－（笑）それも新しいですよね。生活に寄りそうような音楽は、SCREWにはなかった気がします。

鋲：むしろ入れたくなかったです（笑）。だからこれはシングルにとっておけば良かったな......もったいないなとも思うけど、『昏睡』のラストに入っているからこそいいのかなとも思うし。これ、僕の名言なんですけど......「REMEMBER ME」を迎えて、"昏睡"という映画を観終わった気分なんですよね。

和己：って、僕が言ったんですけどね（笑）。

鋲：あ、またそれトラック・ダウン中も散々......！

ジン：また言ってる（笑）。

－はははは。4人になってより個々の色がはっきりしてきた気がします。やっぱり5人で支えていたバンドを今は4人で支えているから、負担は大きいと思いますし、意識しないところでもしっかりしないといけないと思っていらっしゃるのでは。

マナブ：やっぱり5人バンドだとキャラクターや個性が被ることがあるんですよ。でも4人バンドは個性がはっきり分かれるなと思うし。それは表の部分でも裏の部分でも、役割としても出てくるのかなって。本当に大きな違いだなとすごく思うんですよね。

鋲：4人だと話が早くていいですね（笑）。バンドに限らず何かをやるとき、少ない人数の方がスムーズじゃないですか。各自意見が出ないわけじゃないけど、まとまりやすくなった気がします。

－告井さんとのお付き合いも長くて、呼吸もどんどん合ってきているのでは？

鋲：僕は今回（告井と）まさかの衝突をしたんです（笑）。ちょっともやもやしちゃって、それを消化しないまま一緒に仕事をするのも良くないなと思ったんで、吐き出させてもらって、プロデューサーの話も聞いて。それがまさか歌録り中に起きるとはね（笑）。酒飲みながら話すような熱い会話を、昼間からレコスタでして。

和己：まさしく一触即発だったね。大丈夫かな、帰っちゃうんじゃないかな......？ って思ったもん（笑）。結構危なかったね。

鋲：（笑）そういうものもあったので、自分にとってもインパクトの強い作品になりました。

－鋲さんにそれだけ譲れないものがあったんですね。

鋲：もちろんプロデューサーはSCREWの力にもなっているので、だからこそさらにいい関係になれた方がいいなって。楽器隊とヴォーカルではプロデューサーに対する温度差が若干あると思うんですよ。その差を埋めるためにも言わないと、俺だけ取り残されると思ったんで。もっとしっかりタッグを組んでいきたいなという気持ちから、真昼のバトルが開催されました（笑）。

－そんなことがあったなんて。楽器隊のみなさんは以前からプロデューサーさんとバトルがよく起こっていたけれど、4人になって初の作品ですし、必ずいいものにしたいという鋲さんの気持ちがそういう行動を起こしたのかもしれないですね。

鋲：そうですね、そこが大きかったのかもしれないですね。

－いろんな変化があるけれど、仕上がったものはちゃんと"SCREW"ですよね。

鋲：その言葉が1番嬉しいですね。『昏睡』は聴き応えもあるし、ライヴでの画も見えるし。4人になって1発目の作品で、いいライヴへの招待状ができちゃったなと思います。ライヴへの期待を煽れるような作品にもなっているので、早く世に出てもらいたいですね。一刻も早くファンに聴いてもらいたいです。

－そうですね。次回作『覚醒』も引き続き楽しみにしています。

鋲：イメージがまったくないわけではないんですけど、これというものがまだ見つかってなくて。『昏睡』もやっていく中で見えてきたところはあるので、1日も早く『覚醒』の入口を見つけたいと思っています。