ったんですよね。「One More Chance!!」は明るくて、スカッとする爽快感を目指して作ったんですけど、同じ路線の曲をやってもそれを簡単には超えられないなと。それは直感的に最初からわかっていたんです。それに作品も話が進むにつれて主人公も成長するので、今回は闘いを重ねて、精神的な成熟も含めた主人公の成長を音と歌詞で表現したいなと。テーマとしては「One More Chance!!」とは違うけど、ちゃんと作品の空気感を反映しつつ、ストレートさや勢いを失わないというテーマで作りました。
-ヘヴィなオープニングにリード・ギターが入ってきて、それに絡むようにヴァイオリンが入っているじゃないですか。あれは驚きでした。
あ、本当ですか(笑)。以前、裏でうっすら鳴らしていたことはあったんですけど、これだけ前に出すっていうのは初めての試みです。最初はギターだけだったんですけど、曲のスケール感や芯の強さ、立ち向かう勇敢さをもっと出したいと思って、入れてみたら狙い通りはまって。しかもそれがやったことがない手法だったんで、音的にも面白いというところもあって入れることにしました。僕が今まで聴いてきた作品の中でも、特にゲーム音楽にはストリングスが大事な部分で入っているものが多いんですよね。そのストリングスに気持ちが駆り立てられるんです。それで今回求めている勇壮さを出すならヴァイオリンだなって思いました。
-前作は表題曲だけが突出しているのではなく、トリプルA面と言えるぐらいの気持ちで作ったとおっしゃっていました。今回もまた同様にカップリングの2曲も立っていますね。
ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。ただ、前回はライヴに特化したトリプルA面だったんですけど、今回は歌詞も込みで歌としてそれぞれに違うところに良さがあるというトリプルA面を目指しました。もちろん、今回もライヴでやる光景は見えてるんですけど――前回はみんなで楽しもうぜっていうパーティー感を打ち出したんですけど、この路線に関してはやれることは全部やりきったんで。なので今回は同じノれる曲でも壮大さで勝負したかったんです。
-Track.2「Higher」のギターのリフが今までと違いますね。ハード・ロッキンって言ってもいいのかなと。
まさにそういうイメージで作りました。Aメロはそういう"ザ・ロック"みたいなリフとハンド・クラップを主軸に進行していって、ロックな曲と思わせて......。
-あ、そうそう(笑)。
サビでめちゃくちゃEDMになる、みたいなテーマで作ったんですよ。
-びっくりしました(笑)。
今までやったことがなかったし、世界的に見てもこういう構成の曲ってあまりないんじゃないかなと。ダンス系の曲は僕ら好きで、それもひとつの路線として大事にしているんですけど、その中で自分たちにしかできない曲にしたいと考えた結果、こういう構成になりました。
-"ザ・ロック"とおっしゃった要素はメンバーのバックグラウンドにもともとあったものなんですか?
いわゆるハード・ロックはあまり通ってないんですけど、逆に自分たちのルーツにあるものはこれまでさんざん出してきたので、新鮮さを追求しました。引き出しを開けるというか、増やすというか。それがスケール感や普遍性にも繋がるんですけど。「Higher」のリフって流行りのものではなくて、今までよりも普遍性があるものだと思うんですよ。いろいろな年代の方にかっこいいと思ってもらえるんじゃないかなと。そういうところもあって、あのリフにしたところもあります。
-ああ、たしかに。幅広い年齢層のリスナーが聴いて、"お、ロックじゃん"って思えるリフですよね。
今の若い子たちが聴くと逆に新しいんじゃないかな。前作でもそういう話はちょっとしたかもしれないけど、そういう狙いもありますね。
-前作のときも"裏切りたかった"という言葉が出てきましたけど、今回も3曲それぞれに、いい意味でいろいろな裏切りが入っていますね。
裏切りまくってますね(笑)。
-さっき"歌詞込みで歌を聴かせたかった"とおっしゃっていましたけど、「Higher」の歌詞も刹那的に快楽を求めているというか何というか(笑)。
チャラいですよね(笑)。