－開催地は愛知県常滑市にある"りんくうビーチ南芝生広場"ですが、なぜここに？

岡田：最初は岡崎周辺で考えてたんですけど、あのあたりでの開催が難しいらしくて。それでいろいろ考えて、見た感じとか、場所の雰囲気とかも考えて......"海沿いっていいよね"と（笑）。夏だし、タイトルも"the Last resort"だし、そういう雰囲気が出せたらいいなと思って。メイン・ステージとサブ・ステージのふたつを作ろうと思っていて、サブではメインの転換中に、ロック・フェスという括りの中で、いろんな楽しめることもやれたらいいなと思っています。僕ら主体で参加していく予定で考えてて。

－そうなんですね。ではLASTGASPのメンバーは最初から最後までずっと慌しくなりそうですが。

岡田：いやー、でもせっかく自分たち主催でやらせてもらうので、最後に出てきてライヴをやるだけじゃなくて、常に何かしら一緒に作り上げていかないと。

－ああ、大事ですね。少し聞いた話ですと、"the Last resort"はビッグ・アーティストのネーム・バリューでお客さんが来るフェスではなく、バンド仲間との連帯感でもって作るフェスを目指しているとのことですが。

岡田：僕らは全然知名度があるバンドでもないし、すごいバンドでもないので、僕らだけで呼べるかというとそうではない。かといって何とか有名な人を呼んで、そのお客さんでいっぱいにするのはちょっと違うなー......と思って。それぞれのバンドのお客さんが同じくらい集まって一緒になっていく、というのにしたかったんです。なので僕らも出てくれるバンドも大きくなって、フェスも少しずつ大きくなっていけたらないいなと思います。

－チケット代が前売りで破格の500円。ライヴハウスのドリンク代じゃないですか（笑）。

成瀬：普段は500円で売るであろうラバー・バンドが来場者さん全員にプレゼントされるから、実質タダなんです（笑）。

岡田：ヤバいっすよね（笑）。初回ということなので、来てもらいやすいように......。名古屋からもちょっと離れてるし、気軽に来れる場所かというと、そうでもないと思うんですよね。そういうものも払拭するような、ほんと来てもらいたい一心の料金設定です。"500円ってマジ！？ 行く！！"みたいにみんながなってくれたらなー......って。

－ROOKiEZは"the Last resort"に対して、どういう印象を持っていますか？

SHiNNOSUKE：俺もずっと昔から、地元にあるでっかいゲーム・センターでフェスがやりたくて。今でも夢なんですけど――LASTGASPは恐れやリスクもあるとはいえ、それに挑戦して実現させているのは本当にすごいと思うし、尊敬します。俺は違う場所で育ってるから、岡崎は夢を見るのが大変という感覚はわからないけれど、実際に生まれ育ったLASTGASPがその感覚を持っていて、生まれ育った人たちに勇気を与えたいという意味でフェスをやるという、その動機もすごいと思う。LASTGASPらしいとも思うし。

RYOTA：自主企画で、結構でかいところで......思い切ったな～とは思うんですけど（笑）。僕らも自主企画をやってて思うけど、本人たちの力だけじゃなんともならないところだと思うので。俺らより若い世代が持っているスピード感を俺らも取り入れていきたいし、少しでも手助けになるならば全然協力したいし。

SHiNNOSUKE：自分たちの自主企画も、すごく繋がりの深いバンドを集めて、そこでどれだけ出演バンド同士とのグルーヴを見せていくかはすごくこだわっていて。LASTGASPのフェスにもそれに近いものを感じたので、LASTGASPが主催だからLASTGASPに任せる、というよりは、俺らも一緒に、できることを協力していくことで少しでもいいものになっていくんだろうなと思います。これからも続けていくと言ってたんで、俺らもできる限りのことをやって頑張ろうと思うよね？

RYOTA：うん。

岡田：......ありがとうございます。

成瀬：震えますね。

SHiNNOSUKE：まあさ、やっぱインタビューだからさ（笑）！

全員：ははははは！

－天邪鬼な先輩だこと（笑）。ロック好きだけではなく、近隣の"なんだか楽しそうだね"と思った人たちにも来てもらいたいですね。

成瀬：うん、そうですね。そのへんでバーベキューなどしている人にも来て欲しい（笑）。

岡田："ん？ なんか音楽やってんの？"くらいの気持ちで来てくれれば。

SHiNNOSUKE：500円というのもあるしね。入りやすいと思うし、普段ライヴハウスには来ないけど、"弱虫ペダル"とアニメが好きだったとしたら、その主題歌をやってる2バンドがいるから、その主題歌が何曲も聴けるという理由で来てくれてもいいし。逆に、激ロックをめちゃくちゃ読んでて、めちゃくちゃライヴが好きな子たちが来てくれてもいいし。俺ら"アニソンのバンド"と思われてるかもしれないけど、俺らも激ロックに載ってるようなバンドがすごく好きで、そういうカルチャーで育ってきて音楽をやっているし。もちろん今は繋がりもいっぱいあるし。そういう中でやってるバンドを、500円という機会でたまたま観たら好きになってくれるかもしれないしさ。入りやすい分、新しい人たちと出会えたら、もっとフェス自体も良くなっていくだろうし、お客さんにとっても俺らにとってもいいことだと思う。お客さんは、好きなバンドを見つけられるかもしれないしね。